金プラチナ短期相場観

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実質金利下げ渋りでNY金も上げ渋り

更新日:2021年5月19日(水)

実質金利=長期金利-期待インフレ 2021年5月18日実質金利が下げ渋る状態となり、NY金も上昇一服となっています。
実質金利は3月末から5月にかけて急低下、これに連動する形でNY金も上昇局面を形成してきました。
この間、米10年債利回りは1.7%まで上昇して頭打ち、1.6%近辺での横ばい推移傾向が続きます。これに対して期待インフレ率は2.3%台から2.5%台へとゆるやかに上昇。
この結果、長期金利-期待インフレ率で示される実質金利は低下しました。

しかし、最近ではインフレ上昇を警戒する市場に対して、パウエルFRB議長他、複数のFRB理事や地区連銀総裁達が「インフレ上昇は一時的」と口を揃えて大合唱。この効果もあり、期待インフレ率(BEI)は5月に入って8年2ヵ月ぶり高水準となる2.54%まで上昇しましたが、これが上限となって頭打ち、2.54%を3度つけて上げ渋り。結果的に実質金利は下げ渋りとなっています。

インフレ上昇予想が強まれば、緩和縮小と金融政策正常化、いずれ利上げへとの連想からNY金にとっては下押し圧力となりますが、利上げは当分先の話で実質金利低下を伴うインフレ上昇予想はNY金のサポート要因となります。インフレだけをとって見た場合にもインフレヘッジとしての金需要もあり、サポート材料に。
バランスの問題もあって複雑に絡み合う金利とインフレの関係と将来への思惑などが交錯し、時にサポート、時には売り圧力に働きます。

インフレ予想が上昇一服、米10年債利回りが横ばい傾向に、実質金利も方向感喪失気味となりつつある現状、NY金もいったん落ち着きそうな状況にもなりそうです。

NY金・日足チャート 2021/4/14 - 5/1818日のNY金相場は+0.4ドル、0.02%の小幅高で4日続伸。1月7日(1913.6)以来、4ヵ月ぶり高値圏でわずかに上昇。時間外からNY市場まで1860ドル台後半を中心に小幅揉み合い推移に終始。1870ドル台も何度か試し、NY朝に1875.9ドルの高値をつけるもこれを維持できず、反落してつけた安値も1863.5ドルまでと限定的。1840ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標1860ドル近辺到達後の一服状態となり、この日の変動値幅は12.4ドル。今年の平均27.9ドルの半分以下で今年3番めの小動き。高値圏での十字線を形成し、反落への可能性も示唆。目先のサポート候補は200日移動平均線(1853.0)や52週移動平均線(1840.7)など、上方向への行き過ぎ目安としては最高値から3月安値の半値戻し(1881.3)近辺も。

NYプラチナ・日足チャート 2021/4/14 - 5/18NYプラチナは-19.2ドル、1.54%安となって3日ぶりの反落。続伸後の時間外には1250ドル台まで上昇、1週間ぶり高値をつけていったん力尽きた格好に。欧州時間には株安の流れに連れて1220ドル台まで急落の展開となり、NY朝には1210ドル台で下げ渋って1220ドル台に戻した状態に。短期的には軟調な流れとなってはいるものの、1210ドル台から1200ドルまでのサポート水準は比較的堅そうにも。ただし1200ドルの節目を割れると下値トライの流れとなって4月安値1150ドル台までが下値目安に。上方向には1240ドル台が抵抗水準に、これを突破できれば上値トライ再開で上値目標は1280ドル台まで。

ドル円・日足チャート 2021/4/14 - 5/18ドル円は30銭のドル安円高、0.27%安となって4日続落。5月11日(108.62)以来、1週間ぶりの安値。欧州時間序盤にかけてユーロや資源国通貨などが買われてドル全面安の流れが進行、ドル円も東京時間の109円20銭台から109円を割れて108円80銭台まで急落。NY時間にかけては20日移動平均線(108.84)にもサポートされる形で80銭台を維持、しかし徐々に109円ラインが重くなる状態となり、サポート候補がレジスタンス候補に切り替わってしまった可能性も。109円台を回復できない状態が続くようなら108円台半ばの節目トライの展開にも、これを割れた場合の下値目安は4月安値圏107円台後半へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/18終値とチャート

19日の国内金価格は-22円、0.31%安で4日ぶりの反落。やや一方的に行き過ぎた流れの巻戻しとしてはかなり控えめな調整にとどまり、過熱感を示すRSIは前日の85.4から88.1へとさらに上昇。最高値となった昨年8月7日(89.5)以来、9ヵ月半ぶりの高水準で今年最大の過熱状態。水準的に見た調整目安としては、最高値から3月安値の半値戻し(7045)、下げ幅拡大の場合には3月安値から5月高値の23.6%戻し(6972)近辺なども。過熱感を振り切って高値更新となった場合には最高値から3月安値の61.8%戻し(7194)が短期上値目標に。

プラチナ価格は-110円、2.32%の大幅安となって3日ぶりの反落。4750円の節目上抜けトライへの勢いよりも、2013年高値(5445)から2020年安値(2422)までの76.4%戻し(4732)を上抜けたことによる反動のほうが勝った格好に。堅調方向へと傾斜していた流れも巻き戻され、しかし4630円のサポート水準では踏みとどまった状態。これを割れるようだと4540円程度までを目安にもう一段の下値トライへ。切り返して4750円の節目上抜け再トライに成功なら上昇トレンド再開、今年高値を更新し、4850円近辺までが短期上値目標に。
※参考:金プラチナ国内価格5/19とチャート

2021年5月19日(水)時点の相場
国内金7,123 円 5/19(水) ▼22(0.31%)
国内プラチナ4,634 円 5/19(水) ▼110(2.32%)
NY金1,868.0 ドル 5/18(火) ▲0.4(0.02%)
NYプラチナ1,225.3 ドル 5/18(火) ▼19.2(1.54%)
ドル円108.90 円 5/18(火) ▼0.30(0.27%)

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