PMIは「米>欧、サービス業>製造業」、独仏下位独占も継続
更新日:2024年10月25日(金)
堅調ぶりが意識される米国の経済指標、10月PMIも好調を示唆。
米総合PMIは10月速報で54.3。53.8の市場予想を上回り、9月からは+0.3で2ヵ月ぶりの高水準。1年9ヵ月連続で節目50超となり、6ヵ月連続54ポイント台で高止まり。
サービス業PMIは55.3。前月から+0.1で2ヵ月ぶりの高水準、5ヵ月連続55ポイント台で高止まり、2年半では2番めタイの高水準。
製造業PMIは47.8。4ヵ月ぶりの反発で2ヵ月ぶりの高水準、ただし節目50割れは4ヵ月連続。
少し低調な製造業を好調なサービス業がカバーする構図は今年春以降のPMIのトレンド。
このトレンドはユーロ圏でも同様。
ユーロ圏総合PMIは10月速報で49.7。前月から+0.1の小反発で2ヵ月ぶりの高水準、2ヵ月連続節の目50割れ。1年ぶり高水準となった5月の52.2からは低下基調が続くも節目50割れでは下げ渋り。
PMIは「米>欧」の構図も継続中。
ドイツが48.4、4ヵ月連続の節目50割れも9月からは+0.9の反発となったのに対し、フランスは47.3、前月から-1.3の続落で2ヵ月連続50割れ、9ヵ月ぶり低水準。
4ヵ月ぶりに独仏逆転。しかし、ユーロ圏ビッグ2がユーロ圏調査対象国でのボトム2を独占し、ユーロ圏の足を引っ張る構図も継続中。
ユーロ圏の製造業PMIは45.9。+0.9の反発で5ヵ月ぶりの高水準、2年4ヵ月連続節目50割れ。
サービス業PMIは51.2。-0.2の続落で8ヵ月ぶり低水準、9ヵ月連続節目50超。
ユーロ圏でも低迷する製造業をサービス業がカバーする構図は変わらす。なお、製造業PMIではドイツ(42.6)の反発に対しフランス(44.5)は反落。サービス業PMIでもドイツ(51.4)の反発に対しフランス(48.3)は続落。
24日のNY金は+19.5ドル、0.71%の反発。連日の最高値更新後の急反落となった前日安値2720ドル付近からの戻り局面が継続、アジア時間には2730ドル近辺の安値から2740ドル台へ、ロンドン・NY朝には2750ドル回復トライ。高値では一時2750ドル台半ばまで上昇も、NY朝の米10年債利回り上昇局面に連れて失速すると2740ドル割れへと急反落、しかしこの流れも続かず、巻き戻しとなったNY午後には2740ドル台後半へと反発。目先、主要レンジを2720ドルから2760ドルへと縮小して月末へ。1日の雇用統計前までで大きな流れとならなければ、上振れなら2780ドル程度まで、下振れなら2700ドル近辺までが変動目安に。雇用統計にかけて強めの方向性が見出されるようなら上方向には2800ドルの大台トライ、下方向には2670ドル近辺までが目安に。
NYプラチナは+3.9ドル、0.38%の反発。前日NY市場でつけた安値1020ドル台半ばからの反発局面が続き、アジア時間の1030ドル近辺からロンドン序盤には前日高値を上回って1050ドルトライ、一時6月3日高値(1055.8)以来、4ヵ月半ぶりとなる1050ドル台前半まで上昇。しかしNY市場では1050ドル台を維持できずに急反落、NY午後には1030ドル近辺まで下落して1030ドル台後半へと反発。日々、上値を切り上げる流れが続くものの、上ヒゲを残して失速感も。目先、抵抗感が強まる1050ドルの節目を突破できれば1060ドル台へと上値切り上げも。下値サポートは1010ドル、これを割れると990ドル近辺までの調整へ。
ドル円は-92銭、0.6%安で4日ぶりの反落。東京朝の152円80銭台が高値となり、米10年債利回り低下にも連れて調整局面が進行。加藤財務相の円安牽制発言もあり、東京市場終了時には152円割れをかけた攻防へ、欧州時間には151円70銭台まで下落。NY朝には失業保険申請件数や10月PMIの好結果などもあり、152円30銭台まで反発。しかし上値も重く、NY朝午後にかけて失速すると151円50銭台へと下値を切り下げ。ただしNY終盤には151円80銭台へと下げ渋り。150円30銭の節目上抜けに伴う短期上値目標151円台後半到達後の一段高で153円台まで急騰後に、行き過ぎた分だけ巻き戻し、3ヵ月ぶりに上抜けたばかりの200日移動平均線(151.40)にはいったんサポートされた格好に。切り返して152円80銭の節目を上抜けるようなら153円台後半までが短期上値目標に、下値サポート候補は200日線から151円近辺。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場10/24終値とチャート
25日の国内金価格は+2円、0.01%の小反発。前日からほぼ横ばい推移となり、最高値圏での高止まり状態で月末月初のボラティティ再拡大警戒ウィークへ。最高値更新へと向かえば短期上値目標は14660円程度まで、短中期的には7月高値(13743)から8月安値(12153)の161.8%戻し(14726)、14700円台を目指す流れとなる可能性も。調整方向への目安は9日移動平均線(14298)、14300円近辺までが当面の下値サポート候補。
週間ベースでは+386円、2.72%高で7週続伸。7週続伸は4月以来、半年ぶり。
プラチナ価格は-5円、0.09%の小幅続落。21日移動平均線(5113)も90日移動平均線(5095)を上抜けて移動平均線との関係性では強気パーフェクトオーダーとなって一段高へのサポート態勢に。しかし、
5月20日の今年高値(5877)から5月末高値(5828)、7月高値(5730)を結ぶ右肩下がりの中期レジスタンスライン付近で失速した状態。目先、5420円の節目を上抜けると5460円辺りまでが短期上値目標となり、中期レジスタンス突破をかけた攻防へ。
週間ベースでは+235円、4.55%の続伸。5月以来、5ヵ月ぶりで今年3番めの大幅上昇。
※参考:
金プラチナ国内価格10/25とチャート
2024年10月25日(金)時点の相場
国内金:14,596 円 10/25(金)
▲2(
0.01%)
国内プラチナ:5,403 円 10/25(金)
▼5(
0.09%)
NY金:2,748.9 ドル 10/24(木)
▲19.5(
0.71%)
NYプラチナ:1,033.6 ドル 10/24(木)
▲3.9(
0.38%)
ドル円:151.83 円 10/24(木)
▼0.92(
0.60%)
10/24(木)のその他主要マーケット指標
ドイツIFO景況感、サービス業はプラス圏、製造業も下げ止まり 10/26(土)中古住宅販売は14年ぶり低水準、価格上昇率は賃金以下 10/24(木)製造業・非製造業共にフィラデルフィア連銀は好調、NY連銀は低調 10/23(水)ドイツIFO雇用指数もコロナ後最低、製造業もサービス業も低迷 10/22(火)
最近よく読まれた記事
明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想
PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン