金プラチナ短期相場観

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ユーロ圏景況感指数、主要4カ国揃っての低下は今年初

更新日:2021年8月31日(火)

ユーロ圏景況感指数 2021年8月欧州委員会発表のユーロ圏8月景況感指数は117.5。市場予想の118.0を下回り、21年2ヵ月ぶりに過去最高を更新した7月の119.0からは-1.5ポイントの低下。前月比マイナスは1月(-0.9)以来、7ヵ月ぶり。3ヵ月ぶり低水準となってピークアウトした可能性を示唆。
業種別でも製造業が4ヵ月連続過去最高となった7月から-0.8、9ヵ月ぶりに低下。サービス業も14年ぶり高水準となった7月から-2.1の急低下、7ヵ月ぶりの低下。

ユーロ圏主要4カ国も7月までの堅調推移から一転、8月は今年初めて4カ国揃っての低下となり、ユーロ圏としてのピークアウトを裏付ける状況に。
主要4カ国で唯一ユーロ圏の数値を上回ったイタリアは9ヵ月ぶりの低下で117.7、21年ぶり高水準となった7月からは-1.9で3ヵ月ぶり低水準。
ドイツは2ヵ月連続過去最高となった7月から-0.3の小幅低下の117.2にとどまり、7ヵ月ぶり低下も6月と並び過去2番めの高水準。
フランスは20年ぶり高水準となった7月から-4.5の急低下で111.9、7ヵ月ぶりの低下で3ヵ月ぶり低水準。※低下幅はユーロ圏最大。
スペインは3年ぶり高水準の7月から-1.2の反落で107.7。

ユーロ圏とイタリアを上回ったのは2カ国。ルクセンブルグは123.4となって前月比+4.3、21年4ヵ月ぶりの高水準。オーストリアは121.7、前月比-2.0で続落、3ヵ月ぶり低水準。

ユーロ圏未満(ドイツ未満)、スペイン以上は7カ国。ベルギーは116.6、2ヵ月連続過去最高の7月から-3.6で4ヵ月ぶり低水準。※低下幅はフランスに次いで2番めの急低下。
フィンランドは116.1、前月比+2.2の反発で14年4ヵ月ぶり高水準。マルタは115.6、前月比+5.6で4ヵ月ぶり高水準。
アイルランドは113.5、2年7ヵ月ぶり高水準の7月から-0.4の小幅低下。ギリシャは113.0、前月比+2.8で7ヵ月続伸の堅調推移。
オランダは110.4、前月比-3.0で続落、4ヵ月ぶり低水準。※低下幅はユーロ圏4番め。
リトアニアは108.1、13年半ぶり高水準となった5月から続落の7月からは横ばい。

スペイン未満は6カ国。エストニアは107.0、14年ぶり高水準の7月から-3.1、3ヵ月ぶり低水準。※低下幅はユーロ圏3番め。
ポルトガルは106.3、前月比+1.5の反発で2ヵ月ぶり高水準。キプロスは104.9、前月比+2.9の反発。
スロベニアは103.5、前月比-2.8で3ヵ月続落で5ヵ月ぶり低水準。ラトビアは101.9、前月比-1.0で続落。
スロバキアは95.8、前月比-2.1で2ヵ月連続100割れ、5ヵ月ぶり低水準。

ユーロ圏全19カ国中、前月比マイナスとなったのは6月は5カ国、7月は11カ国、8月は12カ国。上昇したのは7月の8カ国から8月は6カ国に減少。
主要4カ国に加えてオランダ、ベルギー、オーストリア、アイルランドまで、ユーロ圏での経済規模上位8カ国全てが前月比マイナスとなりました。

