金プラチナ短期相場観
国内金価格、8月の攻防ライン
更新日:2018年8月20日(月)
国内金価格は月足・一目均衡表でも雲の下限を突き抜けて、長期スパンでも弱気相場入りの状態となっています。
頼みの綱は遅行線。遅行線にとっての8月の攻防ラインは雲の上限、4528円。20日時点での4513円はこれを若干下回ります。
雲の上限がきれいなサポート帯を形成していた時期に位置する遅行線が、月末までに雲の上限を上回ることができれば、下げ止まり、そして反発基調へと向かう可能性も期待されます。ちなみに遅行線が相対する雲の上限は11月まで4528円、12月には4552円へと切り上がります。
8月の攻防ライン突破に失敗した場合、次に意識されやすい水準は2016年1月安値4385円。
さらには、遅行線が10月以降に相対することになる雲の下限4317円。9月なら4286円、8月中なら4217円。
残り2週間、4528円ラインは国内金価格にとって、超えておきたい重要な攻防ラインとなりそうです。
20日の国内金価格は+26円、0.58%の続伸。為替が先週末から変わらず110円50銭近辺での小康状態、NY金は1190ドル台を維持して反発基調継続の様相にも見える週明け。続伸となるのは7月26日以来、3週間ぶりのこと。水準的にはこの2日間の合計上昇幅55円は16日の下落幅124円の44.4%に過ぎず、下値警戒感も払拭し切れないところだが、これまでの急落局面の勢いはやや緩和された様子も。反発基調本格化に向けてのポイントは16日の急落前の水準4582円、4月高値からの下落幅の23.6%戻し4584円。これらを上抜けることができれば一段高の展開となる可能性も高まり、次の上値目安は4640円台から8月8日の戻り高値4652円、さらには38.2%戻しとなる4661円辺りまで。4458円の安値は当面維持する可能性も高まりつつあるようにも見えるものの、もし更新の場合には4410円台辺りまでの一段安も。
長期スパンでは、金とは比較にならない程の弱気相場が既に進行中の国内プラチナ価格。週足チャートで見ると、今年、年初から綺麗な急落局面を形成してきました。足下では、その急落局面のペースを超えて短期的にはやや行き過ぎの水準まで急落し、従来のペースのレンジ内に戻ってきた状態、と言えそうです。
8月から9月にかけて、3100円台まで反発した場合には、反落警戒感が再び高まることにもなりそうです。
年初来の急落トレンド脱却に向けては、この8月から秋にかけて、3100円台後半へと水準を切り上げることが必須となります。
20日のプラチナ価格は+40円、1.35%の大幅続伸。続伸は6日以来、2週間ぶり。3年ぶりの急落となった16日の下げ幅162円に対してこの2日間の上げ幅合計99円は61.1%。反発への勢いは金に勝るものの、急落局面となった場合のボラティリティも金を上回るのがプラチナの特徴でも。目先、16日の急落前の水準3073円の攻防がポイントに。突破できれば3130円台辺りまでが次の上値目安となり、年初来下落幅の23.6%戻し(3131)達成へ。突破できないようなら安値圏での保ち合い推移の展開が予想され、徐々に下方リスク再燃への可能性も。もし安値更新となった場合には2860円台辺りまでの一段安も。
※参考:金プラチナ国内価格8/20とチャート
- 2018年8月20日(月)時点の相場
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国内金 : 4,513 円 8/20(月) ▲26(0.58%) 国内プラチナ : 3,010 円 8/20(月) ▲40(1.35%) NY金 : 1,184.2 ドル 8/17(金) ▲0.2(0.02%) NYプラチナ : 777.3 ドル 8/17(金) ▼7.2(0.92%) ドル円 : 110.51 円 8/17(金) ▼0.43(0.39%)
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