12月
金プラチナ短期相場観
ミシガン大消費者信頼感指数はトランプ政権後最低水準に
更新日：2019年1月19日(土)
米ミシガン大消費者信頼感指数の1月速報値は90.7。市場予想の96.8を大きく下回り、12月の98.3からも急低下。2016年10月（87.2）以来、2年3カ月ぶりの低水準。トランプ政権誕生となった米大統領選以降での最低水準となりました。
現況指数も110.0となり、2016年11月（107.3）以来2年2カ月ぶり低水準。
期待指数は78.3となり、4カ月続落で12月の87.0からは大幅低下、これも2016年10月（76.8）以来、2年3カ月ぶりの低水準。2016年11月には85.2へと急騰しており、トランプ政権への期待感が完全に剥落した状態で、これが景況感指数の急落を牽引した形です。
政府機関の一部閉鎖が続いていることや米中貿易戦争の行方と関税による影響、さらには世界的な景気減速への懸念、金融政策への不透明感も重なり、米国の経済見通しが悪化し、消費マインドを冷え込ませたようです。
この日、中国が貿易不均衡是正に向けて米国からの輸入を6年間かけて拡大する提案を行ったことが伝えられ、市場は歓迎ムードとなってリスクオン。
また、トランプ米大統領は28日目に突入した連邦政府機関の一部閉鎖と「メキシコ国境近辺の人道危機」について、この週末に「大々的な」発表を行うことを表明しています。
トランプ政権への期待感が持ち直すきっかけとなるのか、注目されます。
18日のNY金相場は-9.7ドル、0.75％の続落で12月31日（1281.3）以来3週間ぶりの安値水準。欧州時間には米長期金利上昇を受けて1290ドル割れ、NY市場では米12月鉱工業生産と設備稼働率がともに市場予想を上回る好結果となったことでドル高が進行、金は一段安で1280ドル台前半へ。12月14日以来、1カ月ぶりの続落となり、団子天井からの反落基調スタートの兆し。NY引け後にも1280ドルの保ち合い下限は維持しているものの、ここを割り込めば調整局面が急速に進行しやすくなり、下値目安1250ドル近辺に向けた流れへ。1300ドルの上限突破へと切り返すことができれば上値トライ再開で1330ドルが上値目標となる可能性も。
週間ベースでは-6.9ドル（0.54％）で5週ぶりの反落。
NYプラチナ相場は-10.2ドル、1.26％の大幅安で3日ぶりの反落。時間外では1週間ぶり高値となる820ドル手前まで上昇して失速。NY朝には高値乱高下状態のパラジウムの下落にも連れるように810ドル割れへと急落。一時的には800ドルの節目を割れる場面もあったものの、なんとかこれを維持して週末。しかし、反発基調腰折れで下値警戒感再燃となり、800ドルを割り込めば12月安値780ドル近辺を目指す展開へ。810ドル台後半へと切り返すことができれば反発基調再開で830ドル台までが上値目標にも。
週間ベースでは-15.9ドル（1.94％）で続落。
ドル円は50銭超のドル高円安となって4日続伸。東京時間朝に109円10銭近辺まで下げた後は日経平均の大幅高にも連れて堅調推移。欧州時間には米10年債利回り上昇に連れて109円台半ばへ、NY時間には12月鉱工業生産の好結果も1月ミシガン大消費者信頼感指数の下振れでやや軟調となる場面もあったものの、中国が米国に貿易不均衡の是正計画を提示したとの報道を受けて株高ドル高の流れが急進。NYダウが6週間ぶり高値へと大幅高となり、ドル円も一時3週間ぶり高値となる109円90銭近辺まで上昇。上値目標110円台前半までもう一伸びの可能性。
週間ベースでは+1.23円（1.13％）で続伸。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場1/18終値とチャート
- 2019年1月19日(土)時点の相場
-
国内金 ： 4,855 円 1/18(金) ▲3(0.06％) 国内プラチナ ： 3,047 円 1/18(金) ▲11(0.36％) NY金 ： 1,282.6 ﾄﾞﾙ 1/18(金) ▼9.7(0.75％) NYプラチナ ： 802.1 ﾄﾞﾙ 1/18(金) ▼10.2(1.26％) ドル円 ： 109.78 円 1/18(金) ▲0.54(0.49％)
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