金プラチナ短期相場観
キプロス・ショックの余波
更新日:2013年3月26日(火)
無理矢理、解決にこぎつけた形のキプロス問題は、10万ユーロの小口預金者は救済したものの、それ以上を預金保険対象外とし、その損失は30%とも言われ、キプロスの銀行預金のこの部分の多くを占めるロシアの損失は40億ユーロとも言われます。
きっと、小口預金者にとっても他人事とは思えないことでしょう。
キプロス中銀は、銀行の営業再開予定を26日から29日に延期し、主要銀行のATMからの引き出し上限を1日100ユーロに設定しました。
ほぼ丸々2週間も銀行が休みとなり、引き出し額は1日1万2千円、もし日本でこんなことが起きたら大変なことになりそうです。
近隣国でこんなことが起きれば、少額でも預金を引き出しに行く人は増えることでしょう。どこに移せば安心か、という問題も浮上しそうですが。
少なくともユーロ圏では、支援対象となった国は、ギリシャのように厳しい緊縮策によって国民が疲弊するか、もしくはそれが出来ない場合には預金課税というストレートな手段によって、直接的に国民がダメージを受ける可能性があることを示してしまったようです。
NY市場、金はわずかに続落ながらも1,600ドル台の攻防が先週から継続。一時的な1,600ドル割れにも買いサポートが入る底堅さも。1,570~1,620ドルのレンジとしては1ヶ月が経過。
プラチナはわずかに続伸。しかし2週間前の1,600ドルを割れ以降、このラインが大きな抵抗線となってしまった状態。下値は1,550ドル台でサポートされた形で、9-21日移動平均線と重なり合う形で並走、動意なしの状態に。
短期下落トレンドのドル円は一時ターゲット到達となる93円台半ばまで下落。94円台に戻して再び円安方向へと向かうには、それなりのきっかけとなる材料が必要か。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場3/25終値とチャート
国内、9日移動平均線を下抜けた金は3日続落で21日移動平均線付近まで下落。短期的な上昇トレンドの勢いはほとんど消滅した状況。21日移動平均線でサポートされるかどうか。
プラチナは反落で4,980円の下値ターゲットまでしっかりと下落。下落トレンドの勢いも加速してしまった可能性も。上方向に流れが変わる為には5,050円辺りの節目を上抜ける必要が。
※参考:金プラチナ国内価格3/26とチャート
- 2013年3月26日(火)時点の相場
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国内金 : 5,033 円 3/26(火) ▼55(1.08%) 国内プラチナ : 4,975 円 3/26(火) ▼68(1.35%) NY金 : 1,604.5 ドル 3/25(月) ▼1.6(0.10%) NYプラチナ : 1,582.9 ドル 3/25(月) ▲1.2(0.08%) ドル円 : 94.15 円 3/25(月) ▼0.39(0.41%)
キプロス・ショックの余波 3/26(火)
キプロス支援は合意、トロイカはロシアとの調整へ 3/25(月)
PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン