金プラチナ短期相場観

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利上げ後の上昇止まらずNY金は10日続伸

更新日:2018年1月5日(金)

利上げ後の上昇止まらずNY金は10日続伸12月のFOMCで3年連続の利上げが決定し、これを分岐点にドル高円安の流れは止まり、NY金も軟調推移から反転。3年連続でパターン化されたように金の上昇基調はとまりません。

2015年12月FOMCはおよそ10年ぶりの利上げも事前に十分織り込まれ、FOMCの翌日にNY金は安値をつけて反転。年が明けて2016年1月には世界同時株安もあってNY金は上昇基調を強める展開となりました。
2016年12月のFOMCでは1年ぶりの利上げ。これも事前織り込みが浸透し、やはりFOMC翌日にNY金は安値をつけて反発します。年明けの2017年1月にはトランプラリーの反動とトランプ大統領就任による不透明感なども高まり、ドル安金高の流れが強まりました。
3年目の2017年12月FOMCは半年ぶりの利上げ。今回も市場織り込みは100%まで浸透し、FOMC声明文発表前日がNY金の安値となって反転。
今回は世界同時株高という状況にもかかわらず、NY金の上昇基調は年が明けて2018年序盤も継続中。

イエレン議長最後のFOMCとなる1月はFF金利据え置きを100%織り込み、パウエル新体制で初回となる3月FOMCでの追加利上げの織り込み度合いは現状73.4%。
市場とのコミュニケーションを重要視してきたイエレン議長の運用を引き継ぐことになるであろうパウエル新体制でも、利上げペースが変わらない限り、利上げへの耐性も強まったNY金のゆるやかな堅調推移もしばらくは変わらない可能性もありそうです。

NY金・日足チャート 2017/11/29 - 1/44日のNY金相場は0.24%の小幅高となって10日続伸。史上最高値へと向かった2011年7月以来、6年半ぶりの2桁続伸となり、9月15日(1325.2)以来3カ月半ぶりの高値をわずかに更新。想定外の底堅さで東京市場午前の時間帯に1310ドル割れとなったのがこの日の安値。ドル高の流れが頭打ち、米長期金利も上げ渋ったこともあり反発に転じると米12月のADP雇用レポートの好結果にも反応は限定的となり、NYダウが初の2万5000ドル台に乗せてもユーロ高の流れがドルの上値を押さえる形となって金をサポート。過熱感MAX状態は変わらず、いつでも調整へ。ただし雇用統計がそこそこの好結果でも1300ドル台ではサポートされそうな状況に。

NYプラチナ・日足チャート 2017/11/29 - 1/4NYプラチナ相場は0.82%高となり8日続伸、9月15日(971.8)以来、3カ月半ぶりの水準での一段高。8日続伸は昨年8月以来5カ月ぶり。中期的には流れが変わり始めた可能性もあり、いずれは昨年高値を更新して1100ドル台を試すような場面もあり得るのではないかと予想するものの、短期的には調整必至の状況も変わらず。一方的な流れが続き過ぎていることから、その反動が大きくなることも警戒される状況に。940-50ドル程度までの調整はいつでも。

ドル円・日足チャート 2017/11/30 - 1/4ドル円は0.21%の小幅続伸で1週間ぶりのドル高円安水準。日経平均がトランプラリースタート日以来となる3.26%の大幅高となった流れには追随し切れず、東京市場午前には失速。112円台半ばでの小康状態から12月ADP雇用の好結果を受けて112円80銭台へと急騰したNY市場では112円80円前後での膠着状態に。日足レベルでの三角保ち合い下抜け後も流れが加速することなく、112円ラインがサポート水準となり113円ラインがレジスタンスラインとなっての保ち合いへと移行してきた様子。好結果が予想される雇用統計でも賃金上昇率は前年比+2.5%程度と伸び率低迷継続との見方が多く、これが+2.7%以上程度のポジティブ・サプライズとなればインフレ上昇観測が強まり、113円ライン突破の可能性も。113円台後半へと上値を伸ばすような展開となれば、当面の上値目標は114円台後半も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/4終値とチャート

5日の国内金価格は1.01%の大幅高となって12日続伸、2015年2月5日(5136)以来、2年11カ月ぶりの高値水準に。予想を裏切り、全く逆の展開となっての一段高。過熱感は最大水準となり、いつでも調整入りへ。5020円から5060円台辺りまでの調整も。但しドル円の膠着状態とNY金の想定外の底堅さが続く状況では雇用統計通過後もそれほど大きな変動とはならない可能性も。

プラチナ価格も1.12%の大幅高で5日続伸となり、9月19日(3706)以来3カ月半ぶりの高値水準。予想に反しての強気相場維持となり、年末の小幅保ち合い上方ブレイク後の上値目標3700円手前も上抜け。過熱感は金に比べてそれほど高くはないものの、金価格に合わせる形で調整も。その場合には90日移動平均線(3629)までの調整にとどまれば中期的な流れも変わり始める可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格1/5とチャート

2018年1月5日(金)時点の相場
国内金5,124 円 1/5(金) ▲51(1.01%)
国内プラチナ3,706 円 1/5(金) ▲41(1.12%)
NY金1,321.6 ドル 1/4(木) ▲3.1(0.24%)
NYプラチナ970.2 ドル 1/4(木) ▲7.9(0.82%)
ドル円112.74 円 1/4(木) ▲0.24(0.21%)

1/4(木)のその他主要マーケット指標

米12月雇用統計で賃金上昇率は低迷継続、NY金は11日続伸 1/6(土)

利上げ後の上昇止まらずNY金は10日続伸 1/5(金)

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