金プラチナ短期相場観
コロナショックの影響数値化第1週
更新日:2020年3月30日(月)
コロナショックの影響が経済指標に反映される、最初の月末月初の重要週を迎えます。
火曜日には中国・国家統計局の製造業・非製造業PMI。過去最低へと急落した2月から、3月は10ポイント程度の上昇を予想する向きが大勢となっていますが、世界に先行して回復の兆しが見られるのかどうか。見られれないようだと結構ショックは大きいかもしれません。
米3月の消費者信頼感指数は大幅悪化が予想され、少々の急落では波乱はなさそうです。
ADP雇用リポートでは15万人程度の減少が予想され、この指標と雇用統計のNFPは今回、調査タイミングによってブレが大きくなることも予想され、マイナス幅が大きくなるとインパクトは大きくなりそうです。
ISMの景況感指数では、製造業の45ポイント程度は妥当かもしれませんが、非製造業の44ポイント程度の予想は裏切られる可能性もありそうです。
新規失業保険申請件数は、先週の328万件に続き、今週も300万件前後が予想され、大きくブレなくとも、かなりネガティブな印象となりそうです。
週末の雇用統計では、失業率が3.8%程度との予想で3月分としてはそれほど大きくはブレない可能性もありそうですが、今後悪化し続けていく指標のスタート時点としては注目です。
ウイルス感染拡大防止のためにトランプ大統領が集会や外食などを自粛要請してきた期限を4月末まで延長したことにより、3月分の指標よりも4月分の指標がさらに悪化する可能性もあるだけに、3月分の指標結果が想定以上に悪化すると、それなりの市場インパクトはありそうです。
30日、週明け時間外のNY金は1660ドル台へと水準を切り上げてスタート後に1650ドル台へ、東京朝の為替は1ドル=107円半ばへと下方窓開けスタート後に108円付近まで上昇して窓埋めも107円30銭台まで反落。今週も落ち着かない値動きを予感させる状態。
国内金価格は-91円、1.47%の大幅安で3日続落。3月24日(6092)以来、1週間ぶり安値となり、今年安値となった3月17日の5648円からの急騰で1週間後の25日につけた高値6356円までの38.2%戻し(6086)付近まで下げてきたこともあり、水準的にはいったん落ち着きやすいところ。しかし、重要指標ウィークとなる今週は想定以上に悪化した指標結果にリスク回避の流れが強まる展開も予想され、ドル安円高の流れがもう一段進行することになれば、その影響を受けやすい状況にも。目先は半値戻し(6002)から61.8%戻し(5918)や90日移動平均線(5898)辺り、5900円前後までがサポート候補にも。
日足・一目均衡表では雲の上限(6065)にサポートされた状態も、遅行線は価格ライン(6263)を下抜けてもう一段安への警戒感も。基準線(6023)、転換線(6002)、週後半には5981円へと上昇する雲の下限など、6000円前後がサポート候補に。
時間外のNYプラチナは740ドルをはさんでの保ち合いスタート後に730ドル割れを試す場面も。
プラチナ価格は-11円、0.38%の反落。2月後半からの暴落状態からの急反発後、値動き停止となって横ばい推移状態に。ただし、2850円から2860円台の小幅保ち合いを上抜けてもう一段の上値トライへの流れは完全に巻き戻されてはおらず、上値目標2950円台辺りまでは上値を伸ばす可能性も。しかし、2850円を割り込むようなら反発の流れは腰折れ、下値再トライの展開となって2750円前後までが下値目安に。
日足・一目均衡表では転換線(2648)を上抜けて急落からの回復局面入りへの可能性。しかし、基準線(3151)はまだはるか上方、中期的な戻りの目安に。また、先月までは近年最安値となっていた2018年8月安値から今年高値までの150%戻し(2406)が当面の下値サポートとなり、100%戻し(2911)が早期回復したい戻りの目安にも。
※参考:金プラチナ国内価格3/30とチャート
- 2020年3月30日(月)時点の相場
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国内金 : 6,098 円 3/30(月) ▼91(1.47%) 国内プラチナ : 2,862 円 3/30(月) ▼11(0.38%) NY金 : 1,654.1 ドル 3/27(金) ▲2.9(0.18%) NYプラチナ : 741.6 ドル 3/27(金) ▲4.5(0.61%) ドル円 : 107.94 円 3/27(金) ▼1.50(1.37%)
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