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NY連銀インフレ期待1年先は3%で下げ渋り、3年先は上昇
更新日:2024年04月09日(火)
NY連銀消費者調査・インフレ期待 2024年3月NY連銀の3月消費者調査によれば、1年先のインフレ期待は+3.00%。2月の3.04%からはわずかに低下し、2ヵ月ぶりの低水準。1月(3.00)と並び、過去3年3ヵ月では最低タイ。
ただし、11月の3.36%から12月に3.01%へと低下して以降は3.00%近辺で下げ渋り。
3年先のインフレ期待は+2.90%。2月(2.71)から上昇し、過去最低となった1月(2.35)からは続伸で4ヵ月ぶりの高水準。
ミシガン大の1年先インフレ期待が3月には2.9%となり、1月と並んで3年3ヵ月で最低タイとなりながらも3%付近で下げ渋る状況とも合わせ、向こう1年程度はインフレがどんどん低下していくような楽観的な見方は少ない様子。
商品価格でも、家賃が2月の6.13%から3月は8.74%へと上昇して5ヵ月ぶり高水準。教育費が5.82%から6.54%へと上昇し、7ヵ月ぶり高水準。

なお、1年以内に失業の可能性を意識する人の割合は15.73%となり、3年半ぶりの高水準。失職後3ヵ月で新たな職を見つけられる可能性は51.17%となり、2年11ヵ月ぶりの低水準。
インフレ鈍化が停滞するなかで、労働市場に対しては、やや悲観的な見方も増加しつつあるようです。

NY金・日足チャート 2024/3/4 - 4/88日のNY金は+5.6ドル、0.24%の続伸で2日連続、今年14回めの過去最高値更新。週末の2350ドル付近から週明け時間外には2320ドル台へと反落、しかし2320ドル割れを回避して下げ渋るとアジア時間のうちに切り返し、ややドル安となった流れに連れて2350ドルを突破すると2370ドル台前半まで急騰。一服後は2350ドル台での保ち合い推移となってロンドン市場へ、NY朝には2350ドルを割り込み、一時2340ドル割れを試しながらもNY午後には2350ドル台を回復。
上ヒゲを残して上値トライ一服となれば、3月半ば安値(2149.2)から最高値(2372.5)の23.6%戻し(2319.8)近辺までが目先の調整目安にも。

NYプラチナ・日足チャート 2024/3/4 - 4/8NYプラチナは+33.9ドル、3.60%の反発で1月3日(987.1)以来、3ヵ月ぶりの高値。時間外序盤に930ドル付近まで小幅に下げて切り返し、ロンドン市場では950ドル台の節目との攻防に。これを突破すると先週高値(958.2)も上抜けてNY朝には960ドル台、NY午後には970ドル台へと一段高。高値では一時980ドルまで上昇し、NY引け後にも980ドル再トライ。950ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標970ドル台に到達し、短期的には一服感も生じやすいものの中期トレンドには変化の兆しも。
今年高値更新と大台回復が当面のポイントにも。

ドル円・日足チャート 2024/3/5 - 4/8ドル円は+22銭、0.15%の続伸。NY終値ベースでは近年最高値を更新。週明け東京朝の151円60銭付近が安値となり、ゆるやかに堅調推移となって東京市場終了時には151円80銭近辺、欧州時間からNY朝にかけては高値更新トライとなって151円90銭台まで上昇。しかし152円の壁と今年最高値151円97銭は超えられずに失速、ただし反落後も151円70銭台では下げ渋り、NY終盤に151円80銭台へと反発。この日の変動値幅は31銭にとどまり、今年の平均101銭の3割、今年最小タイの小動き。
短期的には高値保ち合い上放れの構図となり、151円70銭の節目上抜けに伴う短期上値目標153円台を目指す流れとなる可能性。ただし、今年最高値と152円が目先の壁となり、これを突破して介入もないことが前提条件に。水曜日のCPIが予想以上の高止まりとなればサポート材料に。上値トライ失敗となって反落し、151円30銭の節目割れとなった場合には巻き戻しの流れへ、149円半ば辺りまでが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/8終値とチャート

9日の国内金価格は+180円、1.46%の続伸。2日連続、今年18回めの過去最高値更新。上昇率は今年の絶対値平均0.52%の2.8倍、今年5番めの大幅高。止まらないNY金の高騰にドル円も保ち合いブレイクの可能性も加わり、高ボラティリティ状態はすぐには収まらないような状況にも。きっかけさえあれば大幅調整の可能性も意識しながらも、4月の絶対値平均騰落率1.02%(124円)上昇した場合には12637円、下落すると12389円。3月末安値(11536)から最高値(12513)の23.6%戻しなら12282円。

プラチナ価格は+249円、5.12%の大幅高で3日ぶりの反発。4940円の節目上抜けに伴う短期上値目標4980円近辺を突き抜けての急騰となり、今年高値を大幅に更新して昨年5月23日(5128)以来、11ヵ月ぶりの高値。今年の平均騰落率1.04%のおよそ5倍、今年最大の急騰で2022年3月7日(+237円、5.46%)以来2年1ヵ月ぶりの急騰。上げ幅では2020年3月25日(+287円、11.13%)以来、4年1ヵ月ぶり。短期的には一服感も、短中期的には2014年8月以降で最高値となった昨年5月高値5197円が意識される展開にも。調整目安としては3月末安値(4736)から今年高値(5109)の23.6%戻し(5021)近辺も。
※参考:金プラチナ国内価格4/9とチャート

2024年04月09日(火)時点の相場
国内金:12,513 円 4/9(火) ▲180(1.46%)
国内プラチナ:5,109 円 4/9(火) ▲249(5.12%)
NY金:2,351.0 ドル 4/8(月) ▲5.6(0.24%)
NYプラチナ:974.5 ドル 4/8(月) ▲33.9(3.60%)
ドル円:151.85 円 4/8(月) ▲0.22(0.15%)
→4/8(月)のその他主要マーケット指標

←10年超ぶり円売りポジションvs円買い介入圧力 04/10(水)
→利下げ先送り観測でも強気相場継続、国内金も最高値を大幅更新 04/08(月)
→雇用統計3月NFPの伸びは鈍化予想に反して30万人超の大幅増 04/06(土)
→米2月貿易赤字は10ヵ月ぶり高水準も、輸出は過去最大 04/05(金)

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