7月
金プラチナ短期相場観
1年7カ月ぶり安値の金価格、月足一目均衡表・雲の下限との攻防
更新日：2018年8月6日(月)
1週間前、国内金価格は週足・一目均衡表の遅行線が雲の下限との攻防となっていましたが、週末時点でその下限、4680円を割り込み、週明け時点でも回復できていない状態です。
週足チャートでは最後の砦を破られた形となりましたが、月足チャートではまだ重要水準との攻防状態が続きます。
月足・一目均衡表では、雲の下限が4638円。23カ月前時点での過去52カ月間の高値と安値の中央値を示すこのラインは、2017年9月から消費税引き上げ予定の翌月、2019年11月まで水平状態を維持します。このラインでサポートされた場合、雲の上限（4752円）付近が当面の抵抗水準となることもありえそうです。今後、4630円台から4750円台辺りまでのレンジが重要な水準として意識される可能性もありそうです。
現在の価格を当月を含めて26カ月前にずらした遅行線は、価格ラインとのもみ合い状態にあり、上方向に抜け出す為の基準となる高値は今月時点で4856円、次月4759円、3カ月後には4728円、4カ月後に4605円へと切り下がります。秋から冬にかけて、地合いが好転しやすくなる可能性もありそうです。
そのためには、目先の攻防ライン、4638円を大きく下回らないことが重要となります。
米中貿易摩擦の悪化懸念が続くなか、今週9日には日米通商協議もスタート予定。引き続き円高警戒感が国内金価格の重石にもなりやすい地合いが続きます。
6日の国内金価格は+3円、0.06％の小幅高となって3営業日ぶりの反発。NY金も為替も先週末からほぼ変わらずの水準で静かな週明けとなり、国内金価格も先週末の1年7カ月ぶり安値からほぼ変わらず、売られ過ぎの状態からわずかに自律反発。短期トレンドは依然下向き優勢の状態から抜け出し切れず、下値目安4630円台まで若干の下落余地も残るところ。NY金の小康状態が続くなか、為替の円高警戒感がそのまま目先の下値警戒感にも。4720円の抵抗水準を突破できれば短期トレンド好転も想定されるものの、まだ時間を要しそうな状況か。
国内プラチナ価格は7月末時点で、20カ月移動平均からの乖離率が-11.4％となり、2016年6月（-15.4％）以来2年1カ月ぶりの水準まで拡大しました。今朝時点では-10.5％と縮小方向。
また、リーマンショック後の安値から高値までの76.4％戻し、3114円がサポート水準となって反発の兆しも維持する状況。
そして、2017年以降の斜行三角形の保ち合い先端付近に位置し、セリング・クライマックスへの可能性も維持する状態です。
今後、大きく流れが変わる目安としては、3300円台辺りまでの反発が必要となりそうです。
6日のプラチナ価格は+19円、0.6％の続伸。7月の抵抗水準9-21日移動平均線（3188-3196）がほぼ水平状態となって下げ止まりを示唆する状況となるなかでこの水準を回復。短期的な流れは反発方向優勢も、足下1カ月間では三角保ち合いを形成中。その中央付近に位置し、9-21日線が重要な攻防ラインにも。この水準をしっかり上抜けることができれば次の抵抗水準3230円の節目との攻防へ。これも突破できれば三角保ち合い上抜けとなってそれなりの上昇トレンド形成へとつながる可能性も。
金との価格差は1470円となり、6月4日（1464）以来2カ月ぶりの水準まで縮小。過去最大となった7月3日の1635円からは165円、10.1％の大幅縮小。
※参考：金プラチナ国内価格8/6とチャート
- 2018年8月6日(月)時点の相場
-
国内金 ： 4,660 円 8/6(月) ▲3(0.06％) 国内プラチナ ： 3,190 円 8/6(月) ▲19(0.60％) NY金 ： 1,223.2 ﾄﾞﾙ 8/3(金) ▲3.1(0.25％) NYプラチナ ： 836.9 ﾄﾞﾙ 8/3(金) ▲8.7(1.05％) ドル円 ： 111.28 円 8/3(金) ▼0.35(0.31％)
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