金プラチナ短期相場観

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FRBのエンジンブレーキで株と金は売りの展開

更新日:2013年6月20日(木)

「アクセルを緩めるだけでブレーキを踏むわけでない」とバーナンキFRB議長は言うものの、上り坂でアクセルを緩めれば、強力なエンジンブレーキがかかります。
バーナンキFRB議長が経済指標の結果次第という前提で年内縮小、来年半ばにも資産買い入れ停止との見通しを示したことで、株と金は売られる展開となっています。
緩和ペースのアクセルを緩めて縮小するけれど、ブレーキを踏んで金融引き締め段階(利上げ)に入るまでには時間を要する、ということを強調し、市場の混乱を沈静化しようと苦労されていたようです。

しかし、縮小見通しによって株や金他商品市場にとってはブレーキとなったのも事実で、NYダウの大幅安に続いて日経平均も大きく下げているようです。
折りしも魔の木曜日、先週まで7週続落中。5月23日の木曜日に7%超下落した日のきっかけとも言われた中国のHSBC製造業PMIの下ぶれ。奇しくも今朝のHSBC製造業PMIも下振れ
中国経済の低調ぶりは、資源国通貨や金にもブレーキとなっています。

NY市場、金は終値ベースでは0.5%反発も通常取引終了後のFOMCを受けて下落、今朝時点で1,340ドル台での推移。4月15日の終値1,361.4ドルを下抜けてきており、下方バイアスが強まり下値目標1,310ドル付近を目指す展開。上方向の節目は1,390ドル台。

プラチナは1.1%の反落。こちらも今朝の時点では終値ベースの今年安値、4月23日の1,417.8ドルを下回ってきており、下値メドの1,360ドル近辺を目指す展開へ。上値抵抗は1,530ドル。

ドル円は3日続伸。FOMC後のドル全面高でドル円も1.16%の上昇。緩和縮小を意識したドル高の流れが今後のトレンドとなるメドが立った割にはドル円の上昇は今のところ限定的。株価下落によるリスク回避の円高とのせめぎあいの様相も。この後はもう少しの円安要因が必要か。ドル円の調整底入れの可能性はやや高まったものの方向感としては完全に円安方向とも言えない微妙な状況。94円がサポートライン、上値抵抗は98円80銭。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場6/19終値とチャート

国内、金価格は続落7日めで1.3%の大幅下落、下値目標4,350円に到達。4月16日の年初来安値4,325円と同水準に達し、2番底をつけた形。オシレータ系指標のRSI(14)が1桁台と異常なエリアに突入し、いったんは反発が予想されるところ。しかしダブルトップの完成には、ネックライン4,650円程度まで上昇する必要あり。当面の上値抵抗は4,590円を超えることができればその可能性は大。

プラチナは1.6%の反落でやや雲行きの怪しい展開に。昨日ポイントとして挙げた4,560円台の節目がサポートラインとはならず下抜け。まずは今年安値の4,480円台が下値メド。しかしここ下げ止まるかどうかも非常に微妙な状況。もし、ここを抜けると、最大4,200円割れのリスクが浮上することに。目先の上値抵抗は4,610円。
※参考:金プラチナ国内価格6/20とチャート

2013年6月20日(木)時点の相場
国内金4,328 円 6/20(木) ▼55(1.25%)
国内プラチナ4,531 円 6/20(木) ▼72(1.56%)
NY金1,374.0 ドル 6/19(水) ▲7.1(0.52%)
NYプラチナ1,423.9 ドル 6/19(水) ▼16.2(1.12%)
ドル円96.42 円 6/19(水) ▲1.11(1.16%)

6/19(水)のその他主要マーケット指標

バーナンキ・ショック 6/21(金)

FRBのエンジンブレーキで株と金は売りの展開 6/20(木)

米FOMCでの量的緩和継続見通しで株高進行 6/19(水)

G8でも評価されたアベノミクスを牽制するメルケル首相は欧州でも目の上のたんこぶ 6/18(火)

出口論のこじれは市場との対話で修正方向へ向かうか 6/17(月)


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