金プラチナ短期相場観

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師走の総選挙、自民大勝でも円高株安の危機

更新日:2014年12月15日(月)

経済再生を最優先に取り組む方針を強調する安倍政権への評価と期待は高く、自公合わせて300議席以上の圧勝で株高円安の流れが継続、来年3月には日経平均2万円も。
そんな事前予想が乱立するなか、与党側が自公合わせて326議席を獲得。2年前と同様、師走の総選挙は事前予想通りの結果となりました。
しかし、市場の反応は2年前とは異なり、月曜朝時点では安倍トレード一服の様相も。為替は一時1ドル=118円割れへ、日経平均も前日比300円安まで下落する場面もあり、円高株安方向への調整継続への動きも見られます。

原油価格の暴落、これに伴う米株の急落局面を迎えた時期でもあり、今朝時点でもこの流れは継続中の様子。これに巻き込まれる形で、急速に進んでいた円安、日本株高の巻き戻しを余儀なくされた流れを反転させる為には、焦点があいまいな総選挙の結果では役不足だったのかもしれません。

しかし長い目でみれば、道半ばのアベノミクス継続への承認を得た安倍政権は、これまで何度も期待を裏切ってきた成長戦略の推進に真剣に取り組み、少しづつでも、株高材料と成り得る可能性は十分に秘めているものと思われます。
というよりは、そうなって欲しいという願望を含め、努力して頂ければと考えます。失敗に終わった第1次安倍政権からの、ご自身の完全復活は、日本経済の復活なくしてあり得ません。

結局、安倍総理の安倍総理による、安倍総理の為の総選挙だったのかもしれませんが、無駄な総選挙を決行してまで長期安定政権確立を図った以上は、その責務を果たして頂けるものとの期待は高まります。
なお、投票したいと思う人がいない、他に選ぶべき政党がなかった、との声も多数聞かれ、戦後最低だった前回の59%を大幅に下回り、52%程度とも推定される投票率と同様、市場にとっても今回の総選挙はあまり材料視されなかったようです。

週明け15日の国内金価格は0.9%の反落。今年最高値圏での揉み合いから反落の兆しで、4,900円近辺まで下値余地が拡大。4,960円台を維持できるようなら高値揉み合い状態継続となり、上方向への節目5,010円超えで最高値更新トライへと向かう可能性も。現状近辺での揉み合い継続の可能性も高く、その場合でも週後半にかけては上下どちらかへ大きく振れる可能性。

プラチナ価格は1.48%の大幅安。上昇トレンドがいったん終了し、5,100円の抵抗線再トライを断念した可能性大。目先は4,950円程度までの下値余地。行き過ぎの場合でも4,900円近辺がサポートライン候補。5,050円台が当面の抵抗線となり、レンジ形成色が強まる状況か。
※参考:金プラチナ国内価格12/15とチャート

2014年12月15日(月)時点の相場
国内金4,962 円 12/15(月) ▼45(0.90%)
国内プラチナ4,979 円 12/15(月) ▼75(1.48%)
NY金1,222.5 ドル 12/12(金) ▼3.1(0.25%)
NYプラチナ1,231.5 ドル 12/12(金) ▼10.7(0.86%)
ドル円118.75 円 12/12(金) ▲0.11(0.10%)

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