金プラチナ短期相場観
月間値幅2円未満となった翌月のドル円の値幅
更新日:2014年7月1日(火)
6月のドル円相場の高値と安値の差、月間値幅は1円56銭。2011年12月の1円30銭以来となる小動きとなりました。
しかし、当時は1ドル=70円台後半の超円高の時期。前月終値を分母とした変動率で比較すると、当時の1.68%に対して今回は1.54%。過去10年ほど遡っても実質最小値幅。2010年以降の月間値幅の平均は3円68銭となっています。
今年は1月に平均並の3円69銭となって以降、2月には2円07銭、3月は2円55銭、4月が2円79銭、5月も2円19銭と平均を大きく下回る状態が続きましたが、それでも月間値幅が2円に満たないのは異例。
過去、月間値幅が2円に満たなかった月の翌月以降の値幅と値動きを見ると、
2012年8月に1円75銭となった翌9月の値幅は2円09銭、10月には2円60銭。77円から80円台まで、変動幅が拡大。
2011年12月の1円30銭の翌月、2012年1月は2円13銭、2月には5円65銭。76円台から81円台へと水準を切り上げました。
2011年9月の1円73銭の翌10月には3円98銭。75円台(史上最安値)から79円台まで、変動幅が拡大。
2011年6月の1円85銭の翌7月には4円57銭、8月も4円26銭。80円近辺から76円付近へと水準を切り下げました。
※これ以前2005年までは該当なし。
今年7月には、最低でも2円以上の値幅となる確率は極めて高く、2006年以降の平均並となる3円半ば、さらにそれ以上に大幅に値幅が拡大する可能性もかなり高くなりそうです。
6月終値101円32銭を基準に、2円上昇した場合、高値は103円32銭、3円上昇なら高値は104円32銭。
逆に2円の円高となると99円32銭、3円なら98円32銭。
上下に1円~1円50銭ずつ値幅が拡大した場合には、高値102円32-82銭、安値100円32銭-99円82銭。
一時的に100円割れを試す可能性はかなり高く、しかし、円安ドル高方向へと再び大きく動き出す可能性も十分考えられそうです。
目先、いったん前者の流れとなった後、今年後半は変動幅を拡大しつつ、徐々に後者の流れへと転換する、という年間値幅10円のシナリオが現実味を帯びてくる可能性も高まります。
四半期末30日のNY市場、金相場は0.15%の小幅続伸。ロンドン市場では1,310ドル台前半へと反落の流れとなったものの、その後NY時間には対ドルでユーロやポンド、豪ドルなどの主要通貨が買われる展開となったことを受けて反発の勢いを強め、4月14日以来の高値となる1,330ドルまで上昇。1,310ドル付近のサポートラインの堅さを確認し、1,350近辺の上値目標を目指す展開。1,310ドル台のサポートラインを割れた場合には一時的に1,300ドル割れを試す可能性も。
月間ベースでは+76.4ドル(+6.13%)の大幅反発。四半期ベースでは+38.2ドル(+2.98%)となり、2期連続の上昇。年初来騰落率は+9.96%。
プラチナ相場も0.3%の小幅続伸。金に連れ高となり、一時5月23日以来となる1,490ドル台まで上昇。今年最高値1,497.8ドル付近では上値が重くなることも予想されるものの、1,450ドル台から1,480ドルまでの狭いレンジの上限をブレイクしたことで上値余地は1,520ドル近辺まで拡大。
月間ベースでは+30.2ドル(+2.08%)で3ヶ月続伸。四半期ベースでは+62.1ドル(+4.37%)で2期連続上昇。年初来騰落率は+8.15%。
ドル円は0.14%の小幅安で4日続落。米5月の中古住宅販売成約の好結果を受けて101円40円台まで上昇したのがピーク、その後は対主要通貨でのドル売り圧力が高まり、101円30銭前後まで押し戻される展開。じわじわと上値と下値を切り下げつつあり、円高圧力が強い状況が継続。レジスタンスラインは102円20銭、円高方向への目標水準は99円90銭近辺。ただし重要イベントの結果次第ではオーバーラン、もしくは逆方向(円安方向)へと反発の可能性も。
月間ベースでは-0.46円(-0.45%)となり、3ヶ月続落。四半期ベースでは-1.90円(-1.84%)で2四半期続落。年初来騰落率は-3.76%。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/30終値とチャート
国内金価格は0.83%高で4営業日ぶりの反発。4,620円のレジスタンスラン目前まで上昇し、やや抵抗感も。ここを突破すると上値余地は4,720円程度まで拡大。しかし、4,570円台に切り上げたサポートラインを下回った場合には4,500円近辺までの下落リスクも。
プラチナは0.61%の続伸。5,130円のレジスタンスラインを上抜けたことで今年最高値更新トライへ。目標水準は5,200円近辺。5,070円のサポートラインを下回ると5,000円の大台割れを試す可能性が高まる状況。
※参考:金プラチナ国内価格7/1とチャート
- 2014年7月1日(火)時点の相場
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国内金 : 4,614 円 7/1(火) ▲38(0.83%) 国内プラチナ : 5,147 円 7/1(火) ▲31(0.61%) NY金 : 1,322.0 ドル 6/30(月) ▲2.0(0.15%) NYプラチナ : 1,482.9 ドル 6/30(月) ▲4.4(0.30%) ドル円 : 101.32 円 6/30(月) ▼0.14(0.14%)
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