金プラチナ短期相場観
三役好転の国内金価格、中期目標は逆三尊?
更新日:2021年4月19日(月)
ワシントンで週末に行われた日米首脳会談の合意文書には、半世紀ぶりに「台湾」が明記されて中国は猛反発。米中対立は日中関係にも波及し、緊迫化をもたらす可能性への警戒感も高まる4月第4週の週明け。米株先物は下げて始まり日経平均も小幅安、為替はリスク回避色優勢の円高ドル高でクロス円もユーロドルも下落スタート、ドル円も先週末の108円80銭近辺から70銭割れへと下落。時間外のNY金は先週末の1770ドル台後半を維持しての様子見状態から1780ドル台を試す動きも。NYプラチナも1200ドル台半ばを維持しての週明けは微妙に上下方向感を探る小動きから一時先週高値を超える1215ドルまで上昇する場面も。
19日の国内金価格は+46円、0.68%の続伸で2月9日(6765)以来、10週ぶりの高値。ゆるやかに上昇し始めた90日移動平均線(6695)を上抜けて2日め、乖離率は+1.03%へと急拡大し、短中期トレンド好転明確化に向けた動きが進行、9日移動平均線(6692)も半年ぶりに90日線をゴールデンクロス目前。短期上値目標6730円前後を突き抜けての一段高となり、4月に入ってからの乱高下状態でレンジを拡大してきた逆三角保ち合いを上放れへと動き始めた可能性も。短期的な行き過ぎがもう少し続けば6800円の大台回復が意識される展開にも。下値サポート候補は6720円近辺。
日足・一目均衡表では、1週間前の雲の上限(6715)との攻防から抜け出して三役好転。三役好転は最高値をつけた昨年8月以来、8ヵ月ぶり。値幅的には年初の今年高値(7016)から3月の今年安値(6413)までの半値戻し(6715)を大きく上抜け、次なる節目61.8%戻し(6786)も射程圏内。これを達成できたなら、76.4%戻し(6874)から全戻しも意識されることになり、今年高値に到達したなら逆三尊完成。堅調な展開が続けば、これが中期的な上値目標にも。
プラチナ価格は+6円、0.13%の小幅高で3営業日続伸。4月12日(4586)以来、1週間ぶりの高値。しかし21日移動平均線(4549)上抜け後に失速、下落基調が続く9日移動平均線(4577)には届かず。地合い回復に向けてはこのラインを上抜けてさらに、上向きへと引き上げる必要性。合わせて4月7日高値から14日安値までの半値戻し(4581)の早期回復も前提。それらをクリアできれば4月7日の直近高値(4734)との攻防へ。これも上抜けるような展開となった場合には今年高値(4798)更新トライへ、4800円台が上値目標に。
日足・一目均衡表では、1週間前の転換線のみを下回って三役好転が崩れ始めた状態から、転換線(4581)と基準線(4571)両方を下抜けて一役逆転。雲の上限にサポートされて大きく反発した状態は維持し、遅行線も相対する価格ラインにサポートされる形で上昇。二役好転はやや綱渡り状態での維持。値幅分析上は昨年11月安値(3096)から今年2月高値(4798)までの23.6%戻し(4396)が強めのサポートを形成しつつあり、高値保ち合いの様相にも。
※参考:金プラチナ国内価格4/19とチャート
- 2021年4月19日(月)時点の相場
-
国内金 : 6,764 円 4/19(月) ▲46(0.68%) 国内プラチナ : 4,565 円 4/19(月) ▲6(0.13%) NY金 : 1,780.2 ドル 4/16(金) ▲13.4(0.76%) NYプラチナ : 1,208.7 ドル 4/16(金) ▲8.5(0.71%) ドル円 : 108.81 円 4/16(金) ▲0.06(0.06%)
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