金プラチナ短期相場観

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フランスとの関係悪化でイタリア景気も悪化に拍車

更新日:2019年2月9日(土)

ITA-COIN・イタリア景況感 2019年1月フランスとの関係悪化が取り沙汰されるイタリア、首脳どうしの批判の応酬が続き、フランスは7日に在イタリア大使を召喚し、第2次大戦以降では例を見ない事態とイタリアを批判。そのイタリアは2018年第3-4四半期GDPが連続のマイナス成長となってリセッション入り。欧州委員会が7日発表した2019年成長率見通しも1.0ポイント引き下げてわずかに+0.2%。欧州委員会ではドイツと並びイタリアの減速もユーロ圏の主要減速要因として挙げています。

イタリア経済の落ち込みはこれまでの製造業と輸出中心の停滞から、サービス業にも広がって景気悪化に拍車をかけているようです。
今週発表されたイタリアの1月のサービス業PMIは49.7となり、12月の50.5から低下し、節目の50.0も下回りました。製造業PMIは4カ月連続の50割れで1月は5年8カ月ぶり低水準となる47.8。
欧州委員会が発表する景況感指数(ESI)も1月は102.8となり、7カ月連続の低下で2年1カ月ぶりの低水準。

イタリア銀行が発表する、イタリア経済活動の総合的な傾向を示す指標ITA-COIN指数も1月は-0.25。2018年2月には0.56まで上昇し、14年ぶり高水準となった後は急速に低下基調が続き、直近では4カ月連続の急落で3カ月連続のマイナス圏となり、2014年11月(-0.25)以来、4年2カ月ぶりの低水準へと落ち込んでいます。

昨年夏、メッシと並ぶサッカー界のスーパースター、クリスティアーノ・ロナウドがスペインのレアル・マドリードからイタリアの名門ユベントスへ電撃移籍したことで、本拠地トリノはロナウド効果による観光客増も期待され、ロナウド特需は2006年のトリノ五輪を超える経済効果との見方まで聞かれました。
実際にロナウドはリーグ8連覇に向けての原動力となって得点ランキングトップをひた走り、2018-19シーズン前半終了時点での史上最多勝ち点記録更新に大きく貢献、さらにユニフォームもバカ売れとなってトリノの街を盛り上げています。
ロナウドは期待通りの活躍でトリノの主役にはなっているようですが、イタリア経済の救世主とまではいかないようです。

NY金・日足チャート 2019/1/4 - 2/88日のNY金相場は+4.3ドル、0.33%高となって6日ぶりの反発。時間外には1310ドル台前半を維持して小幅調整後、ロンドン時間からNY朝にかけてはドル安と米長期金利低下の流れとなって1310ドル台後半へと堅調推移。前日の下方向への行って来いの流れを引き継ぐ形での反発基調が続いた格好。米中貿易協議や米予算協議の行方、世界景気減速への警戒感などがくすぶり続けるリスク回避優勢の状況も続き、安全資産の金は1300ドル台での底堅さを確認する形で調整フェーズもこの水準までにとどまる可能性も。目先は1330ドルまでを上限に保ち合いの動きも予想され、次週米1月消費者物価指数(CPI)下振れなどのきっかけがあれば上値トライ再開への動きにも。
週間ベースでは-3.6ドル(0.27%)の小幅安で3週間ぶりの反落。

NYプラチナ・日足チャート 2019/1/4 - 2/8NYプラチナ相場は+5.2ドル、0.65%高となって5日ぶりの反発。時間外には株安の流れに同調するように軟調推移となって800ドルを維持できず、しかし前日安値790ドル台半ば付近で下げ渋る状態が続くとNY朝には800ドル台を回復。ただし値幅も7.0ドルと今年最低レベルの小動きにとどまり、反発度合いも限定的に。売り圧力が強まりやすい状態は続き、790ドル台半ばのサポートを割り込んだ場合には今年安値更新へと向かう可能性が高まり、昨年安値圏760ドル台までが意識されやすい展開にも。
週間ベースでは-24.2ドル(2.93%)で3週ぶりの反落。

ドル円・日足チャート 2019/1/7 - 2/8ドル円はわずかにドル安円高となって小幅続落。日経平均が2%安と軟調な流れとなった東京市場での安値は前日に続いて109円60銭台まで。ユーロ安主導でドル高の流れとなった欧州序盤には109円90銭近辺まで上昇。リスク回避ムードが漂うなかでも上値も下値も限定的となり、この日の値幅は30銭に満たず今年最低レベルの小動き。109円台後半での膠着状態が続くなか、流れとしては上方向に動きやすい地合いも110円ラインに見えない壁が。その壁建設を巡る協議や米中協議、英国の動向などリスク要因も散在し、一方向への流れが強まりにくい状態も継続か。110円超へと抜け出せば111円付近まで、109円半ばを割り込めば109円前後までが当面の変動目安に。
週間ベースでは+0.24円(0.22%)で3週ぶりの反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/8終値とチャート

2019年2月9日(土)時点の相場
国内金4,934 円 2/8(金) ▲4(0.08%)
国内プラチナ3,024 円 2/8(金) ▼25(0.82%)
NY金1,318.5 ドル 2/8(金) ▲4.3(0.33%)
NYプラチナ802.5 ドル 2/8(金) ▲5.2(0.65%)
ドル円109.74 円 2/8(金) ▼0.07(0.06%)

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