金プラチナ短期相場観

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ユーロ圏景況感指数は9カ月続落、1年3カ月ぶりの水準へと減速

更新日:2018年9月28日(金)

ユーロ圏景況感指数 2018年9月欧州委員会が発表した9月のユーロ圏景況感指数(ESI)は110.9。8月の111.6からは一段と低下し、市場予想の111.2も下回りました。昨年12月115.2をピークに今年ここまで9カ月続落となり、昨年6月(110.5)以来1年3カ月ぶりの低水準。ユーロ圏の長期平均100.8は大きく上回る水準を維持しながらも、減速基調はとまりません。

業種別では、小売、建設業が堅調に推移し、サービス業も安定推移となったことがプラス要因。しかし、製造業が1年4カ月ぶり低水準へと減速し、消費センチメントも1年4カ月ぶり低水準となったことがユーロ圏経済のセンチメント低下要因に。

国別では、ドイツは112.5で8月の112.7から小幅に低下、6月の111.9で反発して減速基調には歯止めがかかり、ほぼ横ばい推移の状態。イタリアも108.0で前月からは0.2ポイントの低下にとどまり、オランダは109.5で前月からは0.1ポイントの上昇。
一方、9月に指数が大幅低下した主要国では、フランスが106.3で前月からは-1.7ポイントで昨年4月(105.9)以来、1年5カ月ぶりの低水準。スペインは105.5で前月から1.5ポイントの低下となり、2016年9月(104.5)以来2年ぶりの低水準。

ユーロ圏外のEU加盟国では2大経済圏を形成する英国(-1.6)とポーランド(-1.2)の景況感がいずれも著しく悪化。
英国は今年3月に105.3で1年5カ月ぶりの低水準となったあとは回復基調となっていましたが、ここに来てEU離脱に向けての合意が難航していることも大きく影響しているものと思われます。
合意なき離脱となれば、英国はもちろん、残されたEU圏の景況感悪化も予想され、ユーロ圏への影響も懸念されます。

NY金・日足チャート 2018/8/23 - 9/2727日のNY金相場は10ドル超の続落。8月17日以来、1カ月半ぶりの安値水準。欧州序盤にはイタリア政府の予算案を巡る会合延期の可能性が伝えられてユーロ安ドル高が進行、NY金は1200ドル割れの水準では下げ渋る状態となっていたものの、NY市場にかけては8月耐久財受注の好結果などもあり、ドル買いの流れが一段と進行。1カ月余りサポート水準となってきた1190ドル半ばを割り込んだことで下げ幅が拡大。二番底をつけに行く形となり、目先は8月安値1160ドル台が意識される展開が予想され、ドル高の勢いがもう一段強まれば安値更新、1150ドル台までが下値目標水準に。

NYプラチナ・日足チャート 2018/8/23 - 9/27NYプラチナ相場は2%超の大幅反落で10日ぶり安値水準。830ドル台での堅調推移となっていた時間外から、NY市場朝には金の下げ幅拡大に連れる展開となり、サポート水準となりつつあった820ドルを割り込んだことで一段安。50日移動平均線(809.7)にいったんサポートされた形も、800ドルの大台ライン前後までが目先の下値目安に。

ドル円・日足チャート 2018/8/24 - 9/27ドル円は70銭超のドル高円安となり、今年高値を更新。作年12月12日(113.54)以来、9カ月半ぶりのドル高円安水準に。FOMC後の軟調な流れは欧州時間朝の112円50銭台までにとどまって折返し、イタリアの財政問題懸念によるユーロ売りの流れをきっかけにドル高の勢いが強まるとNY市場では米4-6月期GDP確定値が予想どおり高水準を維持し、8月耐久財受注の上振れなどもあり一段高。FOMC前後には超えられなかった113円近辺の抵抗水準を超えたことでさらにドル高の勢いが増し、今朝の東京市場では日経平均の年初来高値更新とともに円安基調、一時113円60銭台まで上昇。目先の上値目標、昨年12月高値113円70銭台にもあとわずか。下方向には112円台後半がサポート水準に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/27終値とチャート

28日の国内金価格は-21円、0.45%の続落。やや消化不良の感もあったFOMCから時間をおいて、あらためてドル買いが進行したことで円安サポートを上回るNY金の下落幅によって調整局面拡大。もう一段の円安進行余地をNY金の下落余地が上回る状況から、国内価格にも下落余地。4600円の大台ライン前後までが目先の下値目安に。
週間ベースでは-60円(1.28%)で3週ぶりの反落。月間では+39円(0.85%)で5カ月ぶりの反発。

プラチナ価格は-43円、1.34%の大幅続落。半年ぶりの90日移動平均線上抜けから揉み合い状態を経て反落の形となり、9日移動平均線(3163)にサポートされる可能性を残した状態に。サポートされない場合には8月前半の保ち合い下限となる3150円から、今年の下げ幅の23.6%戻し(3131)付近までがサポート水準候補。
週間ベースでは-69円(2.14%)で3週ぶりの反落。月間では+133円(4.39%)で8カ月ぶりの反発、昨年8月(+191円、5.34%)以来13カ月ぶりの大幅上昇。
※参考:金プラチナ国内価格9/28とチャート

2018年9月28日(金)時点の相場
国内金4,620 円 9/28(金) ▼21(0.45%)
国内プラチナ3,162 円 9/28(金) ▼43(1.34%)
NY金1,187.4 ドル 9/27(木) ▼11.7(0.98%)
NYプラチナ810.3 ドル 9/27(木) ▼18.8(2.27%)
ドル円113.41 円 9/27(木) ▲0.72(0.64%)

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