失業者数を下回りそうで下回らない求人件数、10月は増加
更新日:2024年12月04日(水)
米10月の求人件数は予想以上に増加。
米労働省が発表した月次求人労働異動調査(JOLTS:Job Openings and Labor Turnover Survey)で10月の求人件数は774.4万件。
市場予想の747.0万件を上回り、2か月ぶりの高水準。3年8ヵ月ぶり低水準となった9月(737.2)からは+5.05%の急増となり、1年2ヵ月ぶりの大幅増。
ただし前年比では-10.83%となり、2年3か月連続の前年割れ。
過去平均540.5万人、2019年の平均715.4万件は依然として上回るものの、コンスタントに減少傾向は継続。
失業者数は698.4万人で9月の683.4万人からは15.0万人の増加。3ヵ月ぶりの増加で2ヵ月ぶり高水準、3年間では3番めの高水準。
この結果、失業者1人当たりの求人件数、求人倍率は1.11件。9月の1.08件から増加し、6月(1.16)以来、4ヵ月ぶりの高水準。
7月と9月の1.08件で3年2ヵ月ぶり低水準となったところで下げ渋り。
失業者数が増加しても、それ以上に求人件数が増加。求人件数は失業者数を下回りそうで下回らず、求人倍率も節目の1.0を下回りそうで下回らず。
解雇率も2023年後半以降は1.0%から1.1%のレンジで横ばい推移。
米労働需要は安定推移となっているようです。
3日のNY金は+9.4ドル、0.35%の反発。2660ドル台を中心に小幅保ち合いに終始、アジア時間の2650ドル台半ばが安値となり、NY市場では韓国の非常戒厳宣言を受けたリスク回避の流れで一時2670ドル後半まで急騰。しかし前日高値(2678.5)付近で失速すると、米10月求人件数が予想を上回ったことを受けたドル高局面では2660ドル割れへと急反落、NY引けにかけては2660ドル台半ばへと収束。この日の変動値幅は21.8ドルにとどまり、今年の平均34.3ドルの6割強、1ヵ月ぶりの小動き。保ち合いレンジ下限を2650ドルへ切り上げ、これを維持できなければ2610ドル近辺へと下値切り下げ。上限2690ドルを上抜けると2730ドル近辺までが短期上値目標に。
NYプラチナは+9.8ドル、1.03%の反発で11月22日(975.1)以来、10日ぶりの高値。アジア時間に940ドル台半ばの安値をつけて切り返すとロンドン序盤には950ドルから960ドル台へと上昇、NY市場にかけては960ドルを挟んでの揉み合いとなり、高値では一時960ドル台半ばまで上昇。ただし下落基調の20日移動平均線(963.1)が抵抗線となっていったん上値を押さえられた格好となり、NY引け後には960ドル割れ。20日線から200日線(971.6)、90日線(974.2)が集中し、980ドルの節目までがやや強めの抵抗帯にも。これを突破できれば流れは好転、大台も突破して1010ドル近辺までが短期目標に。
ドル円はわずかに-1銭、0.01%の小幅高で3日ぶりの小反発。東京朝には株高にも連れる形で149円半ばから堅調推移、午後には150円20銭台の高値をつけて一服、150円近辺で保ち合い傾向となって欧州時間を通過。NY朝には韓国・尹大統領の非常戒厳宣言を受けてリスク回避の流れが急伸、149円90銭近辺から149円割れへと急落、148円60銭台の安値をつけて下げ渋ると10月求人件数の上振れをきっかけに149円半ばまで反発。NY午後も149円前半で上下動を繰り返す不安定な展開から、NY終盤には149円半ばに収束しつつある状態。あらためて前日から続く150円ラインへの抵抗感払拭が目先のポイントにも。引き続き下値警戒水準としては9月安値(139.58)から11月高値(156.75)の半値戻し(148.17)近辺。90日移動平均線(148.27)もサポート候補に。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場12/3終値とチャート
4日の国内金価格は-6円、0.04%安で7日続落。10月11日(13763)以来、約2か月ぶり安値圏で下げ止まらず。7日続落は今年最長、昨年10月以来、1年2か月ぶり。下げ幅は7日間で最小ながら、13940円の節目割れが一時的な行き過ぎとなって切り返すわけでもなく、ゆっくりと軟調局面継続の様相にも。週末までは比較的小動きとなる可能性も、流れとしては短期下値目安13800円近辺を目指す展開が継続。
プラチナ価格は+9円、0.18%高で3日続伸。11月26日(5011)以来、1週間ぶり高値で自律反発の範囲内。上げ幅が限定的となった為にゆるやかに下降する90日移動平均線(4997)に対しては9日移動平均線(4999)が急接近、先を越される形となって下押し圧力に押され気味の様相に。ゆっくりでも21日移動平均線(5104)上抜けへと反発局面が続けばトレンド好転へ。4910円の節目割れへと反落の場合には下落局面再開、短期下値目安は4860円程度まで。
※参考:
金プラチナ国内価格12/4とチャート
2024年12月04日(水)時点の相場
国内金:13,923 円 12/4(水)
▼6(
0.04%)
国内プラチナ:4,961 円 12/4(水)
▲9(
0.18%)
NY金:2,667.9 ドル 12/3(火)
▲9.4(
0.35%)
NYプラチナ:960.2 ドル 12/3(火)
▲9.8(
1.03%)
ドル円:149.58 円 12/3(火)
▲0.01(
0.01%)
12/3(火)のその他主要マーケット指標
ユーロ圏11月製造業PMIは主要3カ国、独仏伊で下位独占 12/03(火)大幅調整の11月を終え、12月の国内金価格は反発をかけた攻防 12/02(月)ユーロ圏インフレ率、11月は2.3%へ続伸も12月利下げへ 11/30(土)
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