金プラチナ短期相場観

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米住宅着工件数も増加の兆し、6ヵ月平均では14年ぶり高水準

更新日:2021年9月22日(水)

米住宅着工件数・建設許可件数 2021年8月米商務省が発表した8月の住宅着工件数は年率換算で161.5万戸。市場予想の155.0万戸を上回り、7月の155.4万戸からも増加。6月(165.7)に次ぐ水準となり、今年3月(172.5)に14年8ヵ月ぶり高水準となってピークアウトして以降では3番めの高水準。
6ヵ月平均では160.98万となり、2006年12月(163.62)以来、14年8ヵ月ぶりの高水準。長期平均143.1万戸を大きく上回る水準での推移が続き、増加傾向も維持する状態に。

建設許可件数も8月は172.8万戸となり、市場予想の160.0万戸を大幅に上回り、7月の163.0万戸からも大幅増。4月(173.3)以来、4ヵ月ぶりの高水準。今年1月に2006年5月(190.5)以来、14年8ヵ月ぶり高水準となる188.3万戸でピークアウトして以降では4番めの高水準。これも長期平均136.2万戸を大幅に上回る水準を維持し、6月に159.4万戸まで落ち込んで以降は再び増加基調に回帰し始めた様子も。

前日発表されたNAHB住宅市場指数は昨年11月にピークアウト後に低下傾向となっていたのが、9月分では5ヵ月ぶりに上昇。資材コストの下落や力強い住宅需要が下支えしたようです。
景況感の底打ちの可能性にも連れて、住宅建設許可件数が底打ち、そして着工件数も底打ちした可能性を示す状況となっています。
サプライチェーンのボトルネックや価格高騰に伴う一戸建て住宅の伸び悩みなど、問題を抱えながらも米住宅市場は米経済を下支え、景気回復基調のベースとなってFOMCではプラス材料として捉えられそうです。

NY金・日足チャート 2021/8/17 - 9/2121日のNY金相場は+14.4ドル、0.82%の続伸で9月15日(1794.8)以来、1週間ぶりの高値。時間外は前日の世界同時株安からの自律反発が進行し、ロンドン市場にかけて1760ドル割れへと小幅に調整。しかし中国恒大集団の主力債権銀行2行が利払いを行わなかったとの報道を受けてデフォルト懸念が再燃。株安と長期金利低下の流れ再開とともに反発するとNY市場では一時1780ドル超え。直近高値圏1810ドルから急落後の安値圏1750ドルまでの主要レンジ半ばを回復してFOMC待ちへ。テーパリング開始宣言は次回ヘ見送り濃厚と見られ、ドットチャートの動向が焦点に。多少のタカ派傾斜は織り込み済とも想定され、6月と比較してハト派傾斜ならサプライズか。主要レンジ内に収まらないようなサプライズとなれば、上方向には1840ドル台辺りまでが目標に。下方向には1730ドル前後までが短期的な目安に、さらに加速するような展開となれば8月安値1670ドル台までが警戒水準。

NYプラチナ・日足チャート 2021/8/17 - 9/21NYプラチナは+51.6ドル、5.74%の大幅反発。上げ幅としては今年の絶対値平均17.5ドルのほぼ3倍で今年3番め。50ドル超も今年3度め。上昇率では今年最大、昨年9月28日(49.4ドル、5.87%)以来1年ぶりの急騰。前日の900ドルの大台割れで下ヒゲを残して当面の大底を示唆した流れが加速。900ドル台を維持してスタートした時間外はロンドン時間にかけて910ドル台へと堅調推移、NY市場では反発基調を強めた金に追随し940ドル台へと急騰、NY午後には950ドル台へと一段高。節目の930ドルを突破したことに伴う上値目標950ドル台にもいきなり到達。目標水準到達後の一服状態でのFOMC待ちとなり、900ドルから1000ドルまでの広めのレンジ内であらためて方向感を探る展開にも。1000ドルを超えると1020ドル台が強めの抵抗水準、これも超えると大きな流れが転換する可能性。下方向に890ドル台の安値を下回るようだと昨年秋の保ち合い水準860ドル近辺までが次の下値サポート候補。

ドル円・日足チャート 2021/8/18 - 9/21ドル円は16銭のドル安円高、0.15%の小幅続落。前日の株安・円高の流れの巻き戻しとなった東京時間には109円30銭台から70銭台まで反発。しかし中国恒大デフォルト懸念再燃となった欧州時間には米10年債利回り低下と株安基調にも連れてドル安円高の流れへ。NY朝には下値サポート109円30銭との攻防状態となり、NY午後にこれを下抜ける形となって109円10銭台まで下落。ただしFOMC前とあって流れが加速するような展開にもならず、今朝の東京市場でも下値は109円10銭台を維持し、上値では109円30銭には届かず。FOMCである程度のタカ派見通しが示唆されるようなら109円30銭超へと保ち合いレンジ回帰の動きも想定可能。それほどでもなければ下値トライへの流れが徐々に進行する可能性も。当面の下値目安は4月安値圏107円台半ばまで。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/21終値とチャート

22日の国内金価格は+19円、0.28%の続伸。9月16日(6894)以来1週間ぶり高値水準も、この2日間の上昇値幅を合わせても先週末の急落値幅の3分の1弱。FOMCでの少々のサプライズでも上方向への節目6950円突破には時間を要する見込み。下方向へは6760円割れとなれば一段安へ、8月安値6710円近辺までが下値目安に。

プラチナ価格は+101円、2.86%の大幅高となって3日ぶりの反発。9月16日(3665)以来、1週間ぶりの高値。やや一方的過ぎた下げ基調からの大幅反発で上方向への節目となる3670円も射程圏内に。しかしタイミングとNYプラチナの一服感からは上下どちらへもそれなりの変動も。上方向へ抜け出すことになれば一段高の展開となって3720円台程度までが短期上値目安に。下方向へ安値更新の場合には昨年11月の押し目形成水準3460円近辺までが短期目安に。
※参考:金プラチナ国内価格9/22とチャート

2021年9月22日(水)時点の相場
国内金6,806 円 9/22(水) ▲19(0.28%)
国内プラチナ3,637 円 9/22(水) ▲101(2.86%)
NY金1,778.2 ドル 9/21(火) ▲14.4(0.82%)
NYプラチナ950.8 ドル 9/21(火) ▲51.6(5.74%)
ドル円109.22 円 9/21(火) ▼0.16(0.15%)

9/21(火)のその他主要マーケット指標

テーパリングは年内、利上げは2022年スタートへ=9月FOMC 9/23(木)

米住宅着工件数も増加の兆し、6ヵ月平均では14年ぶり高水準 9/22(水)

実質実効為替レートではドル高に追随する円高 9/21(火)

ミシガン大消費者信頼感は低調のまま、インフレ期待は高止まり 9/18(土)

小売売上高は8月に想定外のプラス圏回復でドル買い・金売り 9/17(金)


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