金プラチナ短期相場観

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3月後半、消費センチメントもリーマンショック以来の急低下

更新日:2020年3月28日(土)

ミシガン大消費者信頼感指数 2020年3月確報値2週間前、13日に発表されたミシガン大消費者信頼感指数の速報値では、新型コロナウイルスを楽観視する向きもありましたが、2週間後の確報値では一変。前日の新規失業保険申請件数ほど衝撃的な数値とはなってはいませんが、この2週間での米国内での感染者数急増とともに、消費センチメントも急低下し、先行き不透明感に襲われていることが表れています。

消費者信頼感指数の3月確報値は89.1となり、速報値の95.9から大幅下方修正され、2016年10月(87.2)以来、3年5ヵ月ぶりの低水準となっています。
現況指数は速報の112.5から103.7へとこれも大幅下方修正、やはり2016年10月(103.2)以来、3年5ヵ月ぶり低水準。
半年後の先行き見通しを示す、期待指数は速報の85.3から79.7へと下方修正、これも2016年10月(76.8)以来3年5ヵ月ぶりの低水準。

前月比で見ると、消費者信頼感指数は2月の101から-11.9ポイント。2008年10月(-12.7)、リーマンショックの時以来、11年5ヵ月ぶりの急低下となっています。
現況指数でも前月比-11.1ポイントとなり、2008年10月(-16.6)以来、11年5ヵ月ぶりの急低下。
期待指数では前月比-12.4ポイント。2012年12月(-13.9)以来、7年3ヵ月ぶりの急落。

なお、期待指数についてはリーマンショックの時の急落幅は2008年10月の-10.2が最大。今回はこれを上回り、過去3番めの急低下。
今回を上回る急落となったのは、2011年3月の-13.7、ギリシャ債務危機や米国の債務上限問題などが台頭した時期。2012年12月(-13.9)には「財政の崖」問題などがあった時期。
過去に経験したことのない問題に直面すると、消費者心理としては先行き不安への警戒感が急速に高まります。

現在、そういう時期に遭遇しているのは米国だけではありません。

NY金・日足チャート 2020/2/24 - 3/2727日のNY金相場は+2.9ドル、0.18%の小幅続伸。時間外は1660ドル付近から軟調推移となって1630ドル付近まで下押し、NY市場では続伸一服となった米株の大幅反落やドル安、長期金利低下の流れにもサポートされる形で一時1660ドルまで反発。上下の変動値幅30ドルは今週最小、今年の平均36.4ドルを下回る小動きとなり、週前半の大幅反発後の水準を乱高下状態でなんとか維持した格好にも。米国の悪化したハードデータが発表され始め、目先のサポート要因にも。1630ドルから1660ドルまでの小幅保ち合いを上抜けると1680ドル前後までが上値目標に、下抜けた場合には1600ドル付近までが調整目安に。
週間ベースでは+169.5ドル、11.42%の大幅高で3週ぶりの反発。2011年以降では最大の急騰。

NYプラチナ・日足チャート 2020/2/24 - 3/27NYプラチナは+4.5ドル、0.61%の反発。740ドルをはさんでの小幅保ち合い推移の展開、時間外には750ドル半ばまで上昇もNY朝にかけては株安の流れにも連れて730ドル割れ。しかしその後は金の反発にも連れる形で740ドル近辺へと持ち直し。金と同様に週前半の急反発で切り上げた水準を十字線を形成しながらなんどか維持したような状態にも。目先、20日移動平均線(759.6)近辺までは上値を伸ばす可能性もあり、760ドル台まででいったん上値を押さえられるような展開にも。下方向は700ドルの大台ラインが当面のサポート候補にも。
週間では3週ぶりの反発で+119.1ドル、19.13%の大幅高。2011年以降では最大の急騰。

ドル円・日足チャート 2020/2/24 - 3/27ドル円は1円50銭、1.37%の大幅ドル安円高となって3日続落。東京時間午前には109円30銭台から108円20銭台まで1円超の急落後、欧州時間には109円まで反発する展開は最近のトレンド。しかし、ここから戻り売りの展開となって一段安へと向かうパターンが前日から繰り返されて10日ぶりに108円割れへ。先週まで急速に、一方的に進行したドル高の流れが20日にピークをつけて巻き戻し、今週は一方的なドル安の流れが急速に進行。この日は株安と米10年債利回り低下、円高の流れも加わって一段安となった格好にも。3月前半には20日移動平均線から下方向に大きく乖離して急反発、中旬以降は20日移動平均線を大きく上方乖離、そして今週の急反落で20日移動平均線(107.65)付近、下へ上へと行って来いとなって落ち着きやすい水準に戻ってきた状態に。目先は月末月初の米指標悪化で乱高下状態が続く可能性もあり、106円から110円台までが主要レンジ候補に。
週間では-2.88円、2.60%安で3週ぶりの反落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/27終値とチャート

2020年3月28日(土)時点の相場
国内金6,189 円 3/27(金) ▼29(0.47%)
国内プラチナ2,873 円 3/27(金) ▲20(0.70%)
NY金1,654.1 ドル 3/27(金) ▲2.9(0.18%)
NYプラチナ741.6 ドル 3/27(金) ▲4.5(0.61%)
ドル円107.94 円 3/27(金) ▼1.50(1.37%)

3/27(金)のその他主要マーケット指標

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3月後半、消費センチメントもリーマンショック以来の急低下 3/28(土)

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