賃金上昇率は中央値でも下げ渋り、ゼロ賃金の割合も急低下
更新日:2024年11月12日(火)
アトランタ連銀が発表した10月の賃金上昇トラッカー(賃金上昇率中央値・前年比の3ヵ月平均)は+4.6%。9月から-0.1%で8月と並び、2021年12月(4.5)以来の低水準。2年10ヵ月では最低タイの低水準ながら、4ヵ月連続で4.6-4.7%での推移。
雇用統計の平均時給では、10月は前年比+3.99%となり、3年2ヵ月ぶり低水準となった7月の3.63%から、3ヵ月連続の上昇で5ヵ月ぶりの高水準。
平均時給が足下で反発している状況と合わせ、中央値でも下げ渋り、という見方も可能な状況に。
賃金上昇率が+0.5%から-0.5%の範囲内にとどまる「ゼロ賃金の割合」は、8月に12.9%と2年9ヵ月ぶり高水準となった後、2ヵ月連続の低下で10月は12.1%。
5月(12.1)以来、5ヵ月ぶりの低水準となり、こちらは上げ渋り。
また、男性の賃金上昇率が10月は+4.1%となって4ヵ月連続の低下、2年10ヵ月ぶりの低水準。これに対して女性は+5.2%。3ヵ月連続上昇で4ヵ月ぶりの高水準。
男女格差(男性-女性)は-1.1%となり、2021年12月(-1.1)以来、2年10ヵ月ぶりの女高・男低水準。
なお、逆のケースでは2022年3月には+0.9%の男高・女低。
2021年後半は賃金上昇初期段階、2022年前半は賃金上昇後半。このときは、女性の賃金上昇が先行し、男性の賃金上昇が追随し、最終的に逆転してピークアウト、という流れとなっていました。
11日のNY金は-77.1ドル、2.86%の大幅続落で9月19日(2614.6)以来、2ヵ月ぶりの安値。下落率は今年の絶対値平均0.73%の3.9倍、今年最大で2021年6月17日(-86.6ドル、4.65%)以来、3年5ヵ月ぶりの急落。週明け時間外序盤の2690ドル台が高値となって軟調推移、アジア時間に2690ドルを割れると2670ドル台へと水準を切り下げ、ロンドン市場では下げ渋って小康状態に。しかし2670ドルを割れるとNY朝にかけて2650ドル割れへと急落、ドル高とリスクオンの株高の流れに連れて売り圧力が強まる格好となり、NY午後には安値で2620ドル割れ。NY引け後には2630ドル付近へと小反発。2670ドルの節目割れに伴う短期下値目安2650ドル近辺を突き抜けての急落局面形成となり、10月安値(2618.8)付近でダブルボトム形成の可能性を残して一服感も。
NYプラチナは-9.0ドル、0.92%の続落で10月9日(957.3)以来、5週間ぶりの安値。アジア時間には970ドル台から980ドル台へと水準を切り上げ、ロンドン序盤にかけて990ドルトライ、高値では990ドル台半ばまで上昇。大台手前で失速すると戻り売り、NY市場にかけてはNY金の急落局面に追随する格好となって970ドル割れへ、NY引け後には安値で960ドル台半ばまで下落。990ドルの節目割れに伴う短期下値目安960ドル近辺にも急接近した後は970ドル台へと小反発。960ドル近辺再トライ余地も残しながら、970ドル台を維持できれば下値トライ一服となる可能性も。
ドル円は+110銭、0.72%高で3日ぶりの反発。週明け東京朝の152円60銭近辺が安値となって153円回復トライ、東京市場スタート後も堅調推移となり、午後には153円60銭台まで上昇。欧州時間には153円30銭台までの下押しを挟んで153円80銭台へと押し目買い。NY市場では153円台後半での保ち合い推移となり高値では153円90銭台まで上昇。9月以降の上昇トレンドで、10月からは20日移動平均線(152.00)が下値サポートに。足下では上昇一服で高値保ち合いを形成、下限を152円60銭に切り上げて154円70銭が当面の上限に。明日のCPIなどをきっかけに上限突破となれば一段高トライ、156円台後半を目指す流れへ。下限割れなら調整へ、150円付近までが短期下値目安に。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場11/11終値とチャート
12日の国内金価格は-266円、1.84%の大幅続落で10月17日(14062)以来、4週間ぶりの安値。9日移動平均線(14633)に上値を押さえられ、21日移動平均線(14461)も割り込んで軟調局面は急加速、14480円の節目割れに伴う短期下値目安14400円近辺も突き抜けての一段安。最高値となった10月31日に98.7%まで高騰したRSIはその後、7営業日で42.6%まで急降下。行き過ぎた流れが急速に巻き戻され、ようやく節目50割れ。調整局面がもう一段続くようなら、9月安値(12521)から最高値(15025)の38.2%戻し(14068)辺りまでが意識される可能性も。
プラチナ価格は-37円、0.71%の続落で10月16日(5103)以来、4週間ぶりの安値。下降する9日移動平均線(5292)に上値を押さえられ、21日移動平均線(5285)を下抜けて戻り売り局面加速の構図となり、5190円の節目割れに伴う短期下値目安5150円程度に到達。短中期上昇トレンドが崩れた状態から、地合い回復に向けては21日線が下落に転じる前にこれを再度上抜ける必要。
※参考:
金プラチナ国内価格11/12とチャート
2024年11月12日(火)時点の相場
国内金:14,177 円 11/12(火)
▼266(
1.84%)
国内プラチナ:5,151 円 11/12(火)
▼37(
0.71%)
NY金:2,617.7 ドル 11/11(月)
▼77.1(
2.86%)
NYプラチナ:969.5 ドル 11/11(月)
▼9.0(
0.92%)
ドル円:153.72 円 11/11(月)
▲1.10(
0.72%)
11/11(月)のその他主要マーケット指標
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