金プラチナ短期相場観
月間平均4カ月続伸は6年ぶり、プラチナ価格の長期トレンド転換点
更新日:2017年2月27日(月)
国内プラチナ価格の月間平均は、27日時点で2月は3906円。半年ぶりの3900円台となり、2015年10月(4041円)以来1年4カ月ぶりの高値水準となることがほぼ確実な状況となっています。
月間平均の上昇幅としては2月に若干減速しましたが、2011年2月(6カ月続伸)以来、6年ぶりの4カ月続伸となります。
金と比較すれば、一方的な流れが続きやすいプラチナ価格は、最近では続落のほうが目立ち、3カ月続伸でも2年ぶりとなっていました。
大きな流れが変わり始めた可能性も高まりつつあるプラチナ価格は、2015年に大きく水準を切り下げ、2016年以降は保ち合い状態が続いています。その保ち合い主要レンジとなっていた3500円から3900円のレンジを上方向へと抜け出し始め、月間平均でもわずかに抜け出した形となります。
2016年以降の長期保ち合い相場から完全に抜け出し、長期トレンド転換へと向う為には、保ち合い期間の最高値、2016年7月高値4072円を上抜ける必要があります。
この水準を突破した場合には、2016年1月と10月安値とで形成するダブルボトム完成となり、長期トレンド転換で上昇トレンド形成への可能性が高まり、最大4800円付近までの上昇も見込まれることになります。
長期的には、4カ月間続く上昇トレンドが今後もさらに継続した場合、あと2カ月程度でサポートラインが4072円近辺に到達することになります。
27日のプラチナ価格は1.05%の大幅続伸となり、8月12日(4014)以来6カ月半ぶりの高値水準。短期的にはレンジ幅拡大傾向の保ち合い状態にあり、単なる上方向へのレンジ幅拡大局面に終わってしまう可能性も否定はできないものの、現時点での見方は上方ブレイクからトレンド形成へ。4000円台到達への可能性は高まり、強気目標としては昨年7月高値4072円トライへ。
国内金価格も2015年後半以降の主要レンジ4500円から4800円を上抜け始め、長期三角持ち合いも上方ブレイクした形となっています。
しかし、足下では上昇トレンドが加速しそうでし切れない、もどかしい状態となっています。
2016年7月高値4856円は既に射程距離内とも言える状況ですが、3月高値4941円は、2015年以降の下落幅に対する61.8%戻し(4949円)の水準にも相当し、そう簡単には突破できない可能性もありそうです。
金価格の長期トレンド転換点とも言えるこの水準を突破できた場合には、大きな流れも変わり、2016年1月安値と10月安値とで形成するダブルボトム完成と見れば、長期上値目標は最大5400円も。
27日の国内金価格は先週末からわずか1円の下落。東京市場朝の株安円高の流れに上値を押さえられ、7カ月ぶり高値圏での保ち合い上方ブレイクへの踏み出しに躊躇する形に。今のところは一方的な円高がさらに進行するような状況でもなく、しかしドル安でもない為にNY金の上値トライ加速もそれほど見込めない状況。月末、日本時間3月1日午前に行われるトランプ米大統領の議会演説までは小康状態継続か。4790円から4830円台までの保ち合い上方ブレイクなら、当面の上値目標4910円近辺へ。下方ブレイクとなった場合には4700円近辺までの調整局面入りへ。
※参考:金プラチナ国内価格2/27とチャート
- 2017年2月27日(月)時点の相場
-
国内金 : 4,837 円 2/27(月) ▼1(0.02%) 国内プラチナ : 3,959 円 2/27(月) ▲41(1.05%) NY金 : 1,258.3 ドル 2/24(金) ▲6.9(0.55%) NYプラチナ : 1,028.7 ドル 2/24(金) ▲16.8(1.66%) ドル円 : 112.14 円 2/24(金) ▼0.46(0.41%)
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