金プラチナ短期相場観

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ミシガン大消費者信頼感はコロナ以来の急落でコロナ以下へ

更新日:2021年8月14日(土)

ミシガン大消費者信頼感指数 2021年8月ミシガン大消費者信頼感指数の8月速報値は70.2。市場予想の81.2を大幅に下回り、7月の81.2からも-11.0ポイントの急低下。前月比-11.0ポイントを超える急低下となったのは、1999年11月以降のデータで過去4回のみ。
直近ではコロナショックとなった昨年3月の前月比-11.9と4月の-17.3。それ以前ではリーマンショックの2008年10月の-12.7。さらには2005年9月の-12.2。
そして水準としては、2011年12月(69.9)以来、9年8ヵ月ぶりの低水準。
過去の例からは確報値で上昇修正される可能性も高そうですが、速報値段階での8月の消費センチメントはコロナショック以来の急激な落ち込みとなり、その水準はコロナショックの時をさらに下回る状態となりました。

現況指数は77.9となり、4ヵ月続落となって昨年4月(74.3)以来、1年4ヵ月ぶりの低水準。
期待指数は65.2となって続落、2013年10月(62.5)以来、7年10ヵ月ぶりの低水準。7月からは-13.8ポイントの急落となり、2012年12月(-13.9)以来、8年8ヵ月ぶりの急低下。2006年以降では2番めの落ち込み。

先行き不透明感が急速に高まったことが、消費センチメントを大きく押し下げたようです。
コロナ後の回復基調が順調に続いてきた流れはデルタ株によって梯子を外された格好となって急ブレーキ。感染再拡大や規制解除の巻戻しなどもあってその悪影響は想定以上となり、消費センチメントの悪化も想定以上となったようです。

ソフトデータの想定以上の低調ぶりが次週発表の小売売上高など、ハードデータへも波及し始めるようだとFOMCタカ派メンバーの思惑へも影響しそうです。

NY金・日足チャート 2021/7/12 - 8/1313日のNY金相場は+26.4ドル、1.51%の大幅反発。上げ幅は今年の平均騰落値幅12.2ドルの倍以上、今年8番めの急騰となって8月5日(1808.9)以来、1週間ぶりの高値。時間外序盤の1750ドル台前半の安値からゆるやかな反発基調継続、ロンドン時間には前日高値圏1760ドルの節目との攻防。NY朝には米7月輸入物価指数が前月比+0.3%と予想を下回ってインフレ鈍化の兆し、ドル安の流れとともに節目突破で1760ドル台後半へ。その後8月ミシガン大消費者信頼感指数の大幅下振れを受けて米10年債利回りが1.3%割れへと急低下、ユーロドル急騰などにも連れてのドル安急進で1770ドル台後半へと急騰。NY午後から引けにかけては1780ドルとの攻防となり、わずかに上抜けて週末。7月末高値(1837.5)から9日安値(1677.9)までの半値戻し(1757.7)をしっかり上抜けたことによる一段高で61.8%戻し(1776.5)を達成、1780ドルの節目にも到達。8月初旬、雇用統計前の下値目安1780ドル近辺を回復し、一時的な売られ過ぎから妥当な水準に戻してきた格好に、落ち着きやすい水準で一服状態にも。20日移動平均線(1792.4)から76.4%戻し(1799.8)、1800ドルの大台までが当面の上値抵抗水準、1760ドルが下値サポート候補。
週間では週初の急落分を取り戻してプラス圏回復、+15.1ドル、0.86%の反発。

NYプラチナ・日足チャート 2021/7/12 - 8/13NYプラチナは+8.3ドル、0.82%高で4日続伸。時間外は1010ドル台後半から前半へと小幅に水準を切り下げての推移も1010ドル割れを回避、下げ渋るとロンドン時間には金の反発基調に追随、NY朝には1020ドルを回復し、午後には一時1030ドル手前まで上昇する場面も。NY引けにかけても1020ドル台半ばでの揉み合いを維持し、7月高値(1145.2)から9日安値(954.0)までの38.2%戻し(1027.0)も達成。5月以降の下落トレンドからは抜け出しつつあり、目先は現状水準からもう一段水準を切り上げ、右肩下がりの20日移動平均線(1038.9)、さらには50%戻し(1049.6)などが重要なポイントにも。下方向へは引き続き1000ドルの大台が重要なサポート水準。
週間では+53.8ドル、5.53%高となって4週ぶりの反発。今年4番めの大幅上昇。

ドル円・日足チャート 2021/7/12 - 8/13ドル円は84銭のドル安円高、0.76%の下落で8月4日(109.48)以来、10日ぶりの安値。前日から続いた110円40銭付近での小康状態はこの日の欧州時間から徐々に崩れ始め、2日前の上ヒゲ陰線でつけた高値110円80銭で短期上昇トレンドがピークアウトしていたことを裏付ける展開に。インフレ鈍化懸念などからNY序盤に110円10銭台まで水準を切り下げると、ミシガン大消費者信頼感指数の結果を受けて110円割れへと小幅に急落。米10年債利回りの急低下やユーロドルの堅調推移などに連れてのドル売り基調はその後も続き、NY終盤に109円60銭を割れて下げ止まるかどうか、という状態で越週。今年高値を目指した流れは腰折れ、109円ちょうどから110円60銭までが当面の主要レンジとなって目先は保ち合いへ。下限を維持できなくなるようだと新たな下落トレンド形成へ、今年1月安値から7月高値までの半値戻し(107.13)から107円前後までを目指す流れにも。上方向へと抜け出すことになれば上値再トライで昨年高値超え、112円台後半を目指す展開にも。
週間ベースでは-64銭、0.58%の反落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/13終値とチャート

2021年8月14日(土)時点の相場
国内金6,795 円 8/13(金) ▼12(0.18%)
国内プラチナ3,951 円 8/13(金) ▼13(0.33%)
NY金1,778.2 ドル 8/13(金) ▲26.4(1.51%)
NYプラチナ1,026.0 ドル 8/13(金) ▲8.3(0.82%)
ドル円109.59 円 8/13(金) ▼0.84(0.76%)

8/13(金)のその他主要マーケット指標

三役逆転からの反発継続と斜行三角保ち合い上抜けの攻防 8/16(月)

ミシガン大消費者信頼感はコロナ以来の急落でコロナ以下へ 8/14(土)

生産者物価PPIは鈍化せず、前年比では4ヵ月連続過去最高更新 8/13(金)

米7月CPI高止まりも想定内でドル売り 8/12(木)

インフレ期待も高止まり、NY連銀調査では3ヵ月連続過去最高 8/11(水)


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