ミシガン大もNY連銀も、インフレ期待は下げ渋り、反発傾向へ
更新日:2025年01月14日(火)
NY連銀の12月消費者調査で、1年先のインフレ予想は+3.00%。11月の+2.97%を小幅に上回り、4年ぶり低水準となった10月(2.87)からは続伸、3ヵ月ぶりの高水準に。
3年先のインフレ予想は+2.97%。11月の+2.57%か急上昇、続伸で13ヵ月ぶりの高水準。前月から+0.40%の上昇は3年7ヵ月ぶりの急騰。
先週末に発表されたミシガン大の1月速報でも、1年先のインフレ予想は3.3%へと急上昇で7ヵ月ぶり高水準。5年先も3.3%へと急反発で近年最高水準へと急騰。
いずれも12月末に発表された11月コアPCEが前年比+2.82%となり、続伸で7ヵ月ぶり高水準となった状況に連動する形に。
インフレ高止まりに連れ、市場のインフレ予想も下げ渋り、反発傾向へ。
インフレ不確実性指数は3.40となり、7ヵ月ぶり高水準へと続伸。トランプ関税への警戒感も。
1年以内の失業の可能性を警戒する人の割合は11.91%、11ヵ月ぶり低水準へと低下。その一方で自発的離職を意識する人の割合は18.20%、これも11ヵ月ぶり低水準へと低下。
失職後3ヵ月で新たな職を見つけられると考える人の割合は50.24%となり、3年8ヵ月ぶりの低水準。しかし、1年後の失業率が現在よりも上昇すると考える人の割合は34.63%、2年10ヵ月で2番めの低水準。労働市場については見通しが強弱分かれる状況に。
1年後の家計所得成長期待は前月までの3%台から2.84%へと急低下、3年7ヵ月ぶり低水準。向こう3カ月に債務の最低返済額を滞納すると予想する人の割合は14.16%、4年8ヵ月で2番めの高水準に。
第2次トランプ政権への期待と不安も反映。
13日のNY金は-36.4ドル、1.34%安で5日ぶりの反落。週明け時間外序盤の2720ドル台前半が高値となり、ロンドン序盤に2710ドルを割れると一段安、2700ドルの大台を割れるとNY市場では2690ドル割れへ。米10年債利回りが4.8%の大台トライとなった流れにも連れ、NY午後には2680ドル近辺、NY引け後には安値で2670ドル台半ばまで下落。雇用統計後の急騰で行き過ぎた流れの巻き戻しとなり、上値トライ一服の様相に。2640ドルから2720ドルまでの広めのレンジ内で90日移動平均線(2662.9)が目先のサポート候補、CPI待ちで方向感見直しへ。あらためて2720ドル超へと上値再トライとなれば2740ドル程度までの上値切り上げも。当面の下値サポート2640ドルを割れると2610ドル近辺までの下値切り下げも。
NYプラチナは-21.0ドル、2.11%安で5日ぶりの反落。1月6日(942.8)以来、1週間ぶりの安値。990ドル台前半での小幅揉み合い推移でアジア時間を通過、990ドル台後半へと高値トライ後に戻り売りとなってロンドン序盤に980ドル近辺へ、980ドル割れをかけた攻防からNY午後には970ドル台、NY引け後には970ドル割れトライ。直近の上値目安980ドル近辺から、週末の行き過ぎトライでは1000ドルの大台がレジスタンスとなって失速、巻き戻しの流れでは90日移動平均線(973.9)にサポートされるかどうか、という状況に。サポートされなければ940ドルを下限に保ち合いの様相に。これも維持できない場合には900ドルの大台近辺までの下値切り下げも。
ドル円は-23銭、0.15%安で3日続落。東京朝の157円90銭台が高値となり、157円50銭を挟んでの小幅保ち合い推移で東京市場の時間帯を通過、欧州時間には157円30銭前後へと水準を切り下げ、安値では156円90銭付近まで下落。しかし157円割れでは下げ渋り、NY午後には157円80銭近辺トライへ。日足では小幅にに水準を切り下げる流れとなるなか、下ヒゲを残して下げ渋る展開にもなり、高値保ち合いを維持してCPI待ちへ。インフレ圧力への警戒感がそれほど強まらなければ失速気味の流れが優勢に、156円80銭の節目を割れると155円近辺までを目安に調整局面形成へ。想定以上のインフレ高止まりで158円40銭超へと抜け出すようなら一段高トライ、160円付近までの再トライへと向かう可能性も。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場1/13終値とチャート
14日の国内金価格は連休前から-81円、0.55%安で4営業日ぶりの反落。右肩上がりの9日移動平均線(14647)にサポートされる限り、12月以降の短期上昇トレンドは継続。これを割り込むようなら黄色信号、12月安値(13896)から1月高値(14823)の38.2%戻し(14469)、21日移動平均線(14457)辺りまでが次の下値目安、サポート候補にも。14830円超へと切り返すようなら一段高トライ、14900円台回復を目指す流れに。
プラチナ価格は-54円、1.03%安で5日ぶりの反落。1月7日(5132)以来、1週間ぶりの安値。上昇軌道の9日移動平均線(5182)を維持する限り、12月の底打ち反発の流れは続き、強気パーフェクトオーダーでの堅調局面継続へ。割れると失速、調整方向へ、5120円の節目を割り込むようだと調整幅拡大、5030円近辺までが下値目安に。5270円超へと切り返すようなら一段高、5300円台回復トライへ。
※参考:
金プラチナ国内価格1/14とチャート
2025年01月14日(火)時点の相場
国内金:14,742 円 1/14(火)
▼81(
0.55%)
国内プラチナ:5,208 円 1/14(火)
▼54(
1.03%)
NY金:2,678.6 ドル 1/13(月)
▼36.4(
1.34%)
NYプラチナ:975.1 ドル 1/13(月)
▼21.0(
2.11%)
ドル円:157.52 円 1/13(月)
▼0.23(
0.15%)
1/13(月)のその他主要マーケット指標
米12月PPI、コアPPIも予想を下回るも上昇局面継続 01/15(水)予想外の雇用大幅増、失業率も低下で追加利下げ観測も後退へ 01/11(土)雇用統計直前の関連指数、雇用は低調、賃金は下げ渋り 01/10(金)ユーロ圏景況感は2024年末も低調、上昇わずか5カ国 01/09(木)
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