金プラチナ短期相場観
オクトーバーサプライズへの警戒感も、金の不安定感も継続か
更新日:2020年9月28日(月)
米大統領選まで残り1ヵ月余り。29日には1回めのテレビ討論会も予定される週明け、NYタイムズ紙からは「トランプ大統領が10年間所得税未納」と報じられ、トランプ大統領は「フェイクニュース」と定形フレーズで否定。いきなり波乱を予感させる空中戦も先行スタートしたような状況にも。オクトーバーサプライズへの警戒感も高まる時期を迎え、これまでの世論調整ではバイデン氏有利とされながらも、「隠れトランプ」の存在などから接戦を予想する向きも増加し始め、トランプ大統領の勝利を予想する専門家も多数。
バイデン氏なら株安、トランプ氏続投なら株高との思惑もあるなかで市場インパクトとしても多少の波乱は想定され、決着がついて落ち着きを取り戻すまでは、既に先行して不安定な状態にある金市場にとっても、波乱の10月となる展開も警戒されそうです。
28日の国内金価格は-23円、0.33%の反落。週明け時間外のNY金は先週末水準1860ドル台での小動きで、為替は105円60銭から40銭台へとやや軟調スタート。金曜日の上昇分のほとんどを打ち消す形で反落した国内金価格は2ヵ月ぶり安値となった24日の6902円付近に逆戻り。今年安値から最高値までの38.2%戻し(6901)からも離れられず、サポートされたかにも見えた90日移動平均線(6926)がレジスタンスに切り替わってしまった可能性も浮上する状況にも。先週の大幅調整の流れから小幅に戻りを形成して戻り売り再開か、6900円の大台ラインから6930円までの小幅レンジを維持して反転も視野に下げ渋る展開か、攻防状態に。目先、大台割れなら短期的には6850円近辺までが下値目安に、中期的には3月安値から最高値までの半値戻し(6662)、7月安値(6661)辺りが意識されるような展開にも。6930円超へと反発できれば7000円の大台ライン付近まで戻りを試す展開にも。
日足・一目均衡表では、コロナショックの時以来、半年ぶりに三役逆転の弱気相場入り。めぼしいサポートラインを下抜けてしまった状態となり、残すは遅行線が相対する雲の上限が6685円から週後半にかけて6700円台へ、次週には6800円台へと急上昇。
プラチナ価格はわずかに+1円、0.03%の小幅続伸。NYプラチナも時間外では先週末水準840ドル台での小康状態となり、国内価格も値動き停止状態。先週の急落から週末の小反発で止まった状態となり、金価格が戻り売り再開へと向えば追随を余儀なくされそうで、短期的には3130円の節目を割り込めば3080円辺りまでが下値目安。短中期的には6月安値(3018)も意識され、3000円の大台ラインまでが下値サポートとなる可能性も。
一目均衡表では5ヵ月ぶりの三役逆転、弱気相場入り。遅行線が相対する雲の上限は今週3120円台、次週には3280円台まで急上昇。雲の下限は今週3030円近辺から次週3140円まで上昇。現状水準から3000円台までの水準は、5月から7月までの保ち合い形成水準でもあり、強めのサポートとして作用する可能性も。逆にこの水準でサポートされないようだとオクトーバーサプライズにも。
※参考:金プラチナ国内価格9/28とチャート
- 2020年9月28日(月)時点の相場
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国内金 : 6,906 円 9/28(月) ▼23(0.33%) 国内プラチナ : 3,164 円 9/28(月) ▲1(0.03%) NY金 : 1,866.3 ドル 9/25(金) ▼10.6(0.56%) NYプラチナ : 842.0 ドル 9/25(金) ▲4.0(0.48%) ドル円 : 105.61 円 9/25(金) ▲0.18(0.17%)
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