金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

コロナ・ショック後の回復率

更新日:2020年5月27日(水)

コロナ・ショック後の回復率 2020年5月26日経済活動再開とワクチン開発進展を好感しての株高の流れが続き、2番底懸念も後退。新型コロナウイルス感染症への効果はまだないものの、株式市場には効果てきめん、ワクチン相場となってリスクオンの株高をサポートしています。

今年1-2月につけた高値(欧米株はほぼ過去最高値)からコロナ・ショック後の安値までの下落幅に対して、4-5月につけた戻り高値までの上げ幅の割合を「回復率」として終値ベースで算出、比較してみました。
回復率=(戻り高値-今年安値)/(1-2月高値-今年安値)
※NY金以外は1-2月高値=今年高値、戻り高値=4-5月高値。NY金だけは戻り高値=今年高値
※NY原油以外は今年安値=3月20日前後、NY原油のみ4月20日。

NY金の場合は2月24日の1676.6ドルが高値、3月18日終値1477.9ドルまでの下落幅は198.7ドル、その後4月14日には1768.9ドルまで291ドルの反発で回復率は146.45%。
株価指数で回復率最大となったのはGAFAMが牽引するナスダック。2月19日につけた過去最高値9817.18ポイントから3月23日の6860.67まで下落、戻り高値は5月20日の9375.78。回復率は85.07%に達し、過去最高値再更新も意識され始めます。

回復率3位はプラチナ。3月19日の596.8ドルからの戻りは株価指数に対して出遅れていましたが、最近の急騰で戻り高値は5月20日の934.5ドル、回復率は78.75%まで急騰。回復基調一服もやむなし、という状況かもしれません。

NY金・日足チャート 2020/4/21 - 5/2626日のNY金相場は-29.9ドル、1.72%の大幅反落。3連休明けの時間外は1720ドル台へと水準を切り下げてスタート。1730ドル台後半まで戻りを試すも先週末高値を超えられず、戻り売りの展開へ。ワクチン開発の進展と治療薬の検証進行によって経済活動再開をサポートするとの期待感から市場センチメントはリスク選好、株高の流れが強まり、安全資産のドルと円と金は売られる展開に。2ヵ月間閉鎖されていたNY証券取引所(NYSE)でのフロア取引再開を祝うように、ダウは500ドル超の大幅高で3月10日以来2ヵ月半ぶりの高値となるなど世界同時株高を牽引。NY朝から売り圧力が強まったNY金はサポート水準1720ドルを割れると急落、下値目安1700ドル近辺まで一気に到達。NY引け後には一時1700ドルちょうどまで下げる場面もあり、下げ止まり感もやや心許ない状況にも。行き過ぎの展開となって大台を割り込んだ場合には、3月安値から4月高値の38.2%戻し(1659.7)近辺までが次の下値目安、サポートにも。

NYプラチナ・日足チャート 2020/4/21 - 5/26NYプラチナは-13.0ドル、1.47%の反落。時間外には890ドルから910ドルまで上昇、しかし上値トライ再開の兆しもここまで。NY金の急落の展開に連れてNY朝には890ドル、午後には870ドルへと反落、NY引け後には870ドル割れ。結果的に200日移動平均線(884.9)超えを維持できず、抵抗線に切り替わる可能性も残して860ドル台の節目との攻防に。これを割り込めば90日移動平均線(843.8)も推移する840ドル付近までが下値目安に。下げ渋って切り返すと890ドルが当面の抵抗水準、上抜けると920ドル付近までが短期上値目安に。

ドル円・日足チャート 2020/4/22 - 5/26ドル円は20銭弱のドル安円高となって4日ぶりの反落。香港国家安全法を巡っての米中対立への警戒感はいったん棚上げ、ワクチン開発と米国での新規感染者数減を好感してのリスクオン状態、株高に連動してのリスク通貨高、欧州通貨や新興国通貨が買われて円売り・ドル売りの流れ。東京時間は国内緊急事態宣言解除を好感して日経平均が大幅高となった流れに追随しての円安優勢、ただし上値は107円90銭台まで。欧州時間にかけては欧州株高とダウ先物の堅調推移などに連れてドル安優勢、107円40銭近辺まで下落。今朝の東京時間には一時107円30銭台まで下げる場面もあったものの、107円半ばでの綱引き状態に。引き続き、107円ラインを下値サポートに上値は108円半ばまでの上昇余地も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/26終値とチャート

27日の国内金価格は-90円、1.38%の大幅続落。ワクチン相場によるリスク選好の金売り・ドル売りで相対的な円高も加わって下げ幅拡大。最高値圏での小さなダブルトップのネックライン(6525)割れに伴う下値目安6450円近辺を突き抜けての一段安に。一服感はあるものの、予想外にNY金が大台割れへと一段安の展開となった場合には連れ安を余儀なくされ、最大6300円辺りまでが意識されることにも。

プラチナ価格は-56円、1.76%安で3日ぶりの反落。堅調推移が続いていたNYプラチナの急失速により、90日移動平均線(3224)再トライとはならず、逆に右肩下がりのこのラインに上値を押さえられて中期トレンド好転を目指した流れも押し返されてしまった状態に。3140円が短期下値サポートとならず、これを下抜けたことで3080円近辺まで、もう少しの下落余地も。
※参考:金プラチナ国内価格5/27とチャート

2020年5月27日(水)時点の相場
国内金6,428 円 5/27(水) ▼90(1.38%)
国内プラチナ3,118 円 5/27(水) ▼56(1.76%)
NY金1,705.6 ドル 5/26(火) ▼29.9(1.72%)
NYプラチナ873.3 ドル 5/26(火) ▼13.0(1.47%)
ドル円107.54 円 5/26(火) ▼0.18(0.17%)

5/26(火)のその他主要マーケット指標

リッチモンド連銀製造業指数は過去最低から過去最大の急騰 5/28(木)

コロナ・ショック後の回復率 5/27(水)

IFOドイツ景況感、過去最低の4月から反発の5月は2番めの低水準 5/26(火)

南半球で感染拡大、南アフリカ金鉱山では164人のクラスター 5/25(月)

NY金は中期上昇チャネル下限で反発、次週以降1800ドル方向へ? 5/23(土)


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