金プラチナ短期相場観
ワクチン進展と英EU協議継続で株高に連れてプラチナも反発か
更新日:2020年12月14日(月)
欧米での新型コロナウイルスの感染拡大がとまらないなか、米ファイザーと独ビオンテックのワクチン接種が先週の英国に続き、米国でも今週スタート見通し。14日に一部地域から始まり、16日までに全米50州で初回搬入完了予定とのことで、市場ムードを下支えする好材料となりそうです。
その一方でマイナス材料として警戒されていた13日期限の英国とEUとの通商交渉については、協議継続で合意。
週末に売られていたポンドが週明けには窓を開けて買い戻され、ユーロも連れ高となってドル安基調の週明けとなりましたが、ドル円は下値サポート103円80銭台まで急落後には日経平均の大幅反発スタートにも連れて先週末水準104円台を回復。週明け時間外のNY金は先週末の1840ドル台前半から1840ドル割れを試す場面もあり、やや軟調気味。逆にNYプラチナは1020ドル付近から1020ドル台半ばへと小幅に上昇、堅調気味にスタート。
14日の国内金価格は-21円、0.31%安となって3日続落。12月2日(6633)以来、2週間ぶりの安値。上昇基調を維持する9日移動平均線(6728)を割り込んで短期下落局面継続の様相にも。ただし、下押し圧力が急速に強まりそうな状況ではないものの、11月末安値(6512)から12月高値(6829)までの38.2%戻し(6708)付近に位置する現状水準で下げ渋ることができるかどうか。半値戻し(6671)を割り込むようだと下値トライへの警戒感が強まることにも。上方向には6830円が当面の抵抗水準に。木曜早朝のFOMC後までは比較的穏やかな展開にも。
週足・一目均衡表では、基準線(7094)と転換線(6802)を下回って一役逆転。遅行線は価格ラインにサポートされて反発した状態。その価格ラインは52週移動平均線(6596)にサポートされた状態。雲の上限は6300円近辺から年明けには6400円台、2月初旬には6800円台まで急騰し、垂直に近い壁を形成。これにぶつかって跳ね上がる展開とならなければ雲に潜り込んでの軟調な展開へと向かう可能性も。遅行線と価格ラインとの関係がそれに先行する形で攻防状態となりつつあり、すぐにでも上昇できなければ価格ラインを下抜けて二役逆転への警戒感も。中長期的には2018年安値から今年8月の過去最高値までの38.2%戻し(6447)が比較的重要なサポートラインに。
プラチナ価格は-43円、1.15%の反落。11月以降の上昇局面のサポートラインにもなってきた9日移動平均線(3686)をわずかに割り込み、強気のパーフェクトオーダー崩れとなって短期トレンド逆転への警戒感もじわり。目先、下方向には3640円の節目を割れると3580円程度までを目安に一段安の展開にも、上方向には3730円を超えることができれば上値トライ再開となって3800円の大台回復が短期上値目標。
※参考:金プラチナ国内価格12/14とチャート
週足・一目均衡表では三役好転の強気相場の状態を維持。下値サポート候補となりうる主要ラインとしては転換線(3445)が最も近く、年明けには遅行線に相対する雲の上限が3500円台後半へと上昇。中長期的には2013年高値(5445)から今年安値(2422)までの38.2%戻し(3577)が重要なサポートライン。これを維持できれば上値トライ再開へと望みをつなぎ、今年高値(3921)や、2013年高値から今年安値までの半値戻し(3934)なども視野に。
- 2020年12月14日(月)時点の相場
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国内金 : 6,702 円 12/14(月) ▼21(0.31%) 国内プラチナ : 3,682 円 12/14(月) ▼43(1.15%) NY金 : 1,843.6 ドル 12/11(金) ▲6.2(0.34%) NYプラチナ : 1,021.8 ドル 12/11(金) ▼5.9(0.57%) ドル円 : 104.04 円 12/11(金) ▼0.21(0.20%)
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