金プラチナ短期相場観
12日続伸後の金価格には調整の兆しも、プラチナは強気相場入り
更新日:2018年1月8日(月)
2018年1月第1週を前週末比+96円(1.91%)、3週続伸で終えた国内金価格は5日金曜時点で5124円まで上昇しました。12日続伸後の週明けは成人の日で祝日。東京市場も休場とあって為替も午前中は1ドル=113円10銭台での小動き、時間外のNY金も週末終値1322ドル近辺での小康状態。
9日の国内金価格は若干の調整も予想される状況です。
週足では12月15日に4858円まで下落し、2016年10月から続く上昇チャネルを下抜けましたが、翌日からの12連騰、3週続伸の急反発でチャンネル上限をうかがう水準にまで達しています。一目均衡表の雲の上限にタッチすることもなく反発し、基準線と転換線も上抜けて三役好転。また、上昇基調の52週移動平均線(4866)にサポートされて急反発した形となっており、同じく右肩上がりの20カ月移動平均線(4807)を大きく上回る水準での推移が続きます。
中期レンジでは強気相場が再び強まる(強まり過ぎ)状況となっています。
ただし、過熱感を示す相対力指数(RSI)は9月高値(5045)時点では78.11まで上昇していましたが、5日(5124)時点では61.00。かなりの開きがあります。続伸状態が今後数週間続けばRSIも上昇し、いずれ78.11を上回る可能性も否定はできませんが、多少の上昇ではRSIはピークアウトして78には届かない可能性も高く、そうなればダイバージェンスの逆行状態を形成することになります。
現状の為替の膠着状態とNY金の底堅さが続く限りは、国内金価格の急反落は予想し難い状況ですが、今度数週間のうちにある程度の調整局面入りを警戒する場面も訪れそうです。
国内プラチナ価格も年初の週は+122円、+3.4%の大幅高となって3週続伸。週明けのNYプラチナも970ドル台の高値圏で下げ渋る状態となっていることから、年をまたいで5日続伸で迎える第2週も一段高で6日続伸スタートとなる可能性が高まります。ロンドン・NY市場で大幅変動とならなければ3700円台半ばまでの上昇も見込まれそうです。
2017年安値となった12月15日の3421円からの急反発となったプラチナは、5日時点で3706円まで上昇し、週足一目均衡表の雲の上限(3712)付近に達しています。2017年高値となった3月の3992円と9月高値3819円を結んだ上値抵抗線の延長線上にも相当する水準です。
ちょうど上値も押さえられやすい水準ですが、このまま行けば9日にはこの抵抗水準を突破し、雲の上限を大きく上抜けて三役好転へ。
前週末時点で横ばい推移の52週移動平均線(3668)を4カ月ぶりに上抜けており、ゆるやかな下落基調から下げ止まりの兆しも見られ始める20カ月移動平均線(3673)も5カ月ぶりに上抜けています。
短期的には金価格と同様に調整警戒感も高まるプラチナ価格は、中期的には強気相場入りの状態へ。
一目均衡表の雲の下限は3672円での水平状態が今後数カ月続きます。調整局面でもこの水準以上を維持できれば強気相場継続となります。
- 2018年1月8日(月)時点の相場
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国内金 : 5,124 円 1/5(金) ▲51(1.01%) 国内プラチナ : 3,706 円 1/5(金) ▲41(1.12%) NY金 : 1,322.3 ドル 1/5(金) ▲0.7(0.05%) NYプラチナ : 975.2 ドル 1/5(金) ▲5.0(0.52%) ドル円 : 113.07 円 1/5(金) ▲0.33(0.29%)
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