金プラチナ短期相場観

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ラガルド「リスクは依然下向き」消費者信頼感も底入れできず

更新日:2020年1月24日(金)

ユーロ圏消費者信頼感指数 2020年1月欧州委員会が発表したユーロ圏消費者信頼感指数の1月速報値は-8.1。市場予想の-7.8を下回り、2年10カ月ぶり低水準となった12月から変わらず。2017年12月にピークアウトして以降、低下基調は丸2年間継続。2019年前半には-7ポイント前後での上下動となって下げ渋る状態にもなりましたが、年末にかけて低下基調再開。2020年スタート月は、ほぼ3年間で最低水準での横ばい推移となり、ユーロ圏の消費センチメントは底入れ確認できず。

ZEWが先日発表したドイツの1月の景況感指数では、期待指数が4年半ぶりの高水準へと急騰し、現況指数も7ヵ月連続マイナス圏にとどまりながらも3ヵ月続伸で半年ぶり高水準へと急騰し、プラス圏も視野に回復基調が鮮明となっているのとはやや対照的な結果に。

この日、主要政策金利を据え置き、政策戦略の検証開始を表明したECBのラガルド総裁は「成長見通しのリスクは依然下向き」との見解を示し、「緩和的な政策が長期に渡り必要」との発言も。
ややハト派的とも取れる発言を受けてユーロ売りが進行し、ユーロドルは約2カ月ぶりの安値水準となる1.1050ドル台へと水準を切り下げました。

今年も、ユーロの弱さはまだしばらく続きそうな状況のようです。そして、相対的に押し上げられるドル高傾向も続きやすい状況となりそうです。

NY金・日足チャート 2019/12/17 - 1/2323日のNY金相場は+8.7ドル、0.56%高となって3日ぶりの反発。終値ベースで今年高値となった1月7日(1574.3)以来、半月ぶりで今年3番めの高値水準。時間外では1560ドル台から1550ドル付近まで軟調推移、NY朝に反転すると午後には一時1560ドル台後半まで上昇。新型コロナウイルスの感染拡大が懸念され、リスク回避の流れが強まったことが押し上げ材料となったものの、世界保健機関(WHO)が緊急事態宣言を見送ったことによる安心感から巻き戻しの流れとなり、NY引け後には1560ドル近辺まで反落。NY終値時点では保ち合い上限1560ドルを上回ったことで、可能性としては1590ドル近辺の上値目標トライへと向かう展開にも。ただし、既に失速状態にあり、一時的な上振れにとどまる可能性のほうが優勢か。

NYプラチナ・日足チャート 2019/12/17 - 1/23NYプラチナは-14ドル、1.37%の大幅反落。6日連続1%超の大幅反発と反落を交互に繰り返す鯨幕相場を継続しながら微妙に値幅を縮小、三角保ち合いも形成。時間外に1010ドルまで水準を切り下げるとNY市場では1010ドルをはさんでの上下動、日足と同じ動きで徐々に値動き縮小、1000ドル台後半に収束。失速感はやや強まり、保ち合い下振れ警戒感優勢の状態にもなり、1000ドルの大台を維持できなくなれば970ドル台辺りまでを下値目安に調整局面形成へ。若干切り下げた保ち合い上限1020ドル台を上方向へと抜け出すことができれば上値トライ再開で一段高へと向かう可能性も残され、上値目標は1060ドル台辺りまで。

ドル円・日足チャート 2019/12/19 - 1/23ドル円は30銭超の円高ドル安となって3日続落。東京時間から新型コロナウイルス感染拡大への懸念が再燃した格好で株安・円高の流れとなって午後には109円50銭近辺まで下落。欧州時間には下げ渋る状態も、ECB理事会後のラガルド総裁会見後にユーロドルの急落とともにドル円も下落。WHOによる緊急事態宣言への警戒感もあり、一時2週間ぶり安値となる109円20銭台まで下落。しかし、宣言見送りとなったことでNY午後にはリスク回避の巻き戻しとなって109円50銭台まで反発。強めのサポートと思われた109円台半ばでなんとか持ちこたえた形にもなり、今年安値107円60銭台から今年高値110円20銭台までの38.2%戻し(109.28)まで下げて反発したことで、これらの水準でサポートされ続けるようなら上値再トライのチャンスも。当面の抵抗水準となる110円20銭を上抜けると111円台前半を目標に上値トライへも。109円20銭台でサポートされなければ50%戻し(108.97)となる109円近辺が次のサポート候補にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/23終値とチャート

24日の国内金価格は-19円、0.32%の反落。6000円の大台を割れて15日(5960)以来の安値水準。9日移動平均線(5987)を下回り、22日の5987円もわずかながら下回ったことで三角保ち合い下抜けの形となり、調整局面拡大へと向かう可能性。当面の下値目標としては5900円の大台ライン前後まで。ただし、現時点ではNY金の大幅調整リスクはそれほど大きくはなく、円高リスクはありながらも下げ渋りの様子も見られ、一時的な下振れにとどまる可能性も。新型肺炎の動向には要注意か。
週間ベースでは-5円、0.08%の小幅安となり、8週ぶりの反落。

プラチナ価格は-55円、1.41%の大幅反落。NYプラチナの鯨幕に呼応する形で3日連続1%超の乱高下。2日前の3827円こそ下回らなかったものの今年高値からは水準を一段切り下げる形となり、3820円台から3890円までの保ち合いレンジ下限付近に位置し、9日移動平均線(3850)も下回って1ヵ月続いた移動平均線のパーフェクトオーダーも解消。強気相場の状態からは一段弱まる形にもなり、3820円台のサポートを割れると調整局面拡大へ。その場合の下値目安は3730円台辺りまで。
週間ベースでは-27円、0.7%安で4週ぶりの反落。
※参考:金プラチナ国内価格1/24とチャート

2020年1月24日(金)時点の相場
国内金5,982 円 1/24(金) ▼19(0.32%)
国内プラチナ3,832 円 1/24(金) ▼55(1.41%)
NY金1,565.4 ドル 1/23(木) ▲8.7(0.56%)
NYプラチナ1,007.3 ドル 1/23(木) ▼14.0(1.37%)
ドル円109.49 円 1/23(木) ▼0.36(0.33%)

1/23(木)のその他主要マーケット指標

ユーロ圏総合PMIは伸び悩みで2020年スタート 1/25(土)

ラガルド「リスクは依然下向き」消費者信頼感も底入れできず 1/24(金)

KOMTRAX月次データ・前年比3ヵ月平均が示す景気減速警戒感 1/23(木)

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