金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

ミシガン大消費者信頼感10年ぶり低水準でNY金は7日続伸

更新日:2021年11月13日(土)

ミシガン大消費者信頼感指数 2021年11月ミシガン大が発表した1年先のインフレ期待値は11月速報で4.9%。10月の4.8%からは0.1%上昇し、2008年7月(5.1)以来13年4ヵ月ぶりの高水準。5月以降は7ヵ月連続4%超、昨年12月までの2%台、今年4月までの3%近辺からは大きく水準を切り上げての高止まり状態。
既に高インフレが続くなか、今後のインフレ高止まり見通しも続き、さらにジワリと上昇。賃金上昇を伴う良いインフレ上昇の域を超え、インフレ高止まりへの警戒感、急騰による悪影響を懸念する向きが増加し始める一方で、これを軽減するような政策決定もなされず、消費センチメントは悪化。

ミシガン大消費者信頼感指数の11月速報値は66.8。市場予想の72.5を大幅に下回り、10月の71.7からも4.9ポイントの急低下。コロナショックの昨年4月(71.8)も大きく下回り、2011年11月(63.7)以来、ちょうど10年ぶり低水準へと落ち込みました。
現況指数は73.2となって10月から-4.5、これも昨年4月(74.3)を下回って2011年8月(68.5)以来、10年3ヵ月ぶりの低水準。
期待指数は62.8で10月からは-5.1の急落。コロナ後最低となった8月(65.1)も大きく下回り、2013年10月(62.5)以来、8年1ヵ月ぶりの低水準。

行き過ぎた高インフレによる悪影響への警戒感が徐々に強まり始め、消費マインドを阻害し始める状況がインフレヘッジの金買い復活を促した側面もありそうで、この日は6日続伸後のNY金の調整局面を阻害する形となってしまったようです。

NY金・週足チャート 2021/5/24 - 11/1212日のNY金相場は+4.6ドル、0.25%高となって7日続伸。7日続伸は今年最長、最高値を更新した昨年8月以来、1年3ヵ月ぶり。水準としては6月11日(1879.6)以来、5ヵ月ぶりの高値。2日連続1870ドル近辺まで上昇して失速後、調整の動きからスタートしたこの日の時間外は1860ドル台半ばからの軟調推移。1860ドル近辺では若干の下げ渋りも、ロンドン時間には一時1850ドル割れ。しかし、NY朝には米10年債利回りの低下基調にも連れて小反発、1860ドルを回復後には米11月ミシガン大消費者信頼感指数が想定外に低調となったことを受けて一段高。NY引けにかけては一時1870ドル超え。週末時点で1870ドル台こそ維持できなかったものの、調整も程々に切り返して下ヒゲ陽線を形成。指標結果に押し上げられた感もあるものの、地合いの強さなればこそ。ただし1870ドルが上限となりつつあり、目先は上昇一服の可能性が一段と高まり、1850ドル近辺、1835ドルなどがサポート候補。
週間ベースでは+51.7ドル、2.85%の続伸。5月3日からの週(+63.6ドル、3.60%)以来、半年ぶりで今年2番めの大幅高。

NYプラチナ・週足チャート 2021/5/24 - 11/12NYプラチナは-5.3ドル、0.48%安となって7日ぶりの反落。NY金の7日続伸には追随し切れなかったものの、調整後の反発で下ヒゲを残したところまでは追随、でも陽転し切れず。時間外序盤には1090ドル台後半の高値をつけて失速、これで3日連続1100ドル手前で折り返す形となり、当面の抵抗水準に。ロンドン時間には20ドル超の急落となって1070ドル台前半へ、ただし前日安値を下回らず、直近の保ち合い高値圏1070ドルの節目手前ではサポートされ、これが目先のサポート候補にも。NY市場にかけての反発局面では1080ドルを回復、NY引けにかけては1090ドル台へと一段高もこれを維持し切れず1090ドル割れで越週。目先、1100ドルラインを超えることができれば改めて1110ドル台へと水準を切り上げる展開にも。
週間ベースでは+53.4ドル、5.16%の続伸。52週移動平均線(1096.1)にも上値を押さえられた格好。

ドル円・日足チャート 2021/10/11 - 11/12ドル円は14銭のドル安円高、0.12%安で3日ぶりの反落、114円割れ。休場明けの米10年債利回りの上昇スタートにも連れ、東京朝には上値トライ再開の様相となって114円20銭の節目との攻防から上抜け、しかし114円30銭近辺で上値を押さえられると114円20銭台での小幅揉み合い状態に。欧州時間にはユーロドル上昇に連れてドル安の展開となり、114円割れへと急反落。NY市場ではミシガン大消費者信頼感指数の下振れを受けて一時113円70銭台まで下落。結果的に小さな上ヒゲ陰線を形成して114円20銭の抵抗水準突破に失敗。上げ止まった20日移動平均線(113.84)に下値をサポートされながら、上ヒゲがズラリと並ぶ114円台前半の抵抗感はなかなか払拭できない様子。112円80銭から114円20銭までの主要レンジを維持して、方向感を見極める展開にも。
週間ベースでは+52銭、0.46%の反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/12終値とチャート

2021年11月13日(土)時点の相場
国内金7,449 円 11/12(金) ▲49(0.66%)
国内プラチナ4,320 円 11/12(金) ▲72(1.69%)
NY金1,868.5 ドル 11/12(金) ▲4.6(0.25%)
NYプラチナ1,089.2 ドル 11/12(金) ▼5.3(0.48%)
ドル円113.92 円 11/12(金) ▼0.14(0.12%)

11/12(金)のその他主要マーケット指標

金高ドル高円安で意識される、国内金価格の最高値再トライ 11/15(月)

ミシガン大消費者信頼感10年ぶり低水準でNY金は7日続伸 11/13(土)

インフレヘッジで急騰のNY金、主要レンジも上方シフト? 11/12(金)

米CPIは想定外のインフレ加速、31年ぶり高水準に警戒感も 11/11(木)

米PPIは上昇一服、高インフレ鎮静化の兆しへ 11/10(水)


短期相場観~よく読まれた記事一覧

明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想

PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン

PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン


RSS金プラ短期相場観 RSSリーダーで金プラチナ短期相場観を購読


ページの先頭へ