金プラチナ短期相場観

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カンザスシティ連銀製造業活動指数が密かに急回復の兆し

更新日:2016年9月23日(金)

カンザスシティ連銀製造業活動指数 2016年9月利上げ先送り直後の米経済指標としては、新規失業保険申請件数が好調を維持し、7月住宅価格指数は予想よりも上昇、8月中古住宅販売件数は予想下振れで半年ぶりの低水準。8月シカゴ連銀全米活動指数も予想を大幅に下回り、3カ月ぶりのマイナス圏陥落でやや軟調推移気味。強弱入り交じる指標のなかで、カンザスシティ連銀製造業活動指数が密かに急回復の兆しを見せ始めています。

9月のこの指標は2014年12月以来、1年9カ月ぶりの水準となる+6。8月の-4からは急反発でほぼ1年半に渡るマイナス圏での推移から脱しています。
内訳では、生産が2014年3月以来2年半ぶり、出荷は2011年6月以来5年3カ月ぶりの高水準。
雇用は1年9カ月連続のマイナス圏とまだ低迷が続くなか、1年8カ月ぶりの水準となる-3まで上昇し、プラス圏回復も見えて来た状況。
見通し指数でも足元3カ月は比較的好調を維持し、目線は上方向の様子。

各地区連銀の製造業景況指数のなかでは、大きく出遅れていた感のあったカンザスシティ連銀の回復基調が今後も続くようなら、全米の景況感回復へと地区連銀レベルからの押し上げ効果が強まることになりそうです。

8月末のジャクソンホールからにわかに高まり始めていた9月利上げへの可能性が消えた直後に、そのジャクソンホールがあり、FOMCでは利上げを支持したエスター・ジョージ総裁のカンザスシティ連銀から、少しだけ明るい情報が示されました。

NY金・日足チャート 2016/8/23 - 9/2222日のNY金相場は連日の1%高となって4日続伸。9月7日(1349.2)以来2週間ぶりの水準を回復。日米イベント通過後の堅調地合いを維持し、一時1347ドルまで上昇、NY市場後半にかけてはドル売りの巻き戻しに押されて今朝には1340ドル付近。金ETF残高も2日連続の増加で9月7日以来、2週間ぶりとなる951トン弱。いずれも90日移動平均線で反発した流れが継続、金市場への資金流入が続きやすい相場状況に。ただ、目先は1360ドル付近がやや強めの抵抗水準として作用しそう。

NYプラチナ・日足チャート 2016/8/23 - 9/22NYプラチナ相場は1.42%の大幅高で4日続伸。9月9日(1067.5)以来ほぼ2週間ぶりの水準となり、やや一方的に売られ過ぎたところからの急ピッチでの反発局面に。90日移動平均線が横たわる1060ドルを超えたところでやや失速感もあり、今朝も1060ドルを割れる場面も。流れは好転しつつも目先はゆっくりと1100ドル台の節目水準を目指す展開へ。

ドル円・日足チャート 2016/8/24 - 9/22ドル円は0.45%のドル高円安へと4日ぶりの反発。円高圧力を高めながらの日本の祝日に警戒感も高まるなか、金融当局関係者の緊急会合などへの逆警戒感もあり、下値は100円10銭で耐え、欧州時間には反発へ。短期的には下値目安100円付近にほぼ到達したことによる達成感も見られ、多少の反発も見込まれる状況か。これで大幅円高進行中の今年、祝日のドル円相場は8勝3敗と圧倒的にドル高円安優勢の逆行状態に。今年の3番底としては、やや浅めの水準で反発した感もあり、100円ラインへの警戒感はしばらくは残りそう。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/22終値とチャート

23日の国内金価格は0.74%上昇し、4日ぶりの反発。イベント後の円高の流れが祝日に若干巻き戻されたこともあり、結果的にはNY金の大幅上昇が円高分をカバーする予想通りの展開に。しかし、流れが変わったとの判断はまだ微妙なところ。基本線は4570円を下値目安とする下落トレンド継続中の戻り局面で、4670円台が当面の抵抗水準。

プラチナ価格は1.57%の大幅続伸。予想外の展開とはならなかったことにより、売られ過ぎ状態からの反発基調継続。ただし、この反発基調が続くかどうかは金と同様に微妙。やはり下落トレンド中の戻り局面の範囲内にあり、3750円から3800円までの抵抗水準まで上値を伸ばせるかどうかが当面の課題。
※参考:金プラチナ国内価格9/23とチャート

2016年9月23日(金)時点の相場
国内金4,642 円 9/23(金) ▲34(0.74%)
国内プラチナ3,685 円 9/23(金) ▲57(1.57%)
NY金1,344.7 ドル 9/22(木) ▲13.3(1.00%)
NYプラチナ1,062.8 ドル 9/22(木) ▲14.9(1.42%)
ドル円100.75 円 9/22(木) ▲0.45(0.45%)

9/22(木)のその他主要マーケット指標

9月製造業PMI速報値では米国だけが低下傾向 9/24(土)

カンザスシティ連銀製造業活動指数が密かに急回復の兆し 9/23(金)

さらなる証拠を待ち続けるFOMC、下がり続けるFF金利ドットチャート 9/22(木)

2016年・日本の祝日とドル円騰落率 9/21(水)

90日移動平均線で反発した金ETF残高とNY金相場 9/20(火)


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