金プラチナ短期相場観
風雲急を告げるキプロス情勢にリスクオフ再燃
更新日:2013年3月22日(金)
キプロス救済の為にEU・IMFから提示された100億ユーロの金融支援の交換条件となる58億ユーロの捻出。この手段としての銀行預金課税を拒否したキプロスの代替案が見えてこないことで、楽観ムードの市場にもさすがに焦燥感が。
しびれを切らしたECBはキプロスの支援受け入れ体制が25日までに整わなければ、現在キプロスに供給中の緊急流動性支援(ELA)をストップすると警告。
格付け会社S&Pもキプロス国債の格付けを「CCC+」から「CCC」に引き下げ。
代替案として、国有資産の売却益などを活用した基金設立を提案するも、その信頼性には疑問も。
また、国内第2位の実質破綻銀行を整理し、グッドバンクとバッドバンクに分けて銀行救済・再建への法案整備も急ピッチで進行中。
存続させる健全銀行への緊急流動性支援(ELA)継続策?とも。
なお、不良資産整理に伴う預金は10万ユーロ(約1,200万円)まで全額保護とのこと。日本のペイオフと同じですが、突然言われても、という不満も出そうです。
週明けまでに、地中海の荒波は少しでも収まるか。
NY市場、金は5日続伸後の小幅反落を挟んで再び反発。堅調推移が続くものの1,620ドルの厚めのレジスタンスが立ちはだかる状態。小幅ながらも上昇が続いた為にRSIも買われ過ぎ警戒域に。
プラチナは小幅反落。前日の大幅上昇の流れが続かないのが現状。オシレータ系指標も、移動平均線の傾きも、トレンドレスを示す状態に。
下落警戒メドとして1,520ドル程度、上方向の節目1,600ドルとの間でレンジ相場。
乱高下が続いたドル円はサポートラインの95円割れ。下値余地は94円割れまで拡大。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場3/21終値とチャート
国内、金は反落。価格ラインの下に9-21-90日移動平均線が順番に並ぶパーフェクトオーダーの状態が継続中。しかし、上値追いの為にはもう少しの調整も必要か。週間ベースでは19円、0.37%の上昇、3週続伸となったもののやや頭打ち。
プラチナも大きく反落で下値ターゲット4,980円までもう少し。週間ベースでは2週続伸後の大幅反落の週となった今週、133円、2.59%の下落。
※参考:金プラチナ国内価格3/22とチャート
- 2013年3月22日(金)時点の相場
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国内金 : 5,120 円 3/22(金) ▼22(0.43%) 国内プラチナ : 5,000 円 3/22(金) ▼72(1.42%) NY金 : 1,613.8 ドル 3/21(木) ▲6.3(0.39%) NYプラチナ : 1,580.1 ドル 3/21(木) ▼2.4(0.15%) ドル円 : 94.90 円 3/21(木) ▼1.10(1.14%)
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