金プラチナ短期相場観
価格差はトリプルトップへ、プラチナ価格はトリプルボトムも
更新日:2017年12月11日(月)
国内金価格とプラチナ価格との価格差は、今年10月10日には1415円まで拡大し、過去最大を更新。10日後の20日にも1411円まで拡大。その後は縮小傾向となり、12月1日にはおよそ3カ月ぶりに1300円を割り込み、1291円まで縮小していました。
しかし、その後は再び急拡大に転じ、12月11日時点では1401円となっています。
1410円台までもう一段の拡大も警戒されるとともに、トリプルトップ形成への可能性を示し、価格差拡大もいったん頭打ちという展開も想定できそうです。
国内金価格を週足チャートで見ると、2016年10月安値を起点とする上昇チャネルのサポートラインを、足下の急落局面で割り込みつつあります。
1年余り継続してきた上昇トレンドはいったん終了となる可能性を示し、調整局面がもう一段進行した場合には、雲の上限となる4800円近辺から、遅行線が価格ラインにぶつかる4800円台前半辺りがサポート水準となる可能性もありそうです。
水準的には基準線(4901)を少し割り込んで下げ止まりの兆しも見られ、4900円台を回復できるようなら転換線(4949)までのレンジ、4900円台前半を主要レンジとして保ち合い傾向となるような展開も予想できそうです。
追加利上げが予定されるFOMCを控えた週明け、為替ドル円は113円50銭台、NY金は1250ドル近辺といずれも前週末終値付近で小動きのスタート。
11日の国内金価格は0.41%高となって5営業日ぶりの反発。短期下落トレンドの下値目安4900円近辺を30円ほどオーバーランした後、200日移動平均線(4871)にサポートされてようやく下げ止まり。ただしFOMCで来年の利上げ見通しを確認するまでは、材料出尽くし後の反発には至らず、下押し圧力のほうが勝る状態は継続か。当面のサポート水準となりうる4870円を割り込んだ場合には、8月急騰前の保ち合い圏への吸収も予想され、下値目安は4820円台辺りまで。下げ止まり状態を維持できるなら、反発方向への目安は今年9月高値からの今回12月安値までの23.4%戻しとなる4911円近辺、38.2%の4937円辺りまで。
プラチナ価格の週足では、2016年10月安値を起点としたゆるやかな右肩上がりのサポートラインを完全に割り込んでいます。
今年のプラチナ価格は3月2日に3992円まで上昇し、6月14日には3529円まで下落しました。この間の下落幅は463円。
9月4日には3819円まで反発しましたが、その後は反落傾向が続き、6月安値も完全に下抜けています。
仮に9月高値3819円から、463円下落した場合、その水準は3356円。
2016年1月安値3334円、10月安値3352円に続く安値となり、トリプルボトム形成への可能性を示していったん下げ止まり、というシナリオも想定できそうです。
プラチナ価格は0.17%の小幅安となって6日続落。昨年10月27日(3473)以来、1年と1カ月半ぶりの安値水準。6日続落は今年最長、2015年10月末から11月16日にかけての11日続落以来、2年1カ月ぶりの続落。下落基調は鈍化傾向にあるものの、短期的な下値目安3450円台辺りまで若干の下げ余地も残す状況。
※参考:金プラチナ国内価格12/11とチャート
- 2017年12月11日(月)時点の相場
-
国内金 : 4,890 円 12/11(月) ▲20(0.41%) 国内プラチナ : 3,489 円 12/11(月) ▼6(0.17%) NY金 : 1,248.4 ドル 12/8(金) ▼4.7(0.38%) NYプラチナ : 883.7 ドル 12/8(金) ▼10.8(1.21%) ドル円 : 113.49 円 12/8(金) ▲0.41(0.36%)
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