金プラチナ短期相場観

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NY連銀製造業景況指数は2カ月連続急低下、期待指数も急低下

更新日:2019年1月16日(水)

NY連銀製造業景況指数 2019年1月1月のNY連銀製造業景況指数は3.9。市場予想の10.0程度を大幅に下回り、2017年5月(3.4)以来、1年8カ月ぶりの低水準。11月の21.4から12月は11.5、そして今回と2カ月連続の急低下となりました。
構成指数では、新規受注が12月の13.4から1月は3.5へと急落し、これも2017年5月(-1.1)以来、1年8カ月ぶり低水準。雇用も17.5から7.4へと急低下、2018年1月(5.7)以来1年ぶりの低水準へと落ち込みました。また、仕入価格も1年1カ月ぶり低水準となっています。
さらに、見通しを示す期待指数は30.6から17.8へと急落し、2016年2月(14.5)以来、ほぼ3年ぶりの低水準。

過去、期待指数が20ポイント割れへと急落すると、リセッションとはいかないまでも景況感指数は節目の0ポイント割れへと低下していました。
米国の景気減速が一段と意識されるきっかけにもなりそうです。

また、米労働省がこの日発表した12月の生産者物価指数(PPI)は前年比+2.5%と市場予想どおりとなったものの、食品とエネルギーを除いたコアPPIは前年比+2.7%にとどまり、2.9%への上昇予想に反して11月から横ばい推移にとどまりました。消費者物価指数(CPI)に続き、インフレ圧力が強まっていないことを確認することに。

これらの指標発表と前後して、FRB関係者からも同調するような発言が聞かれました。
ハト派でミネアポリス連銀のカシュカリ総裁(FOMC投票権なし)は「低インフレ継続なら利上げ不要」と従来どおりの見解を示し、中立派のダラス連銀カプラン総裁(投票権なし)は「1四半期か2四半期追加利上げを待つことが望ましい」との考えを示しました。
さらに、最タカ派とも言われるカンザスシティ連銀のジョージ総裁(投票権あり)までも「成長失速を避けるため利上げの一時中止を」とハト派に鞍替え。


NY金・日足チャート 2018/12/10 - 1/1515日のNY金相場は-2.9ドル、0.22%安で3日ぶりの反落。時間外にはドル高ユーロ安の流れに連れて1280ドル台後半へと小幅安、NY市場ではNY連銀製造業景況指数の下振れや米12月卸売物価指数が予想を下回ったことなどから流れが逆転し、1290ドル台半ばへと反発。しかし、株高の流れに元の水準へと押し戻される展開。英議会ではEU離脱合意案が歴史的大差で否決されたことでNY引け後には1290ドル付近へとわずかに強含み。3日連続で値幅は8ドルほどの小動きとなり、1290ドルをはさんでの保ち合い相場が継続。流れは調整方向へと向いやすい状態ながら、下げ渋る状態が続けば徐々に下押し圧力も後退し、米景気減速懸念などが意識されると上方ブレイクへも。

NYプラチナ・日足チャート 2018/12/10 - 1/15NYプラチナ相場は-2.4ドル、0.3%の小幅安で3日続落。1月3日(799.3)以来の安値水準で年初の水準に逆戻りとなり、下値目安800ドル前後の水準で一服感も。方向感としてはほぼ中立状態でもあり、金の保ち合いブレイクを待って追随する展開にも。

ドル円・日足チャート 2018/12/11 - 1/15ドル円は50銭超のドル高円安となって反発。日経平均の堅調推移にも連れて円安基調が強まった東京時間に108円70銭台まで上昇したのがこの日の高値となり、下値は108円30銭台までのレンジで保ち合い推移の展開に。欧州時間には米長期金利低下の流れで軟調推移もNY時間には金利上昇とともに反発の流れもレンジ内にとどまり、今朝の東京市場ではに株安の流れで108円台半ばへとやや軟調な展開に。上方向への節目となる108円60銭台を超えながらも勢いは強まらず、それでも流れはドル高方向へと傾きつつあり、きっかけがあれば110円台前半を目指すような流れとなる可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/15終値とチャート

16日の国内金価格は+5円、0.1%の小幅続伸。NY金も為替も保ち合い推移の様相となって動き難い状態に。8月から続く上昇トレンドは一服状態となり、短期的には調整局面入りでも下げ渋る状態で足下では三角保ち合いに。可能性としてはまだ低そうだが大幅変動への前段階の様相にも。サポートラインからレジスタンスラインに切り替わりつつある21日移動平均線(4827)を突破できれば上方向への流れが強まる可能性。最大では4950円台も意識されるような流れにも。

プラチナ価格は-14円、0.47%安となって5日続落、12月25日(2991)以来の安値水準に。短期的な二番底をつけた可能性もあり、この水準でしっかりと反発できれば今年高値となっている8日の3087円までが当面の上値トライ目標に。短期二番底が崩れるようだとさらに一段安の展開が濃厚となり、昨年安値トライで中期二番底形成へ。
※参考:金プラチナ国内価格1/16とチャート

2019年1月16日(水)時点の相場
国内金4,824 円 1/16(水) ▲5(0.10%)
国内プラチナ2,992 円 1/16(水) ▼14(0.47%)
NY金1,288.4 ドル 1/15(火) ▼2.9(0.22%)
NYプラチナ800.1 ドル 1/15(火) ▼2.4(0.30%)
ドル円108.69 円 1/15(火) ▲0.54(0.50%)

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