金プラチナ短期相場観

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新規失業保険申請件数は2月末に47年ぶり低水準、歴史的ピーク?

更新日:2017年3月24日(金)

米・新規失業保険申請件数 長期推移 2017年3月米労働省が発表した3月18日までの週の週間新規失業保険申請件数は25.8万件。前週の24.3万件からは1.5万件の増加。4週移動平均でも前週の23.9万件から24.0万件へと千件の小幅増。
この週は12日を含む週に当たり、雇用統計の調査対象週。2月の12日を含む週と比較すると、申請件数は25.4万件から4千件の増加。しかし4週移動平均では24.78万件から7800件の減少。3月の雇用統計も、2月に続き好結果が予想されます。

今回のデータでは過去分広範囲に渡る修正が入っており、これまで近年のピーク水準(最低水準)となっていた2月25日までの週の22.3万件は、21.0万件へと下方修正されています。この結果、1969年12月6日までの週(20.2万人)以来、47年2カ月半ぶりの低水準となっています。
2月末に44年ぶり低水準となっていた新規失業保険申請件数は、47年ぶり、ほぼ半世紀ぶりの低水準へと改訂されました。
なお、4週移動平均でも23.58万件となり、1973年4月以来ほぼ44年ぶりの低水準となっています。

この週の前2週間は24.8万件、25.4万件と続いており、この後は24.9万件、24.3万件、そして25.8万件と続きます。2016年以降は25万件前後の水準で下げ渋りとなっていた状態から急減し、その後再び25万件前後へと戻った状態です。
過去のボトム水準でしばしば見られた下ヒゲを形成した形にもなりつつあります。

1967年以降で最長となる7年11カ月の低下局面を形成し、およそ半世紀ぶりの低水準を記録した新規失業保険申請件数は、今後数カ月間で21万件を下回ることができなければ、この2月末が今回の長期減少フェーズのボトム水準となり、改善フェーズの歴史的ピークとなって増加フェーズがスタートする可能性が高まることになります。
そうなった場合、歴史的雇用増を目指したトランプ政策が失敗に終わることにもなりそうです。

NY金・日足チャート 2017/2/16 - 3/2323日のNY金相場は0.2%の小幅安となり、6日ぶりの反落。米10年債利回りが一時2.39%割れへと低下し、米株も軟調推移となったNY市場朝には1253ドルの高値へと上昇後、米債利回りと米株反発、ドルも買い戻しとなった流れを受けて1240ドル台前半へと急反落。NY朝のうちにこの日の高値と安値をつける小幅乱高下の後は1240ドル台半ばでの保ち合い推移へ。オバマケア代替法案採決見送りなどトランプ政権の迷走状態が金の下値を支える一方で3月半ばからの反発基調も1260ドルの今年高値圏手前で一服感。法案否決などの事態となれば高値更新で1300ドルの大台トライの展開も予想されるものの、事態が収拾方向へと向かえば米10年債利回りもドルインデックスも反発しやすい水準に差し掛かっていることもあり、金は調整方向へ。目先のサポート水準候補としては1220-30ドル近辺。

NYプラチナ・日足チャート 2017/2/16 - 3/23NYプラチナ相場は0.2%の小幅高で3日ぶりの反発。金に追随する形でのNY市場朝の小幅乱高下では970ドル台が上限となり、下値は一時960ドル割れ。日足レベルでは金との方向性が一致しないことがトレンドレス状態を示す状況。930ドル台から970ドル台までの間で保ち合いの様相となり、上限突破なら1000ドルの大台再トライの展開も。

ドル円・日足チャート 2017/2/17 - 3/23ドル円は0.21%のドル安円高となって110円台へ。11月21日(110.79)以来4カ月ぶりのドル安円高水準となり、8日続落は2010年12月以来、6年3カ月ぶり。オバマケア代替案の行方を見守る格好での軟調推移は続き、一時110円60銭台までの円高局面も。短期的には売られ過ぎ感も強まる状況ながら、トランプラリーの半値戻し、110円前後までわずかに下落余地を残す状況。また、ほぼ半値戻しと見てドル円反発を予想する向きが急増中であることが、そうはならない警戒感も高める状況に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/23終値とチャート

24日の国内金価格は0.25%の続落。トランプ政策の先行き不透明感、NY金の反落警戒感、ドル円の反発期待感からの保ち合い形成。4730円台から4790円までのレンジ上抜けなら反発基調再開で4850円近辺が上値目安に、逆に下抜けの場合には下落基調再加速で4700円割れへ。
週間ベースでは-16円(0.33%)の小幅反落。

プラチナ価格は0.27%の小幅安で3日続落。今年安値を更新し、3740円の節目割れに伴う下値目安3680円近辺にほぼ到達。保ち合い状態の金価格が下振れた場合には連れ安の展開も、行き過ぎ警戒水準としては10月から3月初旬までの半値戻し(3672円)から61.8%戻し(3596円)近辺も。
週間ベースでは-54円(1.44%)の反落。
※参考:金プラチナ国内価格3/24とチャート

2017年3月24日(金)時点の相場
国内金4,762 円 3/24(金) ▼12(0.25%)
国内プラチナ3,687 円 3/24(金) ▼10(0.27%)
NY金1,247.2 ドル 3/23(木) ▼2.5(0.20%)
NYプラチナ963.8 ドル 3/23(木) ▲1.9(0.20%)
ドル円110.92 円 3/23(木) ▼0.24(0.21%)

3/23(木)のその他主要マーケット指標

3月PMI速報値はユーロ圏の景気加速基調鮮明、日米は失速 3/25(土)

新規失業保険申請件数は2月末に47年ぶり低水準、歴史的ピーク? 3/24(金)

中古住宅販売件数にもACピーク水準到達警戒感 3/23(木)

賃金上昇率にもACピーク水準到達警戒感 3/22(水)

シカゴ連銀全米活動指数は成長加速、そしてACのピーク水準へ 3/21(火)


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