金プラチナ短期相場観

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分断か結束か、波乱懸念と期待感も交錯、バイデン政権始動

更新日:2021年1月21日(木)

バイデン大統領就任式 2021年1月20日紆余曲折を経て、なんとか無事政権交代にこぎ着けた第46代米国大統領、バイデン氏。
厳戒態勢の首都ワシントン、今年最大のリスクともされる分断懸念が最も強まった状態での大統領就任式で、バイデン大統領は「分断ではなく、結束を」と呼びかけました。
混乱の4年間が終わり、無難な4年間が始まる?かどうかはわかりませんが、世界中でコロナとの戦いが依然として続くなか、その収束と経済回復に向けての牽引役の一人として、重要な役割を果たしていくことへの期待感だけは高まります。

バイデン・ラリーはこの日も続き、あらてめてご祝儀相場とばかりに米株主要3指数は揃って最高値更新。リスクオンの株高・円安・ドル安で金も買われるのは最近のトレンドでもあり、調整局面が続いていたNY金もこの日ばかりは、と堅調推移。
とりあえずバイデン政権による大規模景気刺激策は株式市場でも、金市場でも期待感は高まります。

NY金・日足チャート 2020/12/14 - 1/2020日のNY金相場は+26.3ドル、1.43%の大幅続伸で1月7日(1913.6)以来、2週間ぶりの高値。ドル安基調となった時間外序盤は1840ドル付近から1850ドル台へと堅調推移、ロンドン市場ではユーロ安ドル高へと流れが反転したことを受けて反落。NY朝には一時1830ドル付近まで急落も、ご祝儀相場となったNY市場ではリスクオンの株高・ドル安の流れに連れて上値を試す展開に。緩やかな上昇軌道が続く200日移動平均線(1847.2)と上方向への節目1850ドル台を突き抜けてNY午後には1860ドル台へと水準を切り上げると、NY引けにかけては1870ドルを試す動きも。前日の下ヒゲ陽線の勢いを維持して200日線のレジスタンス化も回避、地合い回復の兆しとなってもう一段上値を試しに行く可能性も。12月半ばの高値圏1890ドル近辺までが当面の上値目標に。下方向には1820ドル台が当面の重要なサポート、下値再トライとなってこれを割り込むようだと11月末安値圏1780ドル台が下値目安にも。

NYプラチナ・日足チャート 2020/12/14 - 1/20NYプラチナは+24.4ドル、2.23%の大幅続伸。終値ベースで今年高値となった14日(1126.4)以来、1週間ぶりの高値。右肩上がりの20日移動平均線にサポートされて反発した週初からの流れを維持。時間外にあっさりと1100ドルの大台を回復し、欧州時間からNY朝にかけては金の反落にも連れて1090ドル割れへと押し目を形成、NY市場での急反発局面では一時1120ドル台半ばまで上昇。しかし、今年高値圏で抵抗水準1130ドル手前ではまだ上値も重く、1120ドル台は維持できず。1080ドル台から1130ドルまでの高値保ち合いを形成し、上抜けできれば今年最高値(1142.0)と2017年以降の最高値(1047.8)を更新し、1170ドル近辺までが上値目標に。反落となって下方向へと抜け出した場合には終値ベースでの今年安値圏1040ドル近辺までが下値目安に。

ドル円・日足チャート 2020/12/16 - 1/20ドル円は32銭のドル安円高、0.31%の反落で1月6日(103.03)以来、2週間ぶりのドル安円高水準に。バイデン大統領就任式を控えて103円80銭近辺での小康状態が東京・欧州時間と続いたものの、NY朝にはご祝儀相場の様相となって株高とドル安の流れが強まり、103円40銭台まで急落。就任式にかけてはクロス円での円安基調も強まり、ドル円は103円半ばでの綱引き状態に。わずかながら103円60銭のサポートと20日移動平均線(103.59)も下抜けたことで、下値トライへと向かいやすい状態に。当面の下値目標は今年安値圏、102円70銭台。上方向には104円ラインが抵抗線となり、これを上抜けるようだと105円近辺までの反発も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/20終値とチャート

21日の国内金価格は+76円、1.13%の大幅高で3日続伸。8日(6977)以来、2週間ぶり高値となり、9日移動平均線(6757)を上抜けて6770円台の節目も突破。年初からの短期下落トレンドを抜け出した格好にも。水平状態の21日移動平均線(6805)が抵抗線とならなければもう一段上値を伸ばす展開にも。12月前半高値圏6830円台辺りまでが短期上値目標に。

プラチナ価格は+41円、1.04%の反発。年初から続いた乱高下状態からの収縮、そして拡散へと動き始めた可能性も。勢いとしてはそれほど強くはないものの、3960円台の節目を突破したことでもう一段の上昇局面形成となる確率は高まり、当面の上値目標としては2016年以降の最高値4072円。反落となって3940円の下値サポートを割り込んだ場合には下値再トライへ、1月半ばの乱高下での下限、3820円前後までが下値目安。
※参考:金プラチナ国内価格1/21とチャート

2021年1月21日(木)時点の相場
国内金6,801 円 1/21(木) ▲76(1.13%)
国内プラチナ3,984 円 1/21(木) ▲41(1.04%)
NY金1,866.5 ドル 1/20(水) ▲26.3(1.43%)
NYプラチナ1,116.4 ドル 1/20(水) ▲24.4(2.23%)
ドル円103.54 円 1/20(水) ▼0.32(0.31%)

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