金プラチナ短期相場観
NYダウが2%超の大幅安となった日々
更新日:2016年9月12日(月)
金曜日に394ドルもの大幅安となったNYダウ。下落率は2.13%となり、上下にヒゲがない大陰線、いわゆる「陰の丸坊主」出現。
8月15日に過去最高値18668.44ドルを記録後、高値圏での揉み合いが続いていた状態からの急落で、一方的な売り圧力によるトレンド転換の可能性も示す状態となっています。
NYダウが2%超の大幅安となったのは今年5回め。
1月7日:-392.41ドル(2.32%)この日のVIX指数は24.99(前日比+4.40)、NY金相場は1107.8ドル(前日比+15.9ドル、1.46%)
1月13日:-364.81ドル(2.21%)VIX:25.22(+2.75)、NY金:1087.1(+1.9ドル、0.18%)
1月15日:-390.97ドル(2.39%)VIX:27.02(+3.07)、NY金:1090.7(+17.1ドル、1.59%)
この3日は年初からの中国ショックなどによる世界同時株安の時期、VIX指数も急騰、NY金は上昇。2営業日後の1月20日に1.56%下げて底入れ、反転へ。
6月24日:-611.21ドル(3.39%)VIX:25.76(+8.51)、NY金:1322.4(+59.3ドル、4.69%)
ブレグジットショック。VIX指数も急騰、NY金は大幅急騰。翌営業日の6月27日に1.49%下げて底入れ、反発へ。
9月9日:-394.46ドル(2.13%)VIX:17.50(+4.99)、NY金:1334.5(-7.1ドル、-0.53%)
早期利上げ観測台頭?VIX指数は上昇、NY金は下落。翌営業日の9月12日、CMEダウ先物は17900ドル台前半で推移中。
今回のNYダウ2%超の大幅安局面は、これまでのリスク回避の流れが強まったケースとは異なり、早期利上げへの警戒感が強まりつつあることが大きく影響しているようです。
しかしながら、金の下落幅はそれほど大きくはなく、ドル高の勢いもそれほど強くはない状況です。
NYダウは、18,622.01ドル(7/20)と18,668.44ドル(8/15)とでダブルトップ(または18,551.54ドル(9/6)も含めてトリプルトップ)を形成し、そのネックラインとなる18,247.79ドル(8/2)を一気に下抜けてきました。
高値からネックラインまでの値幅(420.65ドル)と同じ分だけ下落すると仮定すると、当面の下値目安は17827.14ドル。
早期利上げ観測がそれほど強まらない場合でも、NYダウは17800ドル台へと一段安となる可能性も残されます。
早期利上げ観測が一段と強まるようなら、下げ幅が限定的となっているNY金は下げ幅拡大へと向かうことになりそうです。
12日の国内金価格は0.19%の小幅安で4営業日続落。ジリ安の展開は止まらず、5月19日以来4カ月ぶりに4700円を割り込んだ90日移動平均線をデッドクロス。ただし21日移動平均線は水平、9日移動平均線は上昇基調を維持し、短期的には上昇トレンドの流れが途切れた訳でもない。しかし、今朝も1330ドル付近で上値が重いNY金と102円台半ばで膠着状態となってきた為替動向からは、失速状態が続きそうな状況か。早期利上げ観測が急速に強まり、ドル高円安急進となるようなら下値サポートに。上方向は4730円が当面の抵抗水準となり、下方向には21日移動平均線の4660円近辺がサポートライン候補に。
プラチナ価格は2.04%の大幅安となって3営業日続落。今朝には1060ドル割れも意識される展開のNYプラチナの軟調推移を反映し、9月2日(3743)以来10日ぶりの安値水準。上向きつつあった流れはほぼ巻き戻された状態に。その10日前の水準がサポートラインとなって下げ止まるかどうか。割りこむようなら、下落トレンド再開で当面の下値目安は3660円台辺りまで。
※参考:金プラチナ国内価格9/12とチャート
- 2016年9月12日(月)時点の相場
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国内金 : 4,694 円 9/12(月) ▼9(0.19%) 国内プラチナ : 3,748 円 9/12(月) ▼78(2.04%) NY金 : 1,334.5 ドル 9/9(金) ▼7.1(0.53%) NYプラチナ : 1,067.5 ドル 9/9(金) ▼17.2(1.59%) ドル円 : 102.70 円 9/9(金) ▲0.21(0.21%)
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