金プラチナ短期相場観

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570円のビッグマック食べますか?購買力平価と推奨為替レート

更新日:2015年4月14日(火)

米国サイドからのドル高円安けん制への懸念が後退したと思ったら、国内・官邸サイド?からの円安けん制発言によりドル高円安の流れにストップが掛けられました。浜田内閣官房参与の「購買力平価からすると120円はかなり円安、105円ぐらいが妥当」発言により、1ドル=121円を目指していたドル高円安基調の流れが急速に巻き戻され、1円近くもの急落へ。

購買力平価と言えば、ビッグマック指数。トラブル続きの日本国内も世界的にも販売不振で元気のない販売元ではありますが、妥当な為替レートの指針となりやすい、数少ない身近な国際商品としてはその存在価値は健在です。

エコノミスト社が発表するビッグマック指数の最新版によると、2015年1月時点でのビッグマックの価格は米国で4.79ドル。日本国内でのビッグマック価格は370円。この時の実為替レートは1ドル=117.77ドル。これをドル換算すると、370円÷117.77ドル=3.14ドル。
2015年1月時点での日本のビッグマック価格はドルベースでは3.14ドルとなり、米国の4.79ドルより1.65ドル、34.5%も安いことになります。

本来、同じ商品であるビックマック1個の価値も同等であるべきとする考えに基づけば、日本のビッグマックがドルベースで4.79ドルとなるための為替レートは、370円÷4.79ドル=77.24円。1ドル=77.24円がビッグマック指数に基づく推奨為替レートとなります。
ちなみに、ソロスチャートによるレートも2月時点で71.68、3月には68.96とこれに近い数値が出ています。

これらの数値が妥当かどうかはともかくとして、実際の為替レートとは大きく乖離があり、少し円安方向に行き過ぎているのかな?という気にさせる材料の一つとはなり得ます。
仮に、現在の1ドル=120円を妥当とした場合、日本のビッグマックがドルベースで4.79ドルとなるためには、4.79ドル×120円=574.8円。
570円のビッグマック、食べますか?

なお、1ドル=105円が妥当なら、4.79ドル×105円=502.95。浜田内閣参与の推奨為替レートでも、日本のビッグマックは503円。
日本の物価がまだまだ安い?という面もあるのかもしれませんが、浜田氏の推奨為替レートでも控えめな水準なのかもしれません。
そんな浜田氏から、追加のけん制発言も飛び出しているようです。
「円安は徐々に限界に近づいている。1ドル=125円、130円と思っている人は要注意だ!」

NY金・日足チャート 2015/3/12 - 4/1313日のNY金相場は0.44%の反落で再び1,200ドルの大台割れ。90日移動平均線が横たわる1,210ドル近辺が抵抗線となって反落基調となるなか、欧州時間に急速に進んだ円高局面では1,190ドル台後半から10ドル程度の急反発も一時的。ゆるやかな上昇トレンドからレンジ状態へと移行し、1,200ドルをはさんでの揉み合い状態に。局面的には1,190ドルから1,205ドルの小幅レンジを形成し、上方向には1,220ドル、下方向には1,180ドル割れ程度までの変動余地。

NYプラチナ・日足チャート 2015/3/12 - 4/13プラチナ相場は1.43%の大幅反落。1,200ドルの大台回復を目標とする流れはいったん途切れた可能性。3月底値からの反発基調は維持しながらも、短期的にはやや大幅調整局面入りの可能性も浮上、1,150ドルのサポートラインを下抜けると1,120ドル近辺までの下値余地も。

ドル円・日足チャート 2015/3/13 - 4/13ドル円相場は0.09%の小幅続落。121円台前半の目標水準に向けてドル買いの流れが強まり、3月20日以来3週間ぶりの高値水準120円80銭台まで達した時点で、意表を突かれた国内からの円安けん制によって119円70銭まで急落。やや流れをねじ曲げられた形でドル高円安方向優勢の流れも失速。119円台半ば辺りまでは下げやすい状況に。サポートラインは118円90銭。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/13終値とチャート

14日の国内金価格は1%の大幅反落。4月に入って5千円の大台を2度つけたことによる安心感からか、5千円は通過点ではなく到達点だったのか、堅調だった流れが巻き戻されて4,960円のサポートライン割れ。やや行き過ぎによる反発の可能性も残るものの、レンジ下抜けによる当面の下値目安は4,900円近辺。

プラチナは1.95%の大幅反落。堅調推移の流れが減速気味となっていたことが大幅反落へのサインとなっていたかのように急落。4,900円トライは仕切り直し、調整メドは既に到達感も出そうな4,750円台。4,860円台が当面の上値抵抗線に。
※参考:金プラチナ国内価格4/14とチャート

2015年4月14日(火)時点の相場
国内金4,953 円 4/14(火) ▼50(1.00%)
国内プラチナ4,765 円 4/14(火) ▼95(1.95%)
NY金1,199.3 ドル 4/13(月) ▼5.3(0.44%)
NYプラチナ1,153.9 ドル 4/13(月) ▼16.7(1.43%)
ドル円120.11 円 4/13(月) ▼0.11(0.09%)

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