GDPは1年ぶり低水準、でも下げ渋る中国経済
更新日:2025年10月21日(火)

中国国家統計局が発表した第3四半期GDPは前年比+4.8%。
第2四半期からは-0.4%、2四半期連続の低下で4四半期ぶり、1年ぶりの低成長。それでも市場予想の+4.7%程度をわずかに上回る成長率を維持。
通年で5%前後の成長目標を掲げる中国としては、4四半期ぶりの5%割れで危機感も増すことにも。
ただし、4四半期平均で見ると+5.20%となり、小幅に4四半期連続上昇で6四半期ぶりの高水準。
四半期成長率のトレンドとしては、直近2年間は5%前後で下げ渋る状態が継続中。
同時に発表された9月の鉱工業生産は前年比+6.5%。市場予想の5.0%程度を大きく上回り、8月からは+1.3%の急上昇で3ヵ月ぶりの高水準。
ただし、9月の小売売上高は前年比+3.0%。市場予想どおりながら前月から-0.4%、4ヵ月続落で昨年11月以来の低水準。
需要低下でも生産拡大?
鉱工業生産の上振れとGDPの下げ渋りは、過剰生産に支えられた結果?

20日のNY金は先週末から+146.1ドル、3.47%の大幅反発で2日ぶり、今年49回めの最高値更新。上昇率は今年の絶対値平均0.97%の3.58倍、今年最大で2020年4月9日(+68.5ドル、4.07%)以来、5年半ぶりの急騰。週明け時間外は4230ドル近辺の安値から4280ドル近辺までのレンジで上下動、ドル安局面となったNY朝にこれを上抜けると長期金利低下にも連れる形で押し目買いの流れが急加速。4300ドルを回復するとNY午後には4360ドル近辺へと一段高、NY引け後には先週末高値を上回って4400ドル付近まで上昇。4300ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標4350ドル近辺に到達し、一段高目安として4400ドル近辺までの再トライも達成。目先の下値サポートは4210ドル、割れると4150ドル程度までが調整目安に。衰えない押し目買いの勢いは4500ドル、あるいはその先の大台到達まで続きかねない様相にも。

NYプラチナは+32.7ドル、2.02%の反発。先週末の急落の余韻が残る週明け時間外には、小反発からの戻り売りの様相となって先週末安値を下抜け、一時1580ドル付近まで下落。ロンドン序盤には1600ドル台を回復して下げ渋るとNY市場にかけてはNY金の急騰局面に引っ張られる格好となって1650ドル台へと反発、高値では1660ドル台まで上昇。1670ドルの節目割れに伴う短期下値目安1580ドル程度に一時的ながらも到達したことで、達成感からの巻き戻しへ。1610ドルが目先の下値サポートとなり、これを維持できない場合には1570ドル近辺までを目安に下値再トライも。当面の上限1760ドルを上抜けると高値再トライへ、上値目標は1860ドル。

ドル円は+15銭、0.10%の小幅続伸。自民・維新の連立合意に向けた思惑から週明け東京市場は150円半ばから後半へと水準を切り上げ、高値では151円20銭台まで上昇。一服後は高田日銀審議委員のタカ派発言を受けて軟調推移、午後には150円半ばへと巻き戻し。高市トレードに伴う円安基調と日銀に利上げ観測に伴う円高圧力との綱引き状態にもなり、政府閉鎖が続いて経済指標の発表もないNY市場にかけては150円半ばでの保ち合いとなり、方向感なく横ばい推移。151円の節目割れに伴う短期下値目安149円台後半を達成し、先週末安値149円30円台で折り返すとこの日の安値も150円20銭台までにとどまり、下値トライは一服の様相に。当面の上限152円半ばまでのレンジで保ち合い形成の様相に、ただし150円40銭が目先の下限となり、維持し切れなくなれば改めて149円半ばまでの下値再トライへ。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場10/20終値とチャート
21日の国内金価格は+696円、3.10%の大幅反発で2営業日ぶり、今年44回めの最高値更新。昨年1年間の最高値更新回数に10日早く到達。ちなみに昨年最後の最高値更新10月31日から、次の最高値更新、つまり今年1回めの最高値更新は1月23日。約3ヵ月、53営業日の調整局面をはさんだことに。上昇率は4月10日(+736円、4.83%)以来半年ぶり、トランプ関税ショック時以来で今年2番めの急騰。23070円の節目突破に伴う短期上値目標23160円近辺に到達。当面の下値サポートは22480円、割れると22360円程度までを目安に調整へ。
プラチナ価格は+340円、4.05%の大幅反発。でも前日の急落の半値戻し。急落局面では金の下げ幅を超え、戻り局面では金の上昇幅には及ばず、プラチナの反発力の弱さを露呈。それでも前日の急落がやや行き過ぎだった可能性を示唆する急反発。水平状態の9日移動平均線(8795)が目先の攻防ラインにも、突破できれば高値再トライに向けた流れへと移行する可能性も。跳ね返されるようだと戻り売り警戒感が高まることに、8390円の節目を割れると21日線割れへと地合いはさらに悪化、8300円前後までが短期下値目安に。
※参考:
金プラチナ国内価格10/21とチャート
2025年10月21日(火)時点の相場
国内金:23,179 円 10/21(火)
▲696(
3.10%)
国内プラチナ:8,733 円 10/21(火)
▲340(
4.05%)
NY金:4,359.4 ドル 10/20(月)
▲146.1(
3.47%)
NYプラチナ:1,652.2 ドル 10/20(月)
▲32.7(
2.02%)
ドル円:150.74 円 10/20(月)
▲0.15(
0.10%)
10/20(月)のその他主要マーケット指標
フィラデルフィア連銀は製造業もサービス業も低調 10/22(水)
国内金価格は半年ぶり、プラチナはコロナ禍以来の大幅調整 10/20(月)
サービス業はNY連銀も10月は低調、期待も限定的 10/18(土)
フィラデルフィア連銀製造業は予想外に低調、期待は上昇 10/17(金)
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