金プラチナ短期相場観
200日移動平均線をめぐる長期トレンド転換点との攻防
更新日:2014年2月22日(土)
昨日大幅上昇した日経平均は、昨年11月に200日移動平均線を上抜けると、力強い上昇トレンドで200日移動平均線より上での推移を1年以上続けていました。しかし今年2月に入ると、1年2ヶ月ぶりにこれを下抜け、200日移動平均線との抜きつ抜かれつの乱高下状態へ。そして昨日14,400円台の200日移動平均線を大きく上抜け、7週間ぶりに週間ベースでも上昇に転じ、長期上昇トレンド死守への攻防に望みをつなぎます。
※参考:日経平均・長期チャートと200日移動平均線
同じように、金やプラチナ、ドル円も、長期トレンドの転換点となりかねない、200日移動平均線をめぐる攻防を展開し始めています。
NY市場、金相場は3日ぶりの反発で0.51%上昇。1,310ドル台から1,320ドル台後半へとなだらかに上昇した流れの背景には、ウクライナの政情不安も影響した可能性も。しかし、上方向への節目となる1,320ドル台後半では上値も重い状況。90日移動平均線からの乖離率が4.5%を超えるのは今週2度め、これだけ上方乖離するのはシリア情勢が悪化した昨年8月末以来。この時は1,400ドル台まで急騰し、情勢の沈静化とともに2週間で1,300ドル台前半まで下落。同じように地政学リスクに反応した流れでの違いは、当時は1,500ドル台の200日移動平均線を大きく下回る水準、現在は1,306ドルの200日移動平均線を1年ぶりに上抜けた状態が1週間ほど継続中。
週間ベースでは+5.0ドル(+0.38%)の小幅上昇で3週続伸。
※参考:コモディティの長期チャートと200日移動平均線
プラチナ相場は1.09%の反発。3本の移動平均線が集中する1,410ドル近辺にサポートラインを形成し、1,430ドルのレジスタンスへの再トライ。1,429ドル付近の200日移動平均線もレジスタンスに。前回の200日移動平均線超えは1月高値圏となった1,450ドル超の4日間。今回、レジスタンス超えなら1月高値圏が視野に。サポートライン割れなら1,400ドルの大台割れへ。
週間では-2.2ドル(-0.15%)とわずかに反落。
ドル円は0.27%の小幅反発。3本の移動平均線が一段と集中し、101.80-102.70円の狭いレンジをわずかに上抜ける102円80銭台までの上昇も一時的、結局102円台半ばに戻して週末へ。ドル円の200日移動平均線超えも日経平均と同時期2012年11月。昨年10月に2日だけわずかに下回った以外は常に上側での推移を継続中。現在は100円20銭近辺に位置し、長期トレンドでは上昇基調を維持する状況。週末のG20を無事通過すると、次週再びレンジ上限トライの可能性も。しかし、レンジ下抜けの場合には200日移動平均線割れリスクも高まり、長期トレンドも転換点へ。
週間では+0.73円(+0.71%)の小反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/21終値とチャート
※参考:為替相場の長期チャートと200日移動平均線
- 2014年2月22日(土)時点の相場
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国内金 : 4,517 円 2/21(金) ▲28(0.62%) 国内プラチナ : 4,845 円 2/21(金) ▲12(0.25%) NY金 : 1,323.6 ドル 2/21(金) ▲6.7(0.51%) NYプラチナ : 1,427.9 ドル 2/21(金) ▲15.4(1.09%) ドル円 : 102.53 円 2/21(金) ▲0.27(0.27%)
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