大幅調整の11月を終え、12月の国内金価格は反発をかけた攻防
更新日:2024年12月02日(月)
国内金価格は今年、3月には前月比+1117円、10.37%の大幅上昇、10月には+1663円、12.45%の急騰などもあり、11月には-1017円、6.77%の急反落。10年超ぶりの大幅調整となって12月を迎えることに。過去11勝5敗で年間2番めタイの高勝率を誇る1-2月を迎える前に、調整から反発への転換点となるべく、12月は反発に向けた攻防の月となるかもしれません。
12月の騰落状況としては、昨年まで9勝5敗で年6番めの高勝率。ただ、昨年まで2連敗とやや低調。
地政学リスクの高止まりに加え、日米金融政策動向への見通しにやや不透明感も漂い、元気に動き始めるトランプ2.0の動向も既に市場の波乱要因。
月初の週明け時間外、NY金は2670ドル台から一時2650ドル割れへと相変わらず落ち着かない展開でスタート。NYプラチナも950ドル台から940ドル台へと軟調気味に。為替は1ドル=149円半ばから150円半ばへと反発の東京市場朝。
2日の国内金価格は-38円、0.27%安で5日続落。11月18日(13944)以来、2週間ぶりの安値。5日続落は8月以来、3か月ぶりで今年4度め。下げ幅を徐々に縮小し、13940円の節目手前で減速、下げ渋り感も増す状況に。しかしNY金も為替も落ち着かない状態が続き、週末の雇用統計まで、月初の指標結果に一喜一憂する不安定な展開も予想されるところ。短期的には13940円の節目を維持し、ダブルボトムの可能性を残して反発できないようだと一段安トライへ、13800円近辺までが短期下値目安に。
一目均衡表では基準線(14485)、転換線(14346)を再び下抜け、雲の上限(13941)にはサポートされるかどうか、という状況。遅行線は26日前価格(14594)を大きく下回り、二役逆転、一役は好転状態をなんとか維持。13940円の節目近辺の重要度は高まり、これを維持できなければ、9月安値(12521)から10月最高値(15025)の半値戻し(13773)も重なる雲の下限(13773)が次の重要なサポートに。次週以降にこれを割り込むと三役逆転となって一段安も見込まれそうな展開にも。38.2%ライン(14068)を中心に、この下での推移が続くかのか、上抜けへと反発できるのか、12月序盤は下押し圧力も続き、厳しい攻防状態が続くかもしれません。
プラチナ価格は+32円、0.65%高で5日ぶりの反発。11月26日(5011)以来の高値。比較的サポートされやすいと思われる10月安値圏4900円前後に接近し、ようやく下げ止まった可能性を残す形に。地合い回復に向けては90日移動平均(5002)が目先のポイントに、反発局面継続に向けては10月高値(5586)から11月安値(4911)の23.6%戻し(5070)が目安に。4910円の節目割れへと反落の場合には下値トライ再開、4860円程度までが短期目安に。
一目均衡表では雲の下限(4986)を割り込んで三役逆転。9月安値(4554)から10月高値(5586)の61.8%戻し(4948)が目先の攻防ラインに。地合いの悪さから軟調局面が続けば76.4%戻し(4798)辺りまでの一段安も見込まれそう。反発できれば半値戻し(5070)、週末には雲の下限(5070)も重なり、当面の強めのレジスタンスとなる可能性も。その分、突破できれば一段高トライへの勢いも増す可能性も。
※参考:
金プラチナ国内価格12/2とチャート
2024年12月02日(月)時点の相場
国内金:13,970 円 12/2(月)
▼38(
0.27%)
国内プラチナ:4,943 円 12/2(月)
▲32(
0.65%)
NY金:2,681.0 ドル 11/29(金)
▲16.2(
0.61%)
NYプラチナ:954.1 ドル 11/29(金)
▲22.3(
2.39%)
ドル円:149.70 円 11/29(金)
▼1.82(
1.20%)
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