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★金プラチナ短期相場観★

底打ち反発局面続くPPI、3月は予想を下回りドル高一服
更新日:2024年04月12日(金)
生産者物価指数 PPI 2024年3月3ヵ月連続で市場予想を上回ったCPIに続き、同様に3ヵ月連続の上振れが警戒されたPPIは総合指数が市場予想を下回って一安心?
とりあえずCPI後のドル高急進の流れは一服。
3月のPPIは前年比+2.09%。市場予想の+2.2%こそ下回ったものの、2月(1.61)から+0.48%の大幅続伸で11ヵ月ぶりの高水準。
昨年6月の前年比+0.26%で底打ちし、11月に+0.77%の二番底をつけて反発局面が継続し、2019年までの過去平均+1.70%も上抜けての一段高。

食品とエネルギーを除いたコア指数は前年比+2.37%。これは市場予想の+2.3%を上回り、2月から+0.29%の大幅上昇で3ヵ月続伸、7ヵ月ぶりの高水準。なお、コアPPIの前年比伸び率の上昇幅としては、2年ぶりの大幅上昇。
2年ぶり低水準となった昨年12月の+1.78%がボトムとなり、2019年までの過去平均+1.80%を下回ったのもこの時だけ、その後は2%超へと反発局面形成。
食品とエネルギー、貿易サービスを除いたコア指数は前年比+2.83%。2月から+0.12%の続伸で半年ぶりの高水準。
2年9ヵ月ぶり低水準となった昨年11月の+2.52%がボトムとなり、2019年までの過去平均+1.72%を下回ることなく、ゆるやかな反発局面に。

PPIでも伸び率は低下せず、インフレ鈍化どころか加速傾向となり、ドル高一服でも、下げ渋り。
NY連銀ウイリアムズ総裁の「近い将来に利下げの必要なし」発言など、FRB関係者のタカ派寄り発言も目立ち始めているようです。


11日のNY金は+24.3ドル、1.03%の反発で2日ぶり、今年16回めの過去最高値更新。アジア時間には2360ドル台半ばで頭打ち、ロンドン序盤に2340ドル台前半の安値で切り返し。NY朝には米3月PPIが市場予想を下回り、ドル安となった局面で一段高、2360ドル台ではいったん上値を押さえられたもののNY午後には買い圧力が再び強まって2370ドル台へ。NY引け後には2390ドル台へと一段高。2370ドルの節目上抜けに伴う上値トライ再開の流れが急進、短期上値目標2400ドルの大台突破へもあとわずか。当面の下値サポートは2340ドル、割れると2300ドル近辺へ。

NYプラチナは+11.6ドル、1.19%の反発で今年高値となった1月2日(998.3)以来、3ヵ月ぶりの高値。時間外序盤に970ドル台半ばの安値をつけて堅調推移、ロンドン序盤には990ドルの節目手前で頭打ちもNY朝にはPPI後の流れで再トライ、NY午後にかけて990ドルの節目との攻防となり、NY引け後にはこれを突破して990ドル台後半へ。この水準を維持できれば990ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標1010ドル程度まで、短期的にはもう少しの上昇余地。970ドルが目先の下値サポート、割れると950ドル近辺へ。

ドル円は+9銭、0.06%の小幅続伸で1990年6月27日(154.38)以来、33年9ヵ月ぶりのドル高円安水準。東京市場午前の152円70銭台が安値となって下げ渋り、欧州時間には153円20銭台へと反発して前日高値をわずかに上回るも、NY朝にはPPIが予想を下回って153円割れ。しかし152円80銭近辺で下げ渋って切り返すとNY午後にかけて153円30銭台へと高値を更新、NY終盤にかけても153円20銭近辺での高止まり。151円70銭の節目上抜けに伴う短期上値目標153円台に到達後の調整も限定的に。もう少し調整圧力が強まれば3月安値(146.48)から4月高値(153.32)の23.6%戻し(151.71)近辺までの下押しも。1990年6月高値圏155円近辺が次の上値として意識される可能性も、目先は多少の調整か保ち合い形成にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/11終値とチャート

12日の国内金価格は+245円、1.95%の大幅反発で2日ぶり、今年20回めの過去最高値更新。今年の絶対値平均騰落率0.53%の2.7倍、3月21日(+299円、2.64%)、3月29日(+229円、1.96%)に次いで上昇率では今年3番め、上げ幅では2番めの急騰。4月の平均騰落率0.95%(117円)分、さらに上昇した場合には12939円、反落すると12705円。当面の調整目安候補としては3月末安値(11536)から最高値(12822)の23.6%戻し(12519)近辺など。
週間ベースでは+633円、5.37%高で8週続伸。昨年10月16日からの週(+538円、5.46%)以来、半年ぶりの急騰。8週続伸は2021年5月以来、2年11ヵ月ぶり。

プラチナ価格は+108円、2.11%の反発で2014年7月14日(5244)以来、9年9ヵ月ぶりの高値。5170円の節目上抜けに伴う短期上値目標、昨年5月高値5197円トライと5200円の大台回復を達成。短期的には若干の一服感も、2014年高値(7/11:5246)にも急接近。これを上抜けるようだとその先の節目は2013年高値5445円。これが中期的な上値目標にも、ただ足下では4月8日(4860)から10日(5161)までの急騰値幅(301)を、押し目となった11日(5125)を起点として加算するN計算値では5426円。金価格の急騰局面に追随し始めて中期トレンド好転状態がもう一段加速するようなら、意外と早期に5400円の大台回復となる可能性も?
週間ベースでは+368円、7.56%の大幅高で6週続伸。2022年9月5日からの週(+335円、8.27%)以来1年7ヵ月ぶりの急騰。上げ幅では同年5月30日からの週(+388円、9.18%)以来。6週続伸は2020年12月以来、3年4ヵ月ぶり。
※参考:金プラチナ国内価格4/12とチャート

2024年04月12日(金)時点の相場
国内金:12,822 円 4/12(金) ▲245(1.95%)
国内プラチナ:5,233 円 4/12(金) ▲108(2.11%)
NY金:2,372.7 ドル 4/11(木) ▲24.3(1.03%)
NYプラチナ:988.0 ドル 4/11(木) ▲11.6(1.19%)
ドル円:153.25 円 4/11(木) ▲0.09(0.06%)
→4/11(木)のその他主要マーケット指標

←ミシガン大消費者信頼感指数は長期平均手前で上げ渋り 04/13(土)
→米CPIは3月も上振れ、インフレ高止まりで利下げ先送りへ 04/11(木)
→10年超ぶり円売りポジションvs円買い介入圧力 04/10(水)
→NY連銀インフレ期待1年先は3%で下げ渋り、3年先は上昇 04/09(火)

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