金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

生保の外債購入と円キャリートレードで1ドル100円は通過点か

更新日:2013年4月9日(火)

数年前の高値を次々に突破し、急激に進む円安の流れ。持たざる恐怖と反落の恐怖で新規買いを躊躇してしまう価格帯に入ってきました。
長期的に見れば、麻生財務相の言うとおり「行き過ぎた円高是正の過程」ですが、短期的に見れば「急上昇し過ぎた円安の巻き戻し」がいつ発生してもおかしくない状況です。
保有ポジションは可能な限り引っ張り、押し目の状況を見つつレンジブレイクで少しづつ新規買い、そんな慎重な対応が求められる為替相場。

日銀による外債購入は介入と見做されるとして見送られたものの、その日銀による大規模な日本国債の買い入れ策により国内運用が困難になった生保などが外債を購入し始めるとの噂も出始めています。既に日本の生保によりドイツの30年債が買われたとの報道も。
機関投資家の大規模な円売り外貨買いは長期保有の一方通行、円安の水準を徐々に切り上げます。
昨年流行したユーロキャリートレードに代わって、円キャリートレードが今年のトレンドとして復活しそうです。

週明けのNY市場、金は小幅に反落。1,570-1,620のレンジ下限での小動きに。しかし一度はこのレンジを下抜けしていることで1,500ドル割れへのリスクもしばらく抱える状態。
1,550ドル付近から1,620ドル近辺までのレンジでみると、昨年も5月から8月まで居座り続けた価格帯。売り買いのバランスが取れた居心地の良い価格帯のようです。
プラチナはわずかに続伸。1,550-1,600ドルのレンジを下抜けた状態で、1,480ドルの下値目標値は維持。しかし、先週反発した1,517ドルは昨年末の下落局面での底値とも一致。プラチナの場合はこの辺りが中期的なサポートラインとなりつつあるようにも見えます。

ドル円は3日連続の大幅上昇。昨日開けた窓を締めることなく上昇を続け、2009年4月15日以来4年ぶりの99円30銭台。目標値99円もあっさりとクリア。しかし今朝の時点で一時99円60銭台まで上昇して30銭ほど急落する場面もあり、99.80円-100円付近での売り圧力も強そうな状況。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場4/8終値とチャート

国内、金は3日続伸でターゲットの5,210円台にピタリと到達。異次元緩和の勢いで円安の急伸とともに3日間で400円弱の上昇、最高値も目前という状況ですが、既に異次元の急上昇。1ドル100円の壁とともに国内金価格は最高値5,242円が当面の壁となる可能性も大。流れは上。
プラチナも3日続伸ながら目標の5,130円を前にやや減速。ここ最近のプラチナの弱さを象徴している様子も。しかし短期トレンドは上昇転換で上値トライへの期待も少しづつ。
※参考:金プラチナ国内価格4/9とチャート

2013年4月9日(火)時点の相場
国内金5,219 円 4/9(火) ▲28(0.54%)
国内プラチナ5,101 円 4/9(火) ▲30(0.59%)
NY金1,572.5 ドル 4/8(月) ▼3.4(0.22%)
NYプラチナ1,537.0 ドル 4/8(月) ▲1.5(0.10%)
ドル円99.36 円 4/8(月) ▲1.75(1.79%)

4/8(月)のその他主要マーケット指標

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