NY金・日足チャート 2021/7/27 - 8/3030日のNY金相場は-7.3ドル、0.4%安で3日ぶりの反落。週明け時間外序盤に1826.5ドルまで上昇してこの日の高値をつけ、1810ドルの節目超えに伴う短期上値目標1830ドル近辺にもほぼ到達した形となって失速。イベント通過でテーパリングがそれほど前倒しにもならなかったという若干の安心感からの買いも一服となり、次の警戒材料、週末の雇用統計に向けてはポジション調整の動きとなり、欧州・NY時間には1810ドル台後半での小幅保ち合いを経てNY午後には1810ドル付近へと小幅に軟調推移。ゆるやかに上昇する90日移動平均線(1816.9)を下回りながらも低下基調の200日移動平均線(1811.8)にサポートされた格好にも。これを下抜けると1790ドルが当面の下値サポートとなり、雇用統計の好結果などを受けて下抜けた場合には6月安値圏1760ドル台辺りまでが下値目安に。上方向には1820ドルが抵抗水準、突破できれば7月高値圏1830ドル台から1840ドル近辺までが上値目標に。

NYプラチナ・日足チャート 2021/7/27 - 8/30NYプラチナは-4.4ドル、0.44%の反落。時間外序盤とNY朝に1010ドル超えへと上値トライも1015ドルにも届かず、NY午後にかけて金の軟調推移に連れた場面では一時1000ドルの大台割れ、それでも990ドル台半ばで下げ渋るとNY引けにかけて1000ドルを回復し、なんとか大台を維持した格好に。ダブルボトム形成に向けた流れで保ち合いを形成しながら、徐々に下値を切り上げながらも上値も切り下げる形となり、三角保合い形成の様相にも。引き続き上方向に重要な節目1020ドルを超えることができればダブルボトムを完成して1040ドル近辺までが短期上値目標に。下方向には970ドルが当面の強めの、かつ重要なサポート。

ドル円・日足チャート 2021/7/27 - 8/30ドル円は8銭のドル高円安、0.07%の小反発。東京市場朝には先週末安値をわずかに下回る109円70銭近辺まで下げてゆるやかな反発基調へ。欧州時間までに109円80銭台を回復するとNY朝には109円90銭台まで上昇。しかし110円にはわずかに届かず、109円90銭を挟んでの小幅揉み合い状態に。結果的にわずかに上昇基調を維持する90日移動平均線(109.81)に下値をサポートされる形で徐々に下値を切り上げながらも、上値は110円10銭台が強めの抵抗水準に。これを上抜けることができればドル高円安の流れ再開で8月高値110円80銭までが当面の上値目標に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/30終値とチャート

31日の国内金価格は-17円、0.24%安となって3日ぶりの反落。6960円の節目上抜けに伴う短期上値目標7000円にしっかり到達し、達成感からの小幅調整。水平状態の21日移動平均線(6897)を上抜けて上昇基調が続く9日移動平均線(6931)にサポートされて短期上昇トレンドを維持しながらも、ゆるやかに上昇する90日移動平均線(6990)を2日ぶりに下抜けて中期的なトレンド好転をかけては攻防継続中。7000円の節目をしっかり上抜けることができれば一段高へ、7月高値圏7050円近辺までが上値目標に。
月間ベースでは-38円、0.54%の反落。

プラチナ価格は-25円、0.64%の反落。逆三尊形成トライは下落基調が続く21日移動平均線(3900)に上値を押さえられて失速。春以降の斜行三角保ち合いを上抜けて逆三尊も完成し、今年の大底を打って反発局面へ、といった安易なシナリオはそう簡単には現実化しない難しさも。底打ちの兆しも見られる9日移動平均線(3852)にサポートされる状態が維持されるなら、大底からの反発基調形成再トライへ。3900円台が目先の攻防ラインとなり、これを超えることができればが逆三尊も完成してそれなりの反発局面形成へとつながる可能性も。4020円台辺りまでが上値目標に。
月間では-181円、4.46%安で4ヵ月続落。4ヵ月続落以上は2018年8月以来、3年ぶり。
※参考:金プラチナ国内価格8/31とチャート

2021年8月31日(火)時点の相場
国内金6,985 円 8/31(火) ▼17(0.24%)
国内プラチナ3,878 円 8/31(火) ▼25(0.64%)
NY金1,812.2 ドル 8/30(月) ▼7.3(0.40%)
NYプラチナ1,002.1 ドル 8/30(月) ▼4.4(0.44%)
ドル円109.93 円 8/30(月) ▲0.08(0.07%)

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