金プラチナ短期相場観

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国内金価格、90日移動平均で史上初の6100円超え

更新日:2020年5月11日(月)

新型コロナウイルスの感染者数が世界で400万人を超え、米国では130万人超え、スペイン、英国、イタリア、ロシアが20万人超え。日々の新規感染者数は世界合計では9万人前後で横ばい推移の状態に。スペインとイタリアの日々の新規感染者数はピークの6-8千人から千人程度まで、着実に減少傾向となっているのに対し、英国では5千人前後で横ばい推移傾向、米国は3万人前後での横ばい推移傾向から足下ではわずかに減少傾向へ。ロシアは急増状態が続いて1万人超え。この他でも中東、南米、アフリカなどでは日々の感染者数は数百人台と少ないものの、急増状態が続く新興国も多数目につくのが気になるところです。

国内金価格・日足一目均衡表 2020年5月11日国内金価格の90日移動平均は5月11日時点で6105円。先週末の6097円から8円上昇し、史上初の6100円超えとなりました。
この日までの90日間の平均価格が6100円を超えたことになりますが、厳密には昨年12月19日以降の平均価格が6100円超え、という状態。
昨年12月19日の価格は5670円、最安値は3月17日の5648円、最高値は4月24日の6516円。中央値は6082円。平均価格が中央値を上回るということは、中央値よりも高値となった日のほうが多いことを示し、上昇基調を裏付ける材料の一つにもなります。
中央値の6082円は今年安値から高値までの半値戻しにも相当し、5月後半には一目均衡表の雲の上限もこの水準まで上昇、当面の強めのサポート水準としても意識されそうです。短期的には38.2%戻し(6184)、23.6%戻し(6311)などもサポート候補となり、90日移動平均が意識されるような局面はしばらくは来ない可能性も、ありそうです。

11日の国内金価格は+5円、0.08%の小幅続伸。週末に1700ドル付近まで水準を切り下げていたNY金の週明け時間外は下げ渋って大台割れを回避、1710ドル手前で小康状態。早朝から為替が円安スタートとなって20銭ほど水準を切り上げて株高の流れにも連れてさらに堅調推移、107円をうかがう状況にも。NY金の下げ渋りと円安にサポートされた国内金価格は4月28日(6429)以来、2週間ぶりの高値水準。右肩上がりの21日移動平均線(6391)を上抜けた後、横ばい推移の9日移動平均線(6418)手前で失速気味。6300円から過去最高値6516円までの広めのレンジ中程での小康状態にも。方向感としては短期調整一服後の中立状態、9日線を超えてくればレンジ上限方向へと堅調な流れにも、9日線を超えられない状態が続けば再び軟調な流れへと押し戻される展開にも。

国内プラチナ価格・日足一目均衡表 2020年5月11日プラチナの90日移動平均は3298円。3月以降は下降し続けているにもかかわらず、現状価格との乖離率はいまだ11%超。2月高値3880円から3月安値2422円までの38.2%戻し(2979)で上値を押さえられた状態。
足下では、上値を押さえられつつあった雲の下限(2899)を今朝時点で上抜け、上値再トライへの可能性も。38.2%ラインを超えることができれば、半値戻し(3151)から雲の上限(3172)辺りが次の攻防ラインにも。これも超えることができれば、ようやく90日移動平均線が意識される水準に。

11日のプラチナ価格は+44円、1.53%の大幅続伸。週明け時間外のNYプラチナは790ドル台前半でわずかに先週末から上昇、円安サポートも受けて国内プラチナ価格は4月21日(2931)以来、3週間ぶりの高値水準。ゆるやかな上昇軌道の21日移動平均線(2889)と反発に転じた9日移動平均線(2896)をまとめて上抜け、直近の保ち合い水準2890円から2920円もわずかながら上方ブレイク。上値トライへの可能性が高まり、当面の上値目標は3000円の大台を回復し、3020円程度まで。
※参考:金プラチナ国内価格5/11とチャート

2020年5月11日(月)時点の相場
国内金6,406 円 5/11(月) ▲5(0.08%)
国内プラチナ2,923 円 5/11(月) ▲44(1.53%)
NY金1,713.9 ドル 5/8(金) ▼11.9(0.69%)
NYプラチナ789.3 ドル 5/8(金) ▲7.2(0.92%)
ドル円106.68 円 5/8(金) ▲0.38(0.36%)

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