金プラチナ短期相場観
月足で見る国内金価格、雲のねじれのダブルトップ警戒感
更新日:2021年5月31日(月)
31日は米国がメモリアルデー、英国もスプリングバンクホリデーの祝日で3連休。月末の週明け東京市場も比較的静かにスタート?米株先物は小幅上昇、日経平均はマイナス圏スタートも下げ渋り。為替ドル円は先週末水準109円80銭台から109円90銭台へと小幅にドル高推移後に日経平均の軟調推移とそもに一時109円60銭台まで反落。時間外のNY金は週末の1900ドル台半ば付近での小動きからドル安を受けて1910ドル台を試す場面も、NYプラチナは1180ドル台半ばから1190ドルの攻防へも。
31日の国内金価格は+23円、0.32%高となって4日続伸。4日連続の今年高値更新で昨年9月2日(7333)以来、ほぼ9ヵ月ぶり高値圏での一段高。下げ渋るNY金と円安基調のダブルサポートによる堅調推移がとまらない状況に。ただしここから月初の指標動向にも左右され、週末の雇用統計後には大幅反落か、もしくは一段高?という極端な展開も警戒されるところ。短期的には9日移動平均線(7204)から7200円近辺までが下値サポート候補、7140円の節目を割れると7100円割れへと下げ幅拡大も。
月間ベースでは+566円、8.38%の大幅続伸。上昇幅では少なくとも10年余りで最大、上昇率では過去最高値へと駆け上った昨年7月(+526円、7.89%)を超え、2013年7月(+361円、9.07%)以来、7年10ヵ月ぶりの急騰。なお、2013年6月にはテーパータントラムで-16.88%の急落。
5月としては2年連続で上昇もここ10年余りでの上昇確率は38.5%と分が悪く、6月は33.3%とさらに上昇確率は低く、年間最低の3月(23.1%)に次ぐ低水準。ただし、昨年までは2年連続上昇。6月は3ヵ月続伸と3年連続上昇をかけた攻防に。
中期的に意識される水準として上方向には、最高値から今年3月安値までの76.4%戻し(7378)、今年3月安値をボトムとする逆三尊からの上昇目安7500円近辺、逆三尊から計算可能な最大水準7619円。これらを超えると最高値7676円。下方向には最高値から3月安値の61.8%戻し(7194)、半値戻し(7045)など。
なお、月足一目均衡表では、6月から7月にかけて雲のねじれが発生。前回のねじれは2020年9月から10月にかけて発生し、2020年8月に過去最高値をつけて急反落。今年5月の急騰で既にダブルトップを形成中、もう一段の上昇となっても不思議ではないものの、6月は反落警戒感を抱きながらの上値トライという展開にも。差し当たり、今週末の雇用統計が最初の関門にも。
プラチナ価格は+8円、0.18%の小幅高で3日ぶりの反発。下降を続ける9日移動平均線(4546)にぶつかる形で上げ渋り。短期的にはやや上値の重い状態が続くものの、金の堅調推移に追随する展開となって、9日線を上抜けて4570円の節目も突破することができれば流れも徐々に好転方向へ、21日線(4622)も上抜けて4630円近辺までが短期上値目標にも。下方向には90日移動平均線も推移する4460円がサポート、これを割れると4400円近辺までが下値目安に。
月間ベースでは-26円、0.57%の反落。
プラチナも5月は低調、今年の下落で上昇確率は金と並ぶ38.5%。6月はさらに低調、25.0%で年間最低。月足一目均衡表では、2月の急騰で三役好転後は伸び悩み。2013年高値から2020年安値までの76.4%戻し(4732)に何度も上値を押さえられる状態。遅行線も雲の上抜け後に複数の抵抗線との攻防状態となって急失速。6月も苦戦を強いられることにも。ただ、今年高値(4798)を上抜けることができれば、中長期的にも新たなレンジにシフトするような展開にも・・・。
※参考:金プラチナ国内価格5/31とチャート
- 2021年5月31日(月)時点の相場
-
国内金 : 7,322 円 5/31(月) ▲23(0.32%) 国内プラチナ : 4,546 円 5/31(月) ▲8(0.18%) NY金 : 1,905.3 ドル 5/28(金) ▲6.8(0.36%) NYプラチナ : 1,182.4 ドル 5/28(金) ▲3.3(0.28%) ドル円 : 109.85 円 5/28(金) ▲0.03(0.03%)
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