金プラチナ短期相場観

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ドイツIFO景況感は5ヵ月続伸、牽引役・期待指数の回復は鈍化

更新日:2020年9月25日(金)

IFOドイツ企業景況感指数 2020年9月9月のIFOドイツ企業景況感指数は93.4となって5ヵ月続伸、2月(95.9)以来7ヵ月ぶりの高水準となり、コロナ後では最高水準。しかし、コロナ前の2月を2.5ポイント下回り、長期的な基準となる2015年平均の100を6.6ポイント下回る水準。

セクター別では、製造業が-0.2となって5ヵ月続伸でプラス圏目前まで急回復中。現在のビジネス状況を困難と評価している企業はかなり少なく、多くの企業が、近い将来にビジネス状況がさらに改善することを期待。特に電気・電子産業は楽観的。
これに対してサービス業は6.9となり、4ヵ月続伸となった8月の7.7からは5ヵ月ぶりに反落。楽観期待は少ないものの、現在の状況はわずかに改善しているとの認識。製造業の急回復が続き、サービス業の回復基調が鈍化した状況は先日のマークイットのPMIにも一致。

なお、貿易は0.3となって7ヵ月ぶりにプラス圏回復、事業環境は大幅に改善。企業は現在のビジネス状況にかなり満足しており、多くの企業は今後数か月でさらに改善すると想定。
建設業も3.3となって3月以来、半年ぶりにプラス圏へと上昇。見通しは依然として悲観的であるものの、8月よりは若干改善。

また、全体の景況感指数としては前月比で+0.9ポイントとなり、8月の前月比+2.1からは伸びが鈍化、6月の前月比+6.7ポイントが最大の伸びでそれ以降は鈍化傾向に。
現況指数は10年ぶりの急騰となった8月の前月比+3.4ポイントから、9月は+1.3ポイントへと鈍化。
期待指数は前月比+0.5ポイントで8月の+0.4からはわずかに拡大も、6月の+11.2がピークで7月の+5.3を経て既に8月から鈍化状態。

IFO景況感指数の牽引役となっている期待指数の回復基調が第3四半期に急速に鈍化し始め、全体指数もこれに追随する形で鈍化の兆しとなり、遅行指数とも言える現況指数も9月になってようやく急減速、という状態になってきました。

フランスとスペインでの感染者数増加でユーロ圏全体の景気回復基調の鈍化も懸念され始めるなか、回復基調の牽引役となるドイツでも今後の景況感は期待値先行で鈍化の兆しとなりつつあります。

NY金・日足チャート 2020/8/20 - 9/2424日のNY金相場は+8.5ドル、0.45%高で4日ぶりの反発。前日NY引け後に戻り高値をつけて戻り売り、のパターンはこの日のロンドン時間まで。1870ドル台前半へと小幅に戻して1850ドル台へと軟調推移の展開も、2ヵ月ぶり安値圏でユーロドルが下げ止まり、ドル高の流れも頭打ち、1850ドルを割れることなく下げ渋るとNY市場で反発へ。新規失業保険申請件数が予想外に増加したことなどもきっかけにNY午後には一時1880ドルまで上昇。結果的には90日移動平均線(1861.6)にも支えられた形に。目先は2ヵ月ぶり安値をつけて反発基調スタートか、単なる調整一服かの攻防にも。上方向には1900ドルの大台早期回復が地合い回復に向けてのポイントに、下方向には3月安値から最高値までの38.2%戻し(1845.4)から1850ドルが強めのサポート候補に。

NYプラチナ・日足チャート 2020/8/20 - 9/24NYプラチナは-5ドル、0.59%安で4日続落。7月16日(837.0)以来2ヵ月ぶり安値圏で下げ止まり切れず。時間外に840ドル台前半へと小反発後に戻り売り、NY朝までに7月1日(821.0)以来、ほぼ3ヵ月ぶり安値となる820ドル付近まで下落してようやく下げ止まりの可能性を残して反発へ。NY午後には840ドル台後半まで上昇し、840ドル台を維持。850ドルの節目、3月安値から8月高値までの38.2%戻し(854.6)などが短期トレンド好転に向けての分岐点にも。

ドル円・日足チャート 2020/8/21 - 9/24ドル円は6銭のドル高円安、0.06%の小幅高で4日続伸。9月14日(105.69)以来、10日ぶりの高値。米株の調整一服でドル高一服、円高も一服となり、105円40銭台を中心に小幅揉み合いの展開となってほぼ横ばい推移。変動値幅はわずかに30銭余り、欧州時間につけた安値105円20銭付近から欧州時間とNY時間につけた高値105円50銭台まで。今朝の東京時間でも105円50銭台で上値を押さえられ、20日移動平均線(105.62)付近までが目先の抵抗水準にも。主要レンジ104円半ばから106円台前半までの半ばに位置し、105円台後半へと水準と切り上げることができれば徐々に上値トライに向けた流れにも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/24終値とチャート

25日の国内金価格は+27円、0.39%高で6日ぶりの反発。2ヵ月ぶり安値となって今年安値から最高値までの38.2%戻し(6901)で反発し、半年ぶりに下抜けた90日移動平均線(6923)もわずか1日で再逆転、下支えされた格好にも。水準的にも日柄的にも、調整幅としても程良いところでいったんストップした形にもなり、当面の戻りの目安としては7000円の大台回復がポイントにも。調整再開の場合には3月安値から最高値までの半値戻し(6662)、7月安値(6661)辺りが中期的な下値目安にも。
週間ベースでは-257円、3.58%の続落。直近7週のうち6週が下落。

プラチナ価格は+30円、0.96%高で5日ぶりの反発。7月前半の保ち合い水準(概ね3100円から3200円)半ばで下げ止まって落ち着こうか、という状況にも。目先は3月安値から8月高値までの38.2%戻し(3184)から3200円近辺までが抵抗水準候補、下値は3100円前後がサポート候補となり、これを下抜けると3000円の大台ラインが意識されることにも。
週間ベースでは-298円、8.61%の反落。3月16日からの週(-405円、14.23%)以来、半年ぶりの大幅下落で今年4番めの下げ幅。
※参考:金プラチナ国内価格9/25とチャート

2020年9月25日(金)時点の相場
国内金6,929 円 9/25(金) ▲27(0.39%)
国内プラチナ3,163 円 9/25(金) ▲30(0.96%)
NY金1,876.9 ドル 9/24(木) ▲8.5(0.45%)
NYプラチナ838.0 ドル 9/24(木) ▼5.0(0.59%)
ドル円105.43 円 9/24(木) ▲0.06(0.06%)

9/24(木)のその他主要マーケット指標

米8月耐久財受注は急減速、コア受注は堅調 9/26(土)

ドイツIFO景況感は5ヵ月続伸、牽引役・期待指数の回復は鈍化 9/25(金)

ユーロ圏総合PMIは続落、回復基調鈍化で9月は50割れ目前 9/24(木)

消費センチメントの回復基調に米欧格差 9/23(水)

実質金利下げ渋りで金の上値を圧迫、NY金は大幅調整 9/22(火)


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