金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

鬼のいぬ間の回復基調も失速気味

更新日:2015年9月3日(木)

3日、4日は戦後70周年記念で上海市場は休場。2日の上海総合指数が0.2%安で引けたこともあり、欧米株は2-3日ぶりの反発となり、日経平均も3日続落後の今朝には大幅反発に転じています。久々に上海株の動向を気にせずに済む東京市場では、鬼のいぬ間の反発基調とばかり、朝から円安株高基調が加速しましたが、前引け前には既に失速気味。8月の急落状態からの回復基調は、思うように進まない状況となっています。

円安株高トレンドのサポートラインとなっていた200日移動平均を割り込んでからの反発度合いを欧米株を含めて比較してみます。
日経平均の200日移動平均:19,135.18円、乖離率-5.4%(9/2時点)今朝の高値水準18400円近辺まで戻した場合には-3.8%に縮小。
ドル円:120.77円、乖離率-0.4%。日経平均もドル円も200日移動平均線はゆるやかな上昇傾向。

NYダウ:17,766.03ドル(乖離率:-8.0%)200日移動平均線はゆるやかに下落傾向。
ドイツDAX:11,041.85(乖離率:-9.0%)200日移動平均線はわずかに上昇傾向。
NY金:1185.6(乖離率:-4.39%)200日移動平均線はゆるやかに下落傾向。
NYプラチナ:1133.3(乖離率:-10.56%)200日移動平均線は下落基調。
国内金価格:4923.7(乖離率:-4.5%)200日移動平均線はゆるやかに上昇傾向。
国内プラチナ:4702.3(乖離率:-10.43%)200日移動平均線は下落基調。

日経平均とドイツDAX、ドル円の200日移動平均線は上昇基調をなんとか維持する状態、現状水準での推移が長期化するようなら水平状態へと移行し、流れが変わる可能性も。乖離率も比較的小幅圏内に戻してきている日経平均とドル円は、早めの200日移動平均線上抜けが長期上昇トレンド維持への決め手となりそうです。

NYダウは既に弱気相場入りした状態となり、それを超える弱気状態となっているのがプラチナ相場(国内価格も同様)。中長期トレンドが回復するとしても、もう少し時間を要しそうな状況です。

下方乖離率はそれほど大きくはないNY金相場も、200日移動平均線の傾きが変化する為にはそれなりの時間が必要となります。国内金価格は、円安トレンド再開となれは、再び200日移動平均線超えも見えてくることに。

昨日発表されたADP雇用レポートは予想を小幅に下回りましたが、前月比+20万人弱の水準を維持しており、相関性の高い雇用統計でも、20万人台前半が予想されます。ポジティブ方向にも、ネガティブ方向にも、それほどのサプライズはないのでは?と予想します。
鬼のいぬ間の回復基調も、限定的となりそうです。

NY金・日足チャート 2015/8/4 - 9/22日のNY金相場は0.54%反落。米8月のADP雇用者数が予想をやや下回ったこと、4-6月期の非農業部門労働生産性改定値が前期比+3.3%へと上方改訂されたことによる上下動は限定的となり、株安の流れに一服感が見られたことによるリスク回避ムード緩和が金の重石に。三角保ち合い傾向はさらに進行。目先、上方向への節目は1140ドルへと切り下げ、突破できれば1170ドル前後まで上値余地拡大。下方向には1120ドル台がやや堅めのサポートライン、下抜けると1100ドル割れリスクも浮上。

NYプラチナ・日足チャート 2015/8/4 - 9/2プラチナ相場は0.52%の反発。一時的にでも1000ドルを割れなかったのは8月21日以来のこと。株高ドル高傾向にジリ安となった金との逆行の動きとなり、大台ラインでの足場固めも進んだ形。金と同様三角保ち合い傾向にはあり、上値は1020ドル台が目先の抵抗水準。しっかり超えると1050ドル台辺りが次のターゲットに。下方向には1000ドルがサポートライン化しつつある状態ながらも970ドル台までは比較的下げやすい水準か。

ドル円・日足チャート 2015/8/4 - 9/2ドル円は0.79%の反発。株価反発に伴う堅調推移も前日の大幅安からの半値戻しに過ぎず、8月末の急落局面からの三角保ち合いを形成中。円安方向へは121円台前半、円高方向へは119円台前半が目先の節目となり、それぞれ抜け出すと1円以上のレンジ拡大へ。現在の120円台半ばの水準は今年3月中旬から5月半ばまでの揉み合い上限水準にも相当し、3カ月前の水準に戻ってきた状態とも言える状況。ドル高円安基調回帰の為には、120円70銭台の200日移動平均線上抜けトライが必要。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/2終値とチャート

3日の国内金価格はわずかに3円安で続落。7月下旬から8月初旬までで形成した今年の安値揉み合い圏、4600円台半ばから4700円までのレンジ上限まで水準を切り下げ。再び今年安値圏へと押し戻されるのか、反発基調再開へと向かうのかの分岐点に。上値抵抗水準となりつつある4730円台で21日移動平均線をデッドクロスした9日移動平均線に上値を押さえられるやや軟調な状態。

プラチナは3日ぶりの反発で1.1%の大幅高。NYプラチナの堅調推移と円安のダブルサポートで堅調地合いを維持。7月後半の4200円前後の揉み合い水準と同水準での揉み合い状態を形成中、4160円台でサポートされる状態が続くようなら、これ以下の水準はやや行き過ぎだったことを裏付けることに。4230円超えなら4290円近辺が次のターゲット、NYプラチナの堅調推移が続くようなら8月高値4300円台後半も。ただし、4160円割れの場合には4100円を割れて底値再模索の展開も。
※参考:金プラチナ国内価格9/3とチャート

2015年9月3日(木)時点の相場
国内金4,702 円 9/3(木) ▼3(0.06%)
国内プラチナ4,212 円 9/3(木) ▲46(1.10%)
NY金1,133.6 ドル 9/2(水) ▼6.2(0.54%)
NYプラチナ1,013.6 ドル 9/2(水) ▲5.2(0.52%)
ドル円120.32 円 9/2(水) ▲0.95(0.79%)

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