金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

ようやく決着、バイデン・ラリーにドル安で金高も追随か

更新日:2020年11月9日(月)

投票日から4日経ってようやく決着した米大統領選。結果的にバイデン氏勝利は大方の事前予想どおりながら、予想以上の大接戦となって敗北宣言なしの異例の展開にも。
バイデン・ラリー、というよりはイベント通過で一息、不透明感払拭に伴う安心感からのリスク選好ムードとなり、週明けは東京朝から株高の流れが強まり、ダウ先物の大幅高スタートに連れて先週末に29年ぶり高値となった日経平均もさらに400円超の一段高。
しかし、駄々っ子のようなトランプ大統領は周辺の説得にも負けず、頑として負けを認めず法廷闘争へ望みをつなぎ、レームダックとなる残り期間にどんな予想外の事態が起きるか戦々恐々という面も。また、ここに来て新型コロナ感染者数は世界累計で5000万人を超え、そのうち1日あたりの新規感染者数が12万人を超えた米国は1000万人目前。景気回復停滞への警戒感と相まって冬場に向けてのリスク要因にも。

国内金価格・日足チャート 2020年11月9日株高ドル安の流れでスタートした週明け、時間外のNY金も1960ドル台へと先週末から10ドル程の急騰となってバイデン・ラリーに追随か、とも思われたのは一時的。いったん失速で1950ドル台へと反落、1950ドル台後半を中心に揉み合い、様子見状態に。NYプラチナは先週末の900ドル割れから900ドル超へと大台回復スタート、910ドルには届かず、しかし900ドルも割れない小幅揉み合い状態。ドル円はわずかにドル安円高も103円30銭付近で揉み合い。

9日の国内金価格は+14円、0.2%の続伸。10月22日(7065)以来、半月ぶりの高値。右肩上がりの90日移動平均線(7083)も射程圏内となり、これを超えると中期上昇トレンド崩れ回避へと持ち直し、短期上値目標7090円台到達も目前。10月21日の戻り高値7092円をしっかりと上抜けることになれば、夏場以降上値を切り下げてきた流れに変化の兆しにも。下方向へは当面のサポート6970円を割り込んだ場合には流れが逆転、下値トライ再開となって10月安値圏6860円近辺までが下値目安に。

過去20日間の高値は7142円。このラインは11日には7110円、12日には7092円へと下落。これを上抜ける(押し上げる)ことになれば、最高値となった8月以降では初めて。短期トレンド好転の兆しにも。価格水準が上値を切り下げてきたのに対し、モメンタムは下値を切り上げるダイバージェンスとなり、価格上昇への可能性を示唆。

国内プラチナ価格・日足チャート 2020年11月9日プラチナ価格は+10円、0.31%の続伸。10月27日(3245)以来、2週間ぶり高値も10月半ばの保ち合い水準到達でやや一服感も。直近高値、10月26日の3284円が重要な節目となり、これを上抜けると夏場以降、上値を切り下げてきた下落トレンドから脱却へと向かう展開へ。そうなれば、ゆるやかに上昇する90日移動平均線(3310)や10月高値(3322)を突き抜けて3400円の大台ラインが上値目標に。

過去20日間の高値は当面3284円。これを上抜ける(押し上げる)ことになれば、9月に一度わずかに上昇した以外、8月以降は下落続きだった流れを止めることにも。モメンタムは下値を切り上げる逆行状態。まだマイナス圏でシグナルラインも超えてはいない状態ながら、上抜けとプラス圏回復も目前、反発基調をサポートする可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格11/9とチャート

2020年11月9日(月)時点の相場
国内金7,062 円 11/9(月) ▲14(0.20%)
国内プラチナ3,236 円 11/9(月) ▲10(0.31%)
NY金1,951.7 ドル 11/6(金) ▲4.9(0.25%)
NYプラチナ899.4 ドル 11/6(金) ▼0.5(0.06%)
ドル円103.36 円 11/6(金) ▼0.14(0.14%)

11/6(金)のその他主要マーケット指標

ファイザー・ワクチン効果で世界同時株高急進、金は急反落 11/10(火)

ようやく決着、バイデン・ラリーにドル安で金高も追随か 11/9(月)

激戦州でバイデン逆転、長期失業者の割合は急騰へと反転 11/7(土)

終わらない米大統領選、止まらない失業保険申請 11/6(金)

二転三転、トランプも失速、ADP雇用回復基調も失速 11/5(木)


短期相場観~よく読まれた記事一覧

明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想

PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン

PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン


RSS金プラ短期相場観 RSSリーダーで金プラチナ短期相場観を購読


ページの先頭へ