金プラチナ短期相場観

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黄金比61.8%戻しの前にテーパリングと半値戻しの壁

更新日:2021年9月13日(月)

国内金価格・週足一目均衡表 2021年9月13日国内金価格の相場動向において「黄金比:61.8%」の重要性を無視して見通しを分析することが難しい状況にもある昨今。過去最高値をつけた2020年8月から7ヵ月後の2021年3月までの下落幅に対する61.8%戻し(7194)を達成後には反転が警戒され、そのとおりまもなく反落へ。その後3月安値から6月高値までの61.8%戻し(6765)に到達すると反発が想定され、まもなく反発へ。そして今年6月高値(7335)から8月安値(6710)までの61.8%戻し(7096)近辺までの上昇も見込まれた流れでは、その少し手前、7033円でピークアウトして反落。ちょうど6月高値から8月安値の半値戻し(7023)が壁となった格好にも。
中期的には、過去最高値(7676)から2021年3月安値(6413)までの半値戻し(7045)も壁となっているようです。

さらに、低調となった8月雇用統計の結果を受けてテーパリングの年内スタート見通しも後退するかとも思われたものの、意外とそうでもない関係者発言も金価格の壁となっているようです。
先週後半にはFOMC副議長を務めるNY連銀ウィリアムズ総裁も「年内のテーパリング開始が適切になり得る」ことを改めて明言し、ボウマンFRB理事も「経済が順調なままなら年内テーパリング開始」を支持。週末にはクリーブランド連銀のメスター総裁の「年内テーパリング開始と2022年上半期終了」とスケジュールまで踏み込んだ発言も。

13日の国内金価格は-27円、0.39%安となって5日続落。5日以上の続落は6月以来3ヵ月ぶりで今年3度め。水準としては8月23日(6863)以来、3週間ぶりの安値。7000円の大台を挟んでの小幅保ち合い下方ブレイクに伴う短期下値目安6900円近辺に到達。8月安値(6710)から9月高値(7033)までの38.2%戻し(6910)も達成し、いったん下げ止まるにも都合の良い水準。多少の行き過ぎなら半値戻し(6872)辺りまでが警戒水準にも。ただNY金が先週末に1790ドルを割れ、週明け時間外には1790ドルがレジスタンスにもなる形で1780ドル台に押し戻される軟調スタート。このまま節目の1790ドルを回復できないようなら一段安も警戒され、短期的には1770ドル台までが下値目安となる可能性も。その場合の国内金価格の下値目安としては6800円の大台近辺までが意識される可能性も。

国内プラチナ価格・週足一目均衡表 2021年9月13日国内プラチナ価格の中期見通しにおいては、半値戻しが重要なサポート候補としてその存在感が高まります。コロナショックでつけた2020年3月安値(2422)から2021年2月高値(4798)までの38.2%戻し(3890)を先週達成し、現状では3700円割れも意識され、半値戻し(3610)も視野に。なお、この半値戻しの水準は週足一目均衡表の雲の下限にも相当し、次週FOMCの週まで3610円で横ばい推移、月末の週には3765円へと急騰。現状水準維持でもFOMC後には日足に続いて週足も三役逆転となり、短中期的に上値の重い展開を余儀なくされる可能性も高まりそうです。
ただし、その場合でも半値戻し(3610)が重要なサポート候補として作用するかもしれません。

プラチナ価格は-74円、1.96%の大幅反落で今年安値を更新、昨年12月25日(3703)以来、9ヵ月ぶりの安値。逆三尊崩れとなり、保ち合いレンジを拡大する逆三角保ち合い下放れからの下値目安3690円近辺に対してもあとわずかの水準まで到達。MYプラチナは先週末に940ドル付近まで下げてほぼ下値目安に到達後、週明け時間外は950ドル台で下げ渋る状態。このまま下値トライ一服となる可能性もあるものの、金が一段安へと向かえば追随する展開にも。行き過ぎ警戒水準としては3500円の大台近辺までが意識される可能性も。
金との価格差は3193円となり、1月5日(3212)以来、8ヵ月ぶりで今年2番めの高水準。
※参考:金プラチナ国内価格9/13とチャート

2021年9月13日(月)時点の相場
国内金6,899 円 9/13(月) ▼27(0.39%)
国内プラチナ3,706 円 9/13(月) ▼74(1.96%)
NY金1,792.1 ドル 9/10(金) ▼7.9(0.44%)
NYプラチナ956.5 ドル 9/10(金) ▼18.0(1.85%)
ドル円109.92 円 9/10(金) ▲0.20(0.18%)

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