金プラチナ短期相場観

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豚肉高騰、春節、新型肺炎で中国にスタグフレーションリスク

更新日:2020年2月11日(火)

中国・消費者物価指数 CPI 2020年1月中国の国家統計局が発表した1月の消費者物価指数は前年比+5.4%。11月と12月の4.5%からさらに急騰し、2011年10月(5.5)以来、8年3カ月ぶりの高水準。
2018年後半から2019年序盤にかけては米国のCPIと同じような水準で同じように推移していましたが、それ以降は米国のCPIは伸び悩み、12月でも前年比+2.29%にとどまります。

中国では昨年、豚コレラが発生して秋以降には急拡大、今年に入っても猛威を振るい、世界貿易への影響も懸念されます。
中国での豚肉価格は昨年11月には前年比+110%の急騰となり、消費者物価を押し上げました。1月時点でも前年比+116%の高止まり、2007年以来の急騰となり、食品価格全体でも21%上昇となっています。

今回は特に、春節に伴う需要増や新型コロナウイルスの感染拡大による需給混乱も大きく影響しているようです。
低インフレに悩む日米欧の金融当局にとって、インフレ輸出となれば歓迎すべきこと、にもなるもしれません。ただし、中国での物価上昇が続き、景気低迷も重なるスタグフレーションにでもなれば、景気減速を輸出されることにもなりかねず、警戒感も高まります。

NY金・日足チャート 2020/1/6 - 2/1010日のNY金相場は+6.1ドル、0.39%高となって4日続伸。2月3日(1582.4)以来、1週間ぶりの高値水準。しかし、その翌4日の大陰線で下げた値幅をこの4日続伸でも取り戻せず。下げ三法ならぬ下げ四法となって確率的には反落濃厚の状態にも。週明け時間外は1580ドルまで急騰後に1570ドル付近へと急反落、小幅に乱高下の展開でのスタートもほぼこの日の高値と安値をつけた後は下値を切り上げる堅調推移。やや材料難もあり、欧州株安に米株高、ユーロ安主導のドル高の流れでもNY午後には再び1580ドル超え。しかし4日の大陰線の実体部上限、1581.5ドルが超えられず、1580ドルも維持できずNY引け後には1570ドル半ばへと反落。
目先、チャートパターン的には反落優勢も、大きな売り材料にも乏しく、むしろパウエルFRB議長の議会証言ではハト派姿勢が見られる可能性もあり、年内利下げ観測再燃でサポートされるような展開にも。1550ドルから1590ドルまでが当面の主要レンジとなり、しばらくは下限維持優勢、上限突破なら今年高値更新で1620ドル近辺までが上値目標にも。

NYプラチナ・日足チャート 2020/1/6 - 2/10NYプラチナは-2.3ドル、0.24%の小幅反落。時間外には970ドル付近から970ドル台後半へと小幅に堅調推移、しかし先週末高値978ドルが上限となって何度か上値を押さえられると、NY朝には戻り売り。20ドル超の急落となって2月3日(954.3)以来、1週間ぶり安値となる950ドル半ばまで下落も、960ドル割れの水準では底堅さも。NY市場では960ドル半ばまで戻して揉み合い推移。970ドルをはさんでの保ち合い状態が1週間ほど続き、3日とこの日の安値950ドル半ばでダブルボトムを形成する形にも。ネックライン990ドルを上抜けできればダブルボトム完成で1020ドル台の今年高値圏再トライへ。逆に960ドルを維持できなくなれば一段安の展開で930ドル近辺までが下値目安に。

ドル円・日足チャート 2020/1/7 - 2/10ドル円は先週末からほぼ変わらず109円70銭台での横ばい推移。東京時間朝に一時109円50銭台まで売られる場面もあったものの、金曜安値と20日移動平均線(109.54)にサポートされて反発、昼前には109円90銭付近まで上昇してこの日の安値と高値を記録。ドイツでは最大与党・キリスト教民主同盟(CDU)党首が次期首相候補を断念して党首辞任の意向を表明したことでメルケル首相後継が白紙となり、政治的不透明感からユーロが売られ、ユーロドルは4ヵ月ぶり安値へと急落。しかし円高で相殺されてドル円の値動きは限定的となり、欧州・NY時間にかけて値幅を縮小。目先、引き続き109円半ばがサポート候補となり、110円ちょうどの抵抗水準を上抜けできれば110円半ば辺りまでは上値を伸ばす展開にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/10終値とチャート

2020年2月11日(火)時点の相場
国内金6,053 円 2/10(月) ▲18(0.30%)
国内プラチナ3,713 円 2/10(月) ▼3(0.08%)
NY金1,579.5 ドル 2/10(月) ▲6.1(0.39%)
NYプラチナ966.9 ドル 2/10(月) ▼2.3(0.24%)
ドル円109.75 円 2/10(月) +-0.00(0.00%)

2/10(月)のその他主要マーケット指標

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