金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

プラチナは買いか?

更新日:2015年10月5日(月)

国内プラチナ価格 月間高値/安値/終値推移チャート 2015年10月5日国内でのプラチナ人気が根強く続いています。100グラム以下のインゴットバーなどが比較的リーズナブルな価格で購入できるようになり、投資需要も高まっている様子です。

年初にプラチナ価格が金価格を下回った時にもちょっとした話題となり、その後も「金よりも安いプラチナ」状態は続き、その価格差は拡大の一途をたどり、プラチナ価格の下落の勢いは強まりました。7月にNYプラチナ相場が1000ドルの大台を割り込んだ時には、国内でのプラチナ人気はさらに高まり、7月の月間売上がこれまでの数倍に、など景気の良い話も聞かれました。

10月になった現在でもプラチナ人気は一向に衰える気配も見られないようですが、プラチナ価格の下落基調も一向に衰えてはいません。
7月に1000ドルを割り込んだNYプラチナ相場は現在では900ドルを一時割り込むような水準となり、国内プラチナ価格も7月の4200円程度から今や3800円割れ水準に。
夏場に比べてやや円高となっていることも国内プラチナ価格の一段の押し下げと、プラチナ人気の一段の押し上げに寄与しています。

国内では今年、既にかなりの量が買われている状況にあり、プラチナは買いか?というのも今更ですが、10年以上の長期保有を前提に、十分「買い」水準に達していると考えます。リーマンショック後の急落時期を経て、最近6年間のなかでは最低水準にあり、ここからさらに下落したとしてもその状態は長くは続かないと考えるのがその理由。もし、さらに下落した水準での推移が長期化するような状態となった場合でも、いつかは現状水準以上となる時期が訪れる確率は極めて高いと見ます。

VWショックの影響によるディーゼル車の触媒需要減少懸念などのマイナス材料は抱えますが、いずれユーロ圏経済は回復傾向へと向かうであろうこと、中国の減速感はもうしばらく続くのかもしれませんが、決して後退している訳ではないことなどから、需給バランスが一時的に崩れたとしても、プラチナの量自体も少なく、いずれ持ち直すことになるものと思われます。さらに、元々希少価値の高いプラチナは宝飾需要としてもインドや中国を中心に高い人気を誇ります。

ただし、長期的にはかなり安値水準と見ることは可能ですが、短期的には下げ止まっていないのが現状。もう一段の下落の可能性は十分に残されます。
目安としては、2008年11月安値2388円から2010年4月高値5466円までの61.8%戻しが3564円。この少し上、3600円から3700円台までの水準は過去に何度もサポート水準となったところ。この辺りまでが当面の大底となる可能性はかなり高いのではないかと予想します。

5日の国内プラチナ価格は3日ぶりの反発で0.93%の上昇。金の急騰に連れ高も上方向への値動きは随分控えめ。下方向へ動く時との勢いの差が現状を明確に示す状況。安値圏での揉み合い状態を形成し、反発への可能性も以前よりは高まりつつあるものの、下落トレンドはまだ継続中で目標水準は3700円付近。3800円を超えた場合には3860円程度までの戻りを試す可能性。

金価格は2.09%の大幅高となって6営業日ぶりの反発。雇用統計を受けて急反発したNY金は高止まり、急速に進んだ円高はほぼ全戻しとなり、今朝も1ドル=120円近辺の水準を維持。NY金の大幅上昇分がそのまま反映された形となり、上方向への目安水準4650円台を大きく超えて1周間ぶりの水準を回復。為替の膠着状態が今しばらく続きそうな状況に対して、NY金の反発基調はそれほど続かないものと予想されることから、国内金価格の反発基調もいったん減速する可能性。8月高値4900円から9月16日の今年安値4578円までの下落幅に対する38.2%ラインが4701円となり、この水準が抵抗線となった形。9月25日の戻り高値4755円を超えられるようなら61.8%戻しライン(4777円)を超えて4800円付近が目標水準に。
※参考:金プラチナ国内価格10/5とチャート

2015年10月5日(月)時点の相場
国内金4,695 円 10/5(月) ▲96(2.09%)
国内プラチナ3,795 円 10/5(月) ▲35(0.93%)
NY金1,136.6 ドル 10/2(金) ▲22.9(2.06%)
NYプラチナ907.3 ドル 10/2(金) ▲4.1(0.45%)
ドル円119.92 円 10/2(金) ▲0.01(0.01%)

